8/8,8/9の2日間に渡り、国際基督教大学で、母語、継承語、バイリンガル教育学会がおこなわれ、今年のテーマは「ろう教育」でした。
台風の影響で、一部プログラムが変更になりましたが、2日目のプログラムは予定通り おこなわれました。
私は最初の大学院の専攻がSpecial Educationだったので、アメリカのDeaf Educationのクラスも取りましたが、この分野は私にとってあまりなじみがなく、正直 日本で ろうの人がとのような教育を受けているのか、どのように手話と日本語を学んでいくのかなど、ほとんど知りませんでした。
シンポジウムで、ろう学校の先生と子供の様子や先生の取り組みなどが紹介されました。そのあとで、ろう者の大学生が自分の経験を話してくれました。
発表者の一人の先生が、日本手話を使って子供達が討論をしている場面をビデオで見せてくれました。その先生は手話で発表をし、音声通訳の人がその先生の手話を音声に訳してくれています。ビデオには字幕(日本語)もついていました。
ちょうど6年生のクラスのビデオだったので、学会に連れて行った娘も食い入るように見ていました。
子供達は、ハツラツと手話でやりとりしています。
先生が「普通、子供達は国会中継などで、大人の討論を見る機会があるが、ろうの子供達は手話による討論を見る機会がないので、まず討論とはどういうものか、うまく意見を言う(見せる)にはどうしたらいいかを教えた。」と言っていましたが、その成果がよく現れていたように思います。
次に、ろう者の大学生が、大学の授業でグループワークで発表をした時、自分がどのように工夫したかを話してくれました。自分は耳が聞こえず、クラスには日本語がまだよくわからない留学生、視覚障害者の人もいたため、あらゆるモードを使って発表をしたそうです。まずパワーポイントを使って、わかりやすくポイントを文章にまとめ、音声読み取りを使ってナレーションも入れ、見やすくするために背景の色なども工夫したところ、誰にでもよくわかるいい発表ができたと言うことでした。
そして、彼が「その発表の後、クラスメイトの態度が変わり、筆談で話しかけてくれたり、グループ発表の時、助言を求められるようになった。」と言うことでした。最後に「このように、大学で耳が聞こえる人と一緒に同じように過ごせてうれしい。自分を通して多くの人が、ろう者の文化とアイデンティティを理解してくれたらいいと思う。『この人は耳が聞こえないから、自分とは違う』と思うだけでなく、耳が聞こえない人たちが持つ世界観や文化を知って欲しい。」と言っていました。
手話が母語の人にとって、日本語を第二言語として習うことは、2つの音声言語を習うこととは異なる困難もあるのだということがわかって本当に勉強になりました。
学会が終わり、帰途に着く時、ちょうどその大学生が外に出てきました。「とてもいい発表でした。」と言いたくて、あわてて紙とペンを探していると、娘が自分のiPhoneで、大きなハートとTHUMB UP (good jobのサイン)のアイコンを出して、彼に見せました。彼が嬉しそうにThumb upしてくれました。それが万国共通なのかどうかわかりませんが、娘の気持ちは彼に伝わったと思います。
東京での仕事を終えて、軽井沢に帰ると大きい虹がお出迎え。
東京での慌ただしさがウソのように、気持ちがす〜っと楽になりました。
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