手術を受ける時は自分だけで決めず、周囲の人の意見も聴くこと
精神科の患者さんは合理的な判断が出来ないことがあり、大きな判断をする時は周囲の人の意見を聴いた方が良い。
もう検索できず、いつ記載したのかわからないが、「うつ病や統合失調症などの精神疾患の重い時期は重大な決断は避ける」と言う話が出てくる。重い時期は例えば入院中などである。
重大な決断とは、「大学を退学する」「会社を退職する」などである。離婚も同様である。
精神疾患の重い時期は、明らかに自らに不利益なことも判断できない。
精神疾患を持つ患者さんは、本人だけの判断で手術を受け、その結果、悪い経過になっていることがある。その手術の内容やそれまでの症状を聴く限り、その時点で手術を受ける必要はなかった。
ここで言う手術とは、例えば差し迫っていない整形外科的な手術などが挙げられる。悪い経過も幅があり、手術後、疼痛がなかなか取れないと言う奇妙な経過も精神科患者さんではある。疼痛性障害は手術が良好に終わったとしても、それがトリガーになり得るからである。
極端な例では、手術は無事に終わったがリハビリ中に死亡したという転帰もある。
交通事故の大きな外傷など、どうしても手術をせざるを得ない状況で悪い転帰が生じたのならやむを得ないが、手術をすべきかどうか微妙なケースでこれは悲惨すぎる。
なぜこのようなことがあるかと言うと様々な要因があり、例えば生活保護を受給していて、手術、入院費用が無料なので医師が手術を勧めやすいと言う状況もある。つまり診療報酬を上げるために手術を推奨されているのである。
また、これは特に重要だが、精神科の患者さんでは手術の根拠となった疼痛に実態がないこともあり得る。(疼痛性障害など)
他の要因として、重い精神病の人は、経験の少ない技量が未熟な医師が手術することが相対的に多いと言うこともある。
タイトルの周囲の人とは、主に家族であるが、精神科の主治医の意見も重要だと思う。
僕は患者さんから手術した方が良いかどうか尋ねられた時、「今はやめておいたほうが良いでしょう」と助言したことの方が遥かに多い。
これらは、一部は医療の闇でもあるが、長く精神科医をしている僕が言うのだから、そう言う傾向があることは知っておいてほしい。