※那珂川温泉旅館は2019年10月に閉業しました
2014年9月の湯シリーズ。
栃木の馬頭温泉郷にあるいくつかの温泉宿の中でこのとき訪れたのは、那珂川温泉旅館。
看板は新しく、なかなか立派である。
ただし看板の奥にはそれに見合うような温泉旅館が見当たらない。
失礼、奥の民家のような建物が、那珂川温泉旅館であった。
建物には旅館や温泉名を示すものがまったく出てないので、この看板でいつもの到着写真を。
那珂川温泉旅館

玄関先で案内を乞うと、館内からではなく後ろにある畑から農作業の手を休めた年配の女性が近づいてきた。
女将さんだった。
立寄り入浴料は500円。

建物に温泉名を記すものはないと書いたが、入漁券取扱所の看板はあった。
川釣りのお客さんにはよく利用されているようだ。

旅館というよりやはり民家な感じの館内を女将さんの案内で浴場まで進む。
生活道具があちらこちらに置かれており、一度受け入れたらそれはそれで非常に心地よい空間

浴槽は↑写真奥に見える1つのみ。
その都度貸切で使うのであろう。
もちろんぼく一人の貸切。
だが脱衣所も狭いので、ここで脱衣した。

↑この棚は結局使わず。
細長い浴槽はフタをしてあった。
半分開けた状態↓。

源泉は温度が28.9度(ただし昭和62年の値)なので温泉だが、基本的に加温のため、フタは必至であろう。
とりあえずフタを端にすべて丸めた。
うぅむ、これだとやはり美しくない。
なのでフタを撤去。

うむ、これで美しい
浴槽も古くところどころタイルが剥がれているのが白っぽくなったところ。
だがきちんと清掃されており、不潔感はない。
無色透明な湯は前述通り源泉温度28.9度で、pH9.3のアルカリ性単純温泉。
温泉名は「馬頭温泉」で、源泉名は「那珂川温泉開発温泉」。
確認してないが、いくつかの温泉施設に配湯しているのだろうか。
湯口は無骨なパイプが壁から浴槽内に伸びている。
加温した源泉の温度を下げないための、浴槽内給湯だ。
給湯量は浴槽の広さに比べると多いとは言えないので、混んでくると湯の劣化も早いかもしれない。
源泉は21.7リットル/分の自然湧出。
この湧出量で加温の必要もあり、仕方ないことであろう。
浴槽内の壁には穴が2つ開いており(3つ上の写真)、湯を循環させているのかと思いきや、その2つの穴からは湯の出入りは無かった。
といって浴槽からオーバーフローも見えない。
湯は浴槽の底からこれまた無骨に伸びたパイプの中に送りこまれる仕組み。
これが捨てられるのか、循環されるのかは不明。
ただし湯の新鮮さは十分にあり、感覚的には加温かけ流しである。
ちなみに消毒臭など不自然なニオイ・風味は全くない。
浴槽が細長くわりと広いのに比べて、洗い場は小さい。
シャワー・カランは1つだけ。

成分総計0.333g/kgの湯はほとんど無臭。
ただしはっきりとした甘味を感じる。
実は前に訪れた湯が濃厚だったため、こちらの源泉の風味を識別するのに少々手間取った(^_^;)
湯を巡る順番は重要だ(^▽^;)
そして最大の特徴は、トロみのあるしっかりとしたツルスベ感。
炭酸イオン42.8mgはダテではない

どうせなら湯口から源泉を直浴び
少しだが泡付きもあった。
だったら加温してない源泉も味わいたいなぁ。
カランの横にある緑のホースが気になる。

コップに入れて確認…ビンゴ、源泉そのまま!
このままだと浴びるにも短いため、その場にあったホースを継ぎ足して、念願の非加熱源泉直浴び~![]()
ステキな源泉をたっぷり味わえた。
最後にセルフタイマーで記念撮影。

浴場から出て「いいお湯でした~」と女将さんに伝えたら、お茶でも飲んでって~とのこと。
お茶受けとして、自家製のナスの漬物も。
これが実に瑞々しく美味しくて、あっという間に平らげてしまった
源泉の湧出場所をたずねたら、川の方にあるとのこと。
土手に上がって探したら、川を挟んだ向こう側にそれらしい櫓を発見。
実地見学をするにはちょっと手間取りそうだったので、ここは断念。
鄙びた雰囲気に魅力的な源泉、また再訪したい湯であった。

那珂川温泉旅館 ※2019年10月閉業
栃木県那須郡那珂川町小川1679-2
0287-96-4353
立寄り入浴料 500円
<源泉:那珂川温泉開発源泉>
アルカリ性単純温泉(アルカリ性・低張性・低温泉)
28.9度
pH9.3
成分総計 0.333g/kg
21.7リットル/分(自然湧出)
無色透明
ほぼ無臭
はっきりとした甘味あり
トロみのあるしっかりとしたツルスベ感あり
循環併用(?)加温かけ流し(?)
2014年9月入湯
※数値はS62年の分析書より











