その日
夫は会社に呼ばれて
何か重大な発表でもあるんじゃないかと
緊張しながら朝4時に家を出て
会社へ行ってました。
結局重大な発表などなかったのだけれど。
そして
そんな夫から昼ごろテキストがあった。
夫のお父さん。
私の義理父です。
頭の中がぽっかりと空洞になったような気分に。
この文字を少しの間みて
涙が溢れた。
海外生活をしていると
こういう時がいつか来ると
覚悟をしています。
夫が普通に帰ってきました。
飛んでくる犬を撫でながら
私の目を見ず「大丈夫よ」と言いました。
「一緒に来てくれるかな」
そして私と夫は今、東京にいます。
今日、義理父を見送る日でした。
「大丈夫よ」と言った夫は
父と最後のお別れという時に
急に
思い出したように
「すみません、もう一度開けて頂けますか?
もう触れませんか?
足の爪が自分で切れないから
切ってくれって頼まれていたんです。
切ってあげないと。
約束したんです。
爪を切ってあげないと」
涙で顔をくしゃくしゃにして
言いました。
「最後に綺麗にしてもらったから
爪も切ってあるよ」と
お兄さん。
そこで初めて夫は
泣き崩れました。
東京は真っ青な青空で
向かう駅を降りたら
真っ白に雪をかぶった富士山が
見えたんだ。
お義父さん
富士山が見送りに出てきたよ。
LAみたいな青空で。
長い1日でした。
とても長い1日でした。

