昨日は、ザ・シンフォニーホールに関西フィルハーモニー管弦楽団 第354回定期演奏会を聴きに行ってきました。指揮は楽団の首席指揮者で今月から総監督に就任された藤岡幸夫さん、プログラムは前プロのソリストにヴァイオリニストの神尾真由子さんを迎えて、RV.ウィリアムズの揚げひばりとプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番、メインプロが、レスピーギの交響詩「ローマの噴水」と伊藤康英さんの管弦楽のための交響詩「ぐるりよざ」でした。

僕は関西フィルは定期会員ではありませんが、ソリストの神尾真由子さんとの協奏が聴きたかったのと、藤岡さんがセレクトされる日本人作曲家のプログラムはいつもいいと思っているので単発購入しました。

 

出演 

指揮:藤岡 幸夫(関西フィル総監督・首席指揮者)

ヴァイオリン:神尾 真由子(♥)
男声合唱:関西フィルハーモニー合唱団(♠)
管弦楽:関西フィルハーモニー管弦楽団

コンサートミストレス:木村悦子

 

プログラム 

前半

ヴォーン・ウィリアムズ:揚げひばり(♥)

プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 作品19(♥)

 第1楽章 アンダンティーノ
 第2楽章 スケルツォ:ヴィヴァーチッシモ
 第3楽章 モデラート -アレグロ・モデラート

後半

レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」

 第1部 夜明けのジュリアの谷の噴水

 第2部 朝のトリトンの噴水

 第3部 昼のトレヴィの噴水

 第4部 黄昏のメディチ荘の噴水

伊藤 康英:管弦楽のための交響詩「ぐるりよざ」(男声合唱付き)〔オルガン入り改訂版(2025)〕【初演】(♠)

 第1楽章 祈り

 第2楽章 唄〔龍笛:山本恵子〕

 第3楽章 祭り

 

ソリストアンコール

シチェドリン:バラライカ

オケの編成は前後半とも12-10-8-7-6。

前半は神尾真由子さんをソリストに迎えての演奏。
この日はプレトークがあり、藤岡さん曰く、前半は神尾真由子ワールドが存分に楽しめるとのこと。
神尾さんの演奏を聴くのは、昨年10月の上原彩子さんとのDUOリサイタル(★)以来。
コンチェルトは一昨年9月の飯森宣親さん指揮・日本センチュー響の定期演奏会(★)でヴィトマンのヴァイオリン協奏曲 第1番を聴いて以来です。
最初の曲は、ヴォーン・ウィリアムズの「揚げひばり」。僕は聴いたことがなかったけど、BSテレ東の「エンター・ザ・ミュージック」やSNSで大層美しい曲とPRされていたので、大いに期待していたし、今回の座席は神尾さんの演奏を身近に観たいと思って、中央ブロック最下手側・通路横の前から4列目(最前列は使用していなかったので実質3列目)を抑えていました。
なので、最下部に貼った終演後のXに添付されている画像に写っている真っ白なドレスを着た神尾さんの生音を気持ちを込めた表情もバッチリ見ながら聴くことができましたグッ
もう期待通り、すごく美しいキラキラ特に弱音がクリアで繊細ルンルン
神尾さんは激しく力強い演奏もいいですが、こういう曲をじっくり聴かせてもらえて、これだけでも来た甲斐がありました!!
続いて、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番。
この曲は、昨年11月、アンドリス・ネルソンス指揮ウィーンフィルの来日大阪公演(★)以来ですが、この時は、メインプロのマラ5が素晴らしかった印象が強すぎて、前プロの五嶋みどりさんの演奏については殆ど感動の記憶は消えてしまっています。
で、今回の神尾さんの演奏も聴いた直後は情熱的でよかったとメモが残っているものの、揚げひばりの美しさと、余りにたまげたアンコールの印象が強くて、今はあまり記憶にない状態になっていますショボーン
 
そのたまげたアンコールというのが、シチェドリンのバラライカという曲びっくり
バラライカというのは、下の画像のようなロシアの伝統的な弦楽器とのこと。

*画像はネットからお借りしました。

 
演奏曲はシチェドリンという作曲家がヴァイオリニストのマキシム・ヴェンゲーロフのために作った無伴奏ヴァイオリンの曲とのことで、ユーチューブで見つけた以下の動画のように弓を使わずヴァイオリンを抱えて、神尾さんも演奏されましたOK
演奏後、一旦、神尾さんが舞台袖に下がった際には、オケのメンバーも面を食らった様子で、コンミスの木村さんやアシスタントコンマスの友永さん、2プルトの二人も「なに、この曲?知ってる?」「しらんしらん」みたいな会話をされているのが丸わかりで、更に楽譜を覗き込んだりして、わちゃわちゃ状態になっていました爆  笑
そんなサプライズで会場からは神尾さんに拍手喝采が贈られ、前半終了。
 
後半、最初の曲はレスピーギの「ローマの噴水」。
僕はレスピーギのローマ3部作では「ローマの松」は何度か聴いていますが、この曲は初めて。なんか、本当に噴水を見ているように感じる演奏でしたが、後半も、この後の伊藤 康英さんの、管弦楽のための交響詩「ぐるりよざ」が凄すぎて、印象が消えてしまいました泣
 
で、その管弦楽のための交響詩「ぐるりよざ」ですが、プログラム冊子に作曲者の伊藤さんが解説を記載されているので、引用して転載させていただきます。

  管弦楽のための交響詩「くるりよざ」オルガン入り特別版

本作《ぐるりよざ》は、もともと吹奏楽のために作曲、1990年に初演された。常に管強楽的な発想で作品を書いているので、その後、管弦楽版に向けてたびたび改訂し、2008 年には男声合唱を伴う現在の管弦楽版が完成。このたびは、藤岡幸夫氏の提案によりパイプオルガンを加えた特別版が披露される。合唱付きの演奏は、日本初演以来、今回が初。50名超の男声合唱が加わることで壮大なステージが期待される。

 

「ぐるりよざ」について

キリスト教伝来とともに日本にもたらされた西洋音楽は、禁教の時代を経て密かに受け継がれていく中で、原形をとどめぬほど変容した。たとえば「Gloriosa (グロリオーザ)」という言葉は「ぐるりよさ」と訛っていった。

 

16世紀スペインのマリア賛歌「O gloriosa Domina」 (オー・グロリオーザ・ドーミナ/おお、映えある聖母よ)は、作曲家ルイス・デ・ナルバエス (Luis de Narvaez, 1526~49) が、リュートの前身であるビウエラのための「ディフェレンシアス」(一種の変奏曲)に用いるなど、当時知られた旋律であり、日本にも伝えられていたと思われる。織田信長がビウエラを楽しんだという記録も残っており、西洋音楽は明治以前にすでに日本に入っていた。《ぐるりよさ》は、「日本と西洋の音楽がかつて出会っていたことへのファンタジー」と言える。

 

プレトークでは、藤岡さんから隠れキリシタンが受け継いだ音楽を表しているとの解説もありました。

3楽章構成の曲ですべてに40名強の男性合唱団による歌唱入り。
第1楽章「祈り」は禁教による弾圧などを象徴しているらしく激しさもあり!

第2楽章「唄」では、山本恵子さんという方の龍笛の独奏で、隠れキリシタンが歌い継いだ「さんじゅあん様のうた」が切なく響きまました。
そして、第3楽章「祭り」は長崎民謡(長崎ぶらぶら節)の変奏をオケと合唱で圧巻の演奏をされてクライマックスは凄まじく盛り上がってフィナーレメラメラ
勿論、初めて聴く曲でしたが、聴いていて大袈裟でなく魂が震えるような演奏でした拍手
 

前後半とも本当に期待以上ニコニコ

やっぱり神尾真由子さんの演奏はすごかったし、藤岡サッチーが取り上げる日本人作曲家の楽曲演奏はいつも圧巻チョキ

これからも、定期会員ではありませんが、こういうプログラムの時は聞き逃さないようにアンテナを張り続けようと思いますウインク
開演14時、休憩20分強(男女トイレとも大行列で休憩時間超過)、終演16時10分。

前売りで完売、当日券なしの満席でした。

以下、関連Xのリンクを貼っておきます。