サキとは小学校の入学式の日に隣の席になった。

カチューシャをつけてる痩せっぽちの子で、いつもハキハキと話す子だった。


休み時間に自由帳に一人でお絵かきしていると、隣の席のサキが顔を近づけてきた。


そして、わたしの目をのぞき込むようにして

「ぱーてぃーのてぃってどうやって書くん?」と唐突に言った。


一年生になったばかりのわたし達が口をきいたのは、それが最初だった。


見るとサキはドレスを着た女の子達が、バースデーパーティーしてる絵を描いてる途中なのだ。

6歳のわたしはまだカタカナが分からず、サキから視線をそらして「わかんない」と返した。

サキは、バツの悪そうなわたしの顔をじっと見つめた。

それから「やっぱりお誕生日会って書こうっと」と言いニッコリと微笑み、何事もなかったかのように自分の席に戻りお絵かきを続けた。


なぜ、サキが笑ったのかその時のわたしにはよく分からなかった。

だが、彼女が物怖じしない子だということはよく分かった。