夫の夏休みは飛び石でした。
その一日、流行りの『国宝』を観に行きました。
今回、少し長いです![]()
![]()
珍しく舞台や芸術的な事に
あまり興味のない夫が
誘ってきました。
何度か断っていたのだけれど‥
5歳から宝塚![]()
の虜でしたが、
今で言う“推し”が退団してから
中学に入学と同時に
歌舞伎にシフトしました。
同居の祖母や母が宝塚も歌舞伎も
好きだったから。
そして、まだ若かった中村児太郎・橋之助(現 福助・芝翫)兄弟が
舞台でいいお役が付き出した頃。
児太郎は玉三郎が若返ったかと思う姿で、
魅了されました。
まさかね‥ 兄弟そろって女にだらしなく、
それで有名になるなんて
思いもしなかったな![]()
彼らの舞台やら三越・高島屋でのひと踊りなど、
ネットもないのに調べては行っていました。
その前の推しは玉三郎で、
写真集にサインしてもらったり。
今も大切にしてある〜♪
幼馴染の日舞の発表会も毎年伺っていたので、
藤娘や八百屋お七の人形振り、鷺娘も
歌舞伎と同じ演目を観ていました。
そんなだから、やはりね
キャリアがあるとは言え、
若い俳優の演じるのでは
アラが見えるかと‥
夫
に付き合うつもりで行きました。
暑い中、歩きで![]()
吹き出す汗
いや〜、良かった![]()
![]()
良かった
たった一年半のお稽古で、
あそこまで出来たなんて!!
劇中劇になる『曾根崎』に
涙が出ちゃった![]()
心中物は、好きではなくて。
舞台を観ても、イマイチだったの。
若かったからだなぁ。
この歳になって、
若いお初達にバカだなぁと
涙が出ちゃった。
お初が縁側で
煙管をダンと叩きつけ、
「聞いているかえ?徳兵衛さん」とばかりに
口とは裏腹の心中(しんじゅう)の覚悟を、
縁の下の徳兵衛に伝えるんですね。
これが二度 劇中あるのですが、
どちらもグッと来ちゃった![]()
吉沢亮と流星の
お初の表現が違うから面白い。
この『曾根崎心中』は
少し前に亡くなられた人間国宝であった坂田藤十郎(扇千景さんの夫、これまた女性問題が‥)の
大事にしていたお役。
テレビだとちょっと見え過ぎて、
舞台のが良いわね。
お爺さんが汗びっしょりで、
我が家のテレビだと日常と混ざりすぎて
没入できないんだもの。
藤十郎の息子である中村鴈治郎が
今回の歌舞伎指導をしています。
お衣装も、歌舞伎の松竹衣装さんの協力で、
ホンモノ![]()
歌舞伎役者は借金で新調するんで、
どれだけ高価か
映画は東宝の製作なんで、
垣根を超えて‥
いや、超えてでも本物の歌舞伎じゃなくちゃダメだったのよね〜。
誰も文句の付けられない
曾根崎イコール坂田藤十郎のお初
次の藤十郎であろう鴈治郎が指導だもの!
原作者は鴈治郎のお舞台の黒子を三年もして、
この『国宝』を書き上げたそう。
昔むかし背中に刺青の入っていた役者もいたし、
隠し子に至っては未だ團十郎や愛之助、
十代目松本幸四郎(妹は松たか子、もう一人は元タカラジェンヌで夫は「亀山〜ッ」な俳優の川合和久)にいるのは有名。
寺島しのぶの父は、人間国宝 七代目尾上菊五郎、母は藤純子。
幸四郎と結婚目前に別れ、
フランス人の夫との子を歌舞伎役者として育てている最中。
弟の八代目菊五郎(ややこしい!稀な同じ名を親子で使っている、訳あり!)の子と、
どちらが本流に⁈と、これこそ“血筋”のリアルな話。
その幸四郎は資産家令嬢と結婚。
この時、色々と言われましたね
吉沢亮の演じる喜久雄は、
部屋子として歌舞伎役者となるのですが、
古くは玉三郎、今なら愛之助ですね。
このお二人は実力はもちろんお有りですが、
後ろ盾となる養父が大きかったし、
マスコミにも上手く出て
名を売ったと思います。
ちょっと今回のテーマ“世襲の血”を
感じますね。
ハーフの方も昔いたので、
寺島しのぶの子・眞秀くんも心配ない。
と、映画には昭和からの歌舞伎役者の
エピソードがちょこちょこ入っているのです。
もう☝️の噂話が凄いでしょ?
祖母と母がね、色々と話していたのでね。
いやー、そういう意味でも、
面白かった。
祖母と母は、故・勘三郎の事を
「勘九郎ちゃん」とずっと呼んでいました。
現・勘九郎と七之助の初舞台から見ている
私の感覚らしいです。
そうよねー、私も橋之助って、
三田寛子の子ではなく、夫の方だと思っちゃうもの。
で、映画の吉沢亮と横浜流星は、
一年半であれだけの演目と日舞を身につけたのは、
本職に火をつけるのも頷けます。
吉沢亮は、一場面ではあるけれどお初と徳兵衛の両方だし。
イメージでは、二人の役柄は逆では?と思いました。
でも、本作は吉沢亮に喜久夫をさせたかった、と。
真に迫る演技でした。
もう天晴れです!
流星は、ゴツいんじゃない?と思っていたけれど、
七之助くんを彷彿とさせる面差し。
お二人とも手先が、反っていて良かった。
田中泯の見た目は、歌右衛門がモデル?
五月蝿い?![]()
原作と違うそう。
でも、上手くまとまっていましたね。
最初思った違和感もなく、
引き込まれた三時間。
いや、惹きこまれたな。
その夜、別室にいた夫は![]()
テレビで『国宝』を取り上げられていたのを観るぐらい
夫も楽しめたようで良かった。
でもね、本物の歌舞伎を観に行くなら、
演目を選ばないとなぁ![]()


