天才とは「シアワセ~」を優先順位1位にできない人生プログラム~映画「イヴ・サンローラン」 | 頭で悩むより、神経系から整える。人と心がもっと愛おしくなる話

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人が前に進めないとき、身体と神経系では何が起きているのか?東京藝大卒・元ソニーミュージックディレクターの皆川公美子が、独自の「BMS(心身相関)」視点で人の心と感性の世界をマニアックに紐解く探求ブログです。


リンカラ ~皆川公美子です。

映画「イヴ・サンローラン」始まりました

各地上映劇場はこちら  ➡★


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イヴ・サンローラン。2008年没。

言わずと知れたパリの天才デザイナー。

彼の生涯を、ビジネスでも生活でもパートナーだった

ピエール・ベルジュ(存命)の証言を得て、

なるべく忠実に映画にした、というのが今作です。





なるべく忠実に、

というのがこの映画のミソだったようで

上の写真がこの映画でイヴ・サンローランを演じたピエール・ニネ。

そして下の写真が本物のイヴ・サンローラン

生涯を連れ添ったパートナーのピエール・ベルジュをしても

(ホモセクシャルでした)

「時々ホンモノかと見まごうほど似ている」言わしめたそうです。

だから、イヴ・サンローランが実はどういう人だったかを

知る映画としても貴重な作品になったようです。



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真ん中が作品中のピエール・ベルジュ。


この映画はイヴ・サンローランとピエール・ベルジュの

人生を生きる中での愛と苦しみを中心に描いた映画です。

天才デザイナーとして、21歳でディオールの後継者となった

サンローランは、デザインの面では天才の才能を持っていましたが、

とても内向的で臆病で社会を渡っていく経済的手腕には

まったく恵まれていませんでした。

ベルジュはそんな彼の才能を支えて、経済的・生活的マネージャーとして

生涯を傍らで過ごす決心をします。

けれどサンローランはプレッシャーと多忙からか精神のバランスを崩し、

ドラッグ漬けになっていく・・・・・・・



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サンローランの作で大ヒットした「モンドリアン」のシリーズ。



この映画のなかではサンローランのデザイン面の「仕事」は
あまり描かれていません。

彼の人生=ベルジュの観点
ベルジュが裏の主役なんだなあという感じです。


天才がその才能を世に表すために

しまいには社会の中の通念上「廃人」のようになっていく、というのは

あまり珍しい話ではありません。



「アマデウス」の中のモーツアルト、

最近の映画「パガニーニ」、

も同じように「天才の苦悩に満ちた人生」を主題にしていました。



昔、レコード会社にいて、アーティストに数多く接しているなかでも

「社会という常識通念と折り合いをつけるのがうまくいかない方たち」が

たくさんいました。

これは誰しも持っているもので、程度の差、であるとは思います。

創作=新しいものを世界に出現させること、

と

常識や約束事、等 社会通念の部分は

両立が難しいのかもしれません。

脳みその使う部分が違うのかもしれない。



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それはそれで事実としておいておいて、

では「幸せ」というのはいったいなんなのか?

と考えてしまいます。

「社会で生きていくということの摩擦、軋轢、」

それと

「自分の才能や強みを生かし切っていくということ」

その心地よいバランスというものが

この世で言われている「幸せ」というものだと仮定したら、

どうだろう。

(それははじめから「バランスがとれない」というものではないでしょう。

偶然バランスがとれて、ストレスに過度にさらされることなく

人生を送る人だっってアーティストのなかにはいます。)


そういうバランスをベルジュはいつも考えていたと思います。

けれどサンローランのなかには、自分の才能を出してしまうこと以上に

優先順位の高いことはなかった。

そしてそれは、本人の決めたことではなくて

神様、と言う言葉をだすならば

神様によってきめられていたことのように思えてなりません。

「赤い靴」の童話のように、一度はいたら踊り続けるしかない、

悪魔に魂を売り渡して手に入れるほどの才能。

幸せ、ある種のこの世での居心地の良さ、生きやすさを

手に入れなくても、

いや、手に入れるかどうかという選択は、できない、

ほどの才能。


この世に何かを 残して死んでいく、ことを

優先順位の1位にするようにプログラムされた人生。

そのようなことを感じます。



そこにはかわいそうだとか、大変だとかいう情緒的な感慨はなく、

ただ、そうである、ということのみが

存在する。



そういうふうに感じる映画でした


彼の才能と孤独に

愛をこめて。




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それにしても、フランス映画の「ただあるままを見せる」という伝統?は

落ち着いて見られるわ~


「ここが作品の感動シーンだ!感動しろ!」とばかりに

予定調和の世界を強要してくる映画が多い中、

あ~フランス映画は見ている方に自由があります

そーいうとこが好き