子宮卵管造影の話続きです
前回は子宮卵管造影の
痛みの話ばかりしてしまい
記事が長くなりすぎて終わってしまいました
今回は、
何でわざわざこんな痛い(可能性のある)
検査をうける必要があるのか?
についてです
子宮卵管造影は
かなり昔っからある検査で
その内容はあまり変わっていません
なのに、何故未だに広く行われているのか?
それは
分かる事が沢山あるから
に他なりません
確かに造影剤を入れるときは
痛みがあるのですが、
その後はレントゲンを一枚
さらに翌日
レントゲンをもう一枚撮影
コレだけの検査で
侵襲性もあまり無いのです
さて、一体子宮卵管造影検査で
何が分かるのでしょうか?
大きく3つ
1)子宮内腔の形
2)卵管の通りや太さ
3)子宮卵巣の癒着
一つずつ説明します
1)子宮内腔の形
子宮内腔とは子宮の中
つまり子宮内膜が
毎月作られる場所です
子宮内膜ってなんの為のものか
覚えていますか??
そもそも生理って何??
↓↓
http://hama-sush-jp.pro/kyusan0225/entry-11212422539.html
そう・・
子宮内膜とは、
赤ちゃんの為のベッド
ですね
もしも子宮の内腔の形が
何らかの原因で変形してしまうと
きちんとした形のベッドが出来ず
妊娠しにくい原因となってしまう事があります
子宮の内腔が変形する疾患としては
子宮筋腫(特に粘膜下筋腫)
子宮内膜ポリープ
等の腫瘍性の疾患はもちろん
こんなんね・・
子宮筋腫が物理的に内膜を圧迫
子宮奇形の診断もできます
子宮は発生の段階で
子宮頸部から左右からくっつくのですが
それがくっつききれない
中隔子宮や双角子宮
完全にくっつかず子宮が二つに分かれる
重複子宮等が子宮奇形です
子宮卵管造影は
卵管が通っているかどうかだけでなく
子宮内腔のチェックにも有効なのです
2)卵管の通りや太さ
子宮と卵管はつながっています
膣から子宮内に入った精子は
卵管に入ってその先で卵子と出会います
卵子と精子がくっついて授精が成立した後
受精卵は再度卵管を通って
子宮内に戻り子宮内膜(ベッド)に着床し
妊娠が成立します
この様に自然妊娠するために
卵管というのは
非常に大切な道となります
この道の通り具合や
太さをチェックできるのが
子宮卵管造影です
ただし・・
精子の大きさや
(約60μm:1mmの1/20くらい)
実際に卵管内に入る精子の数が
かなり少ない事を考えると
(数千万匹の内たった数匹とも言われている)
卵管の太さが
妊娠にどこまで関係するかは
分かっていません
(多少細かろうと、妊娠には関係ないかも)
が
実際に子宮卵管造影をやってみると
本当に卵管に造影剤が
入っていかない様な方もいるので
それくらい卵管が細い方を
チェックする為には
必要な検査なのかな?
と思います
一般的に不妊治療を行う際は
タイミング療法
↓
人工授精(子宮内に精子を入れる)
↓
体外受精
と進んでいきますが
本当に卵管が通っていないのであれば
タイミング療法や人工授精による
妊娠の期待はかなり薄くなってしまいます
治療の段階を決定する為には
卵管造影によるある程度の情報は
とても大切になります
実は卵管については
まだまだ分かっていない事が多く
今分かっている不妊症に加え
様々な原因がありそうなのですが
(きゅーさんの大学院テーマの
一つになっています笑)
これからもっともっと色んな事が
明らかになっていくと思います
卵管はまだまだ一筋縄ではいかない臓器です
3)子宮卵巣の癒着
なんで翌日にレントゲンとるの?
面倒臭い・・
の答えがコレです
卵管がきちんと通っているか?
子宮卵巣の癒着が無いか?
卵管の通りが良いと
翌日のレントゲンで卵管内の造影剤は
キレイにお腹の中に移動しています
さらにその移動した造影剤が
子宮卵巣周りに移動し
レントゲン写真に映り込みます
キレイに分布していれば
特に癒着していませんが
不均等に分布していると
癒着が疑われます
癒着の原因は
・手術後の癒着
・子宮内膜症による癒着
・クラミジアによる癒着
等が多くあります
特に子宮内膜症やクラミジアは
不妊症の原因にもなるので
癒着具合のチェックは
非常に重要な情報です
さて・・
今回は子宮卵管造影検査で
分かる事について色々解説しました
昔から
子宮卵管造影によって
卵管が広げられる事や
なんらかの免疫作用が働く事により
妊娠しやすくなる
かも
なんて言われていますが
その真偽は定かでは無いにしろ
たった2枚の写真に
沢山の意味が込められている検査です
今日のまとめ
子宮卵管造影検査で分かる事
1)子宮内腔の形
2)卵管の太さや通り
3)子宮卵管の癒着
つまり
不妊症の原因診断に
非常に有用である!


