順番が入れ替わって遅れましたが、先週の土曜日11日に聴きに行った、京都市交響楽団 第705回 定期演奏会のことを書きます。指揮は、フランスのピエール・デュムソーという方、プログラムは前プロが、ピエルネの 「ラムンチョ」序曲 という曲と、ソリストにサキソフォン奏者の上野耕平さんを迎えてのトマジの「バラードーサクソフォンと管弦楽のための」という曲、メインプロがショスタコーヴィチの交響曲第10番でした。
出演
指揮:ピエール・デュムソー
サクソフォン独奏:上野耕平
管弦楽:京都市交響楽団
コンサートマスター:泉原隆志
プログラム
前半
ピエルネ: 「ラムンチョ」序曲
トマジ:バラードーサクソフォンと管弦楽のための
後半
ショスタコーヴィチ: 交響曲 第10番 ホ短調 op.93
1. モデラート
2. アレグロ
3. アレグレット
4.アンダンテーアレグロ
ソリストアンコール=P.ボノー:ワルツ形式によるカプリス
名前を存じ上げない指揮者で、演奏曲もショスタコの10番含め聴いたことがない曲ばかりの定期演奏会でした。
先ず、プレトークにも登場した指揮者のデュムソーですが、フランス出身で、2017年リエージュ歌劇場国際オペラ指揮者コンクールでの受賞を機にオペラ界へ頭角を現し、フランスのクラシック音楽大賞ヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュジークで2022年に新設された「指揮者新人賞」の初受賞者に輝き、同年フランス文化大臣から芸術文化勲章シュヴァリエを受章。 ヨーロッパの歌劇場で目覚ましい活躍を続け、その熱意と秘密さでフランス国内はもとより国外でも成功を収めているそうで、東京シティフィル、紀尾井ホール室内管、オーケストラアンサンブル金沢に客演した方とのこと。
前半2曲はフランス人作曲家の作品。
最初の「ラムンチョ」序曲はガブリエル・ピエルネ(1863-1937)という方の作品。
「ラムンチョ」は小説家ピエール・ロティが1897年に発表した小説で、1908年に舞台化された際に付随音楽を担当したのがピエルネ。現在では、1910年に作曲された、二つの管弦楽組曲が時々演奏され、今回の演奏された序曲は、第1組曲の第1曲とのこと。
序曲はプレトークでも触れていたけど、特徴的な5拍子の旋律で始まり、ゾルツィコと呼ばれる踊りのリズムに基づいているそう。その後も、バスクの民謡や舞曲の旋律、など民族色豊かな音楽が続くと解説されています。
オケの編成は14-12-10-8-7。
確かに民族色が感じられる曲で聴きやすく楽しめました![]()
続いて、トマジの「バラードーサクソフォンと管弦楽のための」。
アンリ・トマジ(1901-71)はフランスの作曲家・指揮者。マルセイユ生まれ。「地中海とその光、その色彩こそ、私にとって最高の喜びです」と語り、地中海の風土を創作の源としていたとのこと。作品は明るい旋律美を重視したものが多く、トランペット協奏曲をはじめとする管楽器のための作品は演奏機会が多いと解説されています。(←ホンマかいな?)
(バラード)は1938年の作品で、トマジ夫人でもあった詩人シュザンヌ・マラール(1907-88) の詩に基づき、著名なサクソフォン奏者マルセル・ミュールのために作曲されたものとのこと。
マラールの詩の内容は「古い英国の調べにのせて、道化師が憂鬱な物語を語る。運命の影はジグザグに走り、タバコの吸い殻の味は彼を狂わせる。だぶだぶの服と単調な肉体から逃れるには、喜びと苦しみの間で、ためらいがちなサクソフォンを吹くしかない。音の池の底に沈む絶望は流れ落ち、道化師は、再び観客を笑わせることに身を委ねる・・・。」と解説されています。
オケの編成は12-10-8-6-5。
ソリストの上野耕平さんの演奏を聴くのは、22年8月の飯森範親さん指揮・日本センチュリー響の定期演奏会(★)で、アダムズのサクソフォン協奏曲を聴いて以来。
この時の演奏曲はメロディが全く分からず、上野さんの演奏は確かに凄いようには思えたけど、僕は良さは分からない結果となっていましたが、今回は曲自体が聴きやすいメロディで、彼の超絶技巧も楽しめて良かったです![]()
プレトークとプログラム冊子の解説で、詩を音楽で表現している曲とあらかじめ知ったこともあり、サクソフォンの独奏やカデンツァで、ここが「道化師の憂鬱」なのかな
とか、クライマックスが「道化師は、再び観客を笑わせることに身を委ねる」ところやな、とか思い浮かべながら聴けたのも楽しめた要因ではないかと思っています。
アンコールのP.ボノー「ワルツ形式によるカプリス」というのも全く知らない曲でしたが、最後「プッ」と吹いてニコッと笑って終わるところがお茶目な感じがしました![]()
後半はショスタコーヴィチの交響曲第10番。
この曲も聴くのは初めてでした。
スターリンが死去のあと、初めてショスタコが発表した交響曲とのこと。
第2楽章を「スターリンの肖像」と『ショスタコーヴィチの証言』に記載されているそうです。
また、ショスタコのドイツ式の綴りのイニシャルから取ったDSCH音型(DmitriiSCHostakowitch)が重要なモチーフとして使われているけど、第2楽章までは現れず、第3楽章になってから現れ始め、第4楽章に至るとあらゆる場面で用いられることから、スターリン体制が終焉し解放された自分自身を表現しているのではないかとも言われているそうです。
オケの編成は再び14-12-10-8-7。
曲自体が、不協和音ではないけれどショスタコらしい不気味さや、変な陽気さみたいなメロディが沢山あって、苦手意識が減っているとは言え、僕としては大いに楽しめるものではありませんでした![]()
でも、強奏するところでは、デュムソーの激しく熱い指揮にオケが食らいつく凄まじい演奏が聴けたのは良かったです![]()
以下、リハ~終演までの関連Xのリンクを貼っておきます。
【第705回定期演奏会10/11㈯&オーケストラ福山定期10/13㈪㈷】
— 京都市交響楽団 City of Kyoto Symphony Orchestra (@kyotosymphony) October 8, 2025
リハーサル初日です!
フランスでオペラを起点に活躍の場を拡げている マエストロ #ピエール・デュムソー を迎えてお届けする今回の定期。
プログラム後半は、ショスタコーヴィチの交響曲 第10番です!#ショスタコーヴィチ… pic.twitter.com/gXNRSdSSWk
【第705回定期演奏会10/11㈯】
— 京都市交響楽団 City of Kyoto Symphony Orchestra (@kyotosymphony) October 9, 2025
本日は第2回目のホールリハーサルの一般公開を実施しました!
約200名の方々に京響の音楽づくりの過程をホールでご覧いただきました✨
<次回の京都市交響楽団ホールリハーサル公開>
特別演奏会「第九コンサート」 (指揮:沖澤のどか)… pic.twitter.com/hDKFONbu93
今日からリハに参加させていただきます。
— 上野耕平/Kohei Ueno (@KoheiUeno710) October 9, 2025
名曲トマジのバラードをオーケストラと!曲の出だしだけで泣ける本当に大好きな素敵な作品。
京都も福山も!年中聴けるチャンスがある曲では無いだけに、是非お聴き逃し無く!
サクソフォン吹きにとっては馴染み深いピエルネの作品も…! https://t.co/9qA6GKmjye pic.twitter.com/oX1yf47Byz
【第705回定期演奏会10/11㈯&オーケストラ福山定期10/13㈪㈷】
— 京都市交響楽団 City of Kyoto Symphony Orchestra (@kyotosymphony) October 10, 2025
リハーサル3日目です!
プログラムの1曲目は、ピエルネ:「ラムンチョ」序曲。… https://t.co/lPGlvOm3Uf pic.twitter.com/Zp6HrC4vbL
リハも順調!
— 上野耕平/Kohei Ueno (@KoheiUeno710) October 11, 2025
京響の皆さんも「こんないい曲あったんだね」と言ってくださり、この曲を愛するサクソフォン吹きとしてとても嬉しいです…!
当日券も出ますのでこの機会をお聴き逃しなく!
写真は京都市交響楽団より。 https://t.co/pvyz5tWPry pic.twitter.com/1EUdq5KdJX
【第705回定期演奏会10/11㈯】
— 京都市交響楽団 City of Kyoto Symphony Orchestra (@kyotosymphony) October 11, 2025
終演しました!
色鮮やかなピエルネからはじまり、トマジのバラードでは上野さんのサックスの包み込むような音色を堪能していただきました🎷
後半はショスタコーヴィチの交響曲第10番🔥マエストロ… pic.twitter.com/WdNUuXalJX
