今日は、午後から出掛けているので、ブログは予約投稿しておきます。

昨夜、一穂ミチさんの小説『ツミデミック』を読み終えました。

僕が一穂さんの作品を読むのは、これが初めてですが、2024年に第171回直木賞を受賞された本作が文庫本化されたので、読んでみようと選びました。

「違う羽の鳥」「ロマンス☆」「憐光」「特別縁故者」「祝福の歌」「さざなみドライブ」という6つの短編と、文庫で書き下ろしされた「わたしの春」が収録されています。

文庫書き下ろし以外の短編の初出は全て「小説宝石」で、「違う羽の鳥」が2022年11月号、「ロマンス☆」2023年4月号、「憐光」2023年10月号、「特別縁故者」2023年3月号、「祝福の歌」2023年5・6月号、「さざなみドライブ」2023年7月号とのこと。

2023年11月に単行本発行、今年の7月に文庫本化された初版1刷を僕は読みました。

*表紙カバーの画像はネットからお借りしました
 
出版元の光文社のHPで、本作の単行本、文庫本が以下のように紹介されていますので、転載させて頂きます。
 

単行本 

禍にのまれ、もがき、あがいた人たちが見たそれぞれの世界線

 

大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。ある日、バイト中に話しかけてきた女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗った。過去の記憶と目の前の女の話に戸惑う優斗は――「違う羽の鳥」

調理師の職を失った恭一は、家に籠もりがち。ある日、小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣に住む老人からもらったという。翌 日、恭一は得意の澄まし汁を作って老人宅を訪れると――「特別縁故者」

渦中の人間の有様を描き取った、心震える全6話。

 

文庫本 

大学を中退し客引きのバイトをしている優斗。そこへ中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗る女が現れ…「違う羽の鳥」。元調理師の恭一は、小一の息子・隼が「近所の老人からもらった」と旧一万円札を持って帰ってきたため、得意の澄まし汁を作って老人を訪ねるが――「特別縁故者」。

コロナ禍を生きる人びとの、刹那の“罪”を切り取った短編集。第171回直木賞を受賞した著者の最高傑作が、待望の文庫になって登場です。

文庫書下ろし掌編「わたしの春」も収録。

 

両方の紹介文を読み合わせると分かるように、本作はコロナ禍を生きた人をフィクションで描いている短編集です。

連作短編集ではなく、それぞれが独立していて、共通のテーマとしてコロナ禍を生きた人が取り上げられています。

刹那の“罪”を切り取ったと書いてあるように、結構グロテスクな犯罪の内容や狂気じみていると思える話もありました。特に最初の3編は、僕としては、気味が悪かったり後味が悪かったりで、「こんな小説ってどうなんやろ?」と正直、思えました。

しかし、第4話以降を読むにつれ、徐々に前を向ける話も出てきて、最後は「パンデミックって、僕らにとってなんだったのか?」と考えるに至る作品になりました。

 

おススメします


僕は、紹介文以上のネタバレを書きませんでしたが、下にリンクを貼った文庫本の紹介ページには、おそらく単行本を読んだ読者という設定の6人の方が各短編の概要をもう少し詳しく、かつ熱く語っているショート動画のリンクがありますので、興味のある方はご覧ください。

 

 

さて、今日の午後はこちら、

「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち」展を、地元の幼馴染みと、あべのハルカス美術館に観にいってきます。