南郷[夢]温泉「共林荘」を出た後は横手市の中心方面へ。
そこから少し南下し、横手市増田町の方へ向かう。
県道からも外れ、いつしか農道へ。
周りにはリンゴ畑が広がる。
まもなく収穫なのだろう、豊かな実りが美しい。
そんな農道を先にあるのが目的地、「戸波鉱泉」。
着くなり宿から出て来た常連さんに、「なぜわざわざここまで来たのか、なぜここを知ってるのか」としつこく笑顔で訊ねられた![]()
戸波鉱泉
建物はさほど古くないが、源泉は大正時代から出ているそうだ。
以前は宿泊もやっていたようだが、現在はどうやら立寄り入浴のみ(要確認)。
入浴料は400円。
朝9時から20時までの営業。
女将さんらしき女性の笑顔が素晴らしく、よくここまで来なさったという気持ちがとても伝わってきて、湯に入る前から嬉しくなってしまった![]()
話によると上下水道が来ておらず、浴場だけでなくトイレを含め全ての水を源泉で賄っているとのこと。
農道の奥ではあるもののそこまで辺鄙なところとは思えなかったが、実際はそんな状況のようだ。
それでは浴場へ。
この暖簾↑をくぐると浴場が見える。
浴場は男女別に内湯が1つずつ。
浴場入口の間に古い分析表が掲げてあった。
効能についても。
ここでは平成22年に分析した数値から取り上げる。
明るく清潔感のある脱衣所。
終始独り占めで入ることができた。
何型と言うのか、扁平にしたハート型とでも言おうか、縁が細かなタイルな浴槽が1つ。
浴槽内ではごく僅かに黄色透明に見える。
使用源泉名は「戸波鉱泉」。
源泉温度12.7度、pH9.3のアルカリ性の冷鉱泉。
総硫黄の数値で温泉法の温泉となる。
総硫黄が2mgまではいかないのだ。
成分総計は0.4525g/kg。
掘削自噴の湧出量は3リットル/分と少ない。
よって加温・循環仕様となるのは仕方ないだろう。
…オーナーの女将さんから、循環は大量の湯の花のろ過のため。湯使いは一晩かけて溜めた冷鉱泉を浴槽内で加温し、さらに補給するため半・かけ流しでの使用とのご指摘あり。
消毒の嫌な塩素臭などは無く、源泉の個性はできる限り保たれていた。
シャワー付きのカランが2人分。
先述通り、冷たい方のカランを捻ると非加熱の源泉がでるのだ![]()
この非加熱源泉がやはり素晴らしかった![]()
コクのある硫黄臭があり、コクのあるタマゴ味がする。
そしてにゅるにゅるに近いツルスベ感にニンマリ![]()
硫酸イオンが無く、炭酸水素イオンが229.4mgある重曹泉系でもあるが、炭酸イオンが37.4mgもあるのがこのツルスベ感の由来だろう。
もちろん直接何度も浴びた![]()
それでは加温浴槽へ。
循環でオーバーフローもほとんどないのだが、ツルスベ感はしっかりある![]()
加温によりタマゴ系の風味は薄くなるが、薬っぽいというか生ゴミっぽいというか、そういうコク味を感じた。
少ない湧出量の源泉を大事に、でもしっかり使い切った感じがあって好感が持てる。
宿の方も集う人も、とてもよい方ばかりだったし![]()
できることなら暑い時期に非加熱源泉を満たした浴槽に入ってみたい。
戸波鉱泉
秋田県横手市増田町戸波吉ケ沢口9-3
0182-45-2186
入浴料 400円 (9時~20時)
<源泉:戸波鉱泉>
※浴槽使用は1号井、カラン使用は2号井とのこと
アルカリ性冷鉱泉
総硫黄の値で温泉法の温泉 (アルカリ性・低張性・冷鉱泉)
12.7度
pH9.3
成分総計 0.4525g/kg
3リットル/分(掘削自噴)
源泉で無色透明
コク硫黄臭あり
コクタマゴ味あり
加温で微々黄色透明
加温でタマゴ風味が抜けた生ゴミっぽいコク味あり
しっかりとしたツルスベ感あり
ろ過により湯の花を除去
浴槽で加温・半かけ流しで使用
カランから非加熱源泉
2017年11月入湯
※数値はH22の分析表より



















