町田そのこさんの連作短編集『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』を読みました。
昨年の本屋大賞受賞作品『52ヘルツのクジラたち』を読んでみて面白いと思ったんで、その後、『コンビニ兄弟テンダネス門司港こがね村店』、『コンビニ兄弟2―テンダネス門司港こがね村店―』も続けて読み、お気に入りの作家の一人として、この作品も手に取った次第。文庫本につけられた帯には、本屋大賞受賞『52ヘルツのクジラたち』著者伝説のデビュー作、と記載されている2017年8月に刊行された作品です。
*表紙の画像はネットからお借りしました。
本の裏表紙には、以下のような記載で、この作品が紹介されています。
思いがけないきっかけでよみがえる一生に一度の恋。
そしてともには生きられなかったあの人のこと――。 大胆な仕掛けを選考委員の三浦しをん氏辻村深月氏両名に絶賛されたR-18文学賞大賞受 賞のデビュー作「カメルーンの青い魚」。
すり鉢状の小さな街で、理不尽の中でも懸命に成長する少年少女を瑞々しく描いた表題作。その他3編を収録した、どんな場所でも生きると決めた人々の強さをしなやかに描き出す5編の連作短編集。
後に書かれた『コンビニ兄弟テンダネス門司港こがね村店』同様、短編集でありながら、登場人物が跨って登場する連作になっていて、デビュー作から、よく練られた構成の作品だなと思いました
。
それぞれの短編のエンディングは、様々な弊害や理不尽な状況の中でも成長する若者が前向きに生きていく姿が描かれているのもいいです
。
但し、僕をしては、『52ヘルツのクジラたち』や『コンビニ兄弟』のような、読み終えてホッとする感じに、この作品はなりませんでした。というのは、取り扱われている様々な弊害や理不尽な状況というのが、いじめ・ジェンダー・死産・DV・大切な人との死別など、これでもかと言うほど重くて暗い内容の連発で、正直、エンディングが前向きでもとてもスッキリしてホッとするに至るまでにはならなかったからです。
でも、これより後で書かれた作品は僕には面白かったので、これからも町田さんの新作が出たら読みたいとは思います。
