2015年12月末の諏訪の湯シリーズ、続き。
大和温泉の後に向かったのが、この日(12/26)の翌日に閉鎖してしまう衣温泉。
昭和初期から続いてきた、上諏訪エリアでは貴重な一般人も入れる共同湯である。
川沿いの住宅地の間に位置しており、建物は地味だが、白い貯湯タンクに湯気抜けがチェックできれば遠目でも判別できるだろう。
上諏訪温泉 衣温泉
先ほど立寄ったときは先客が二人ぐらい居たが、どうやら今は誰も入ってなさそうだ。
入口は男女別に分かれているが、入浴料は入口とは対面の受付で支払うことになっている。
通常は200円なのだが、営業ラスト3日間は無料となっていた。
小銭は用意していたが、そうとなれば甘えさせていただくことにする。
脱衣所は小ざっぱりした感じ。
鏡の横に営業終了を告げる紙が貼ってあった![]()
上諏訪では貴重な一般入浴可能な浴場だっただけに、返すがえす誠に残念![]()
最新の分析表は見当たらなかったが、古いものが掲げてある。
大正7年となれば、さすがに源泉も違うであろう。
実際この浴場がオープンする前の分析表ということになる。
脱衣棚の写真は帰りがてら、次のお客が来たときのもの。
では浴室内へ。
老朽化で廃業するというだけあって、経年の説得力がある風情に満ちた浴場だ。
通常源泉の蛇口は止められているようだが、自由に足すことができる方式。
時間帯的にも、浴槽の湯はまだなまっている感じではなさそうだ。
シャワーなどはもちろんない。
プッシュ式のカランが3組ほど並ぶ。
桶や椅子はさすがにそれほど古いものでもないが、ガラス戸を見てわかるように、きっちり清掃が行き届いているというわけではない。
維持することの大変さを思い知る。
女湯との仕切りがなかなかユルいのも昭和の前半を感じさせる。
見上げると天井が素晴らしい。
表からは想像できなかった。
では浴槽に戻ろう。
湯はくっきりとした緑色に見えるが、これは浴槽内のタイル色のせい。
実際はほぼ無色透明。
わずかに淡い黄緑色ぐらいはあるかもしれないが。
浴槽内は2つ区切られており、それぞれにカランから源泉を足すことができるが、同じ源泉パイプなので基本的に同じ温度になる。
真ん中の仕切りも湯面より低いため、もし温度を調整しても結局は湯が混じってしまう。
この編のユルさも何だかいいなぁ。
もちろん源泉を投入。
まずは奥の方の蛇口から。
源泉の現在の詳細な分析表は見当たらなかった。
調べたところ、源泉は南部配湯センターからの供給で、南部源泉と中門川源泉の混合泉のようだ。
源泉温度は57度のアルカリ性単純温泉らしい。
いつの分析結果かは不明。
いずれにせよ確信はもてない。
手前の浴槽側からも投入。
では投入してかけ流されている浴槽の図。
オーバーフローが分かりにくい。
浴槽の縁からではなく、浴槽の壁の穴から床へ排出される方式だ。
これもそうする理由がもう一つ分からない。
後から手を加えられた跡があるし、浴槽の縁からあふれさせるのでは何か都合が悪いことでもあったのだろうか。
淡いタマゴ臭がある。
淡いタマゴ味と淡いダシ味、淡い塩味がある。
源泉の違う大和温泉よりはあっさりとした風味だ。
しっかりとしたスベスベ感があった。
黒くて小さい湯の花を少し確認できた。
源泉がどうとかよりも、やはりこの浴場自体が強く記憶に残るアピールがある。
かなり無理をしたのだが、やっぱり最後に入りに行ってよかった。
廃業と言えば、上諏訪と下諏訪の間にある高木温泉が今年いっぱいで営業を終了してしまうらしい。
衣温泉の後に訪れているので、詳細はそちらで。
上諏訪温泉 衣温泉 ※2015年12月27日で閉鎖
長野県諏訪市小和田南3-18
入浴料 200円のところ、最終営業3日間に限り無料
<源泉:南部配湯センター(南部源湯・中門川源湯混合泉)>
アルカリ性単純温泉
57℃
ほぼ無色透明~微々黄緑色透明
淡タマゴ臭あり
淡タマゴ味、淡塩味、淡ダシ味あり
しっかりとしたスベスベ感あり
黒く小さな湯の花あり
完全かけ流し(セルフ)
2015年12月入湯
※源泉名と泉質・温度は直接確認できず





















