沖縄に出かけるからと言う訳ではないのだけど、少し前からこの本を読み始めていました。「カフーを待ちわびて」はネットで知った本でした。

 

 

図書館から借りてみると、厚い表紙の本がかなり傷んでいます。それだけたくさんの方が読まれたのでしょう。

 

 

開いてみると、場所によってはテープで貼られて修理してあります。借りてきた今頃にやっと知ったのですが、2006年第一回日本ラブストーリー大賞を受賞した作品でした。賞をとった作品なら、読まれて当然でしょう。

 

沖縄の小さな島でよろず屋を営む男性。旅行に行った時に書いた神社の絵札、その内容が「嫁に来ないか」島と自分の名前も。小さな島ですから。住所が無くても手紙は届くのでしょう。

 

島には生まれつき霊感がある巫女(ユタ)のおばあがいます。「おしらせきたか」と男性は聞かれ、ポストを見ると女性からお嫁いして欲しいという手紙が届いています。そして白いワンピースがまぶしい女性が、本当に島に来たのです。

 

何ともミステリアスな始まりです。そして島での暮らし、犬のカフーとの関わりなどがゆったりとした時間の中に書かれています。読んでいくと沖縄の空気の中にいるような気持になれました。

 

ブンコバンノオシャシンハオカリシマシタ

 

文庫版の絵は、港に着いた船から白いワンピースを着た女性が歩いてきそうなシーンに見えます。

 

ラブストーリーだから二人は結ばれるの、そう思って読んでいくと最後にどんでん返しが待っていました。女性は手紙を残して島を出ていきますが、その内容に二人に関係する重要な人のことが書かれていたのです。

 

おばあが宝物と言っていたのは、男性にとっての女性ではと思っていました。もっと小さなものでしたが、二人の知る大切な人が、とても大事に持っていたペンダントでした。

 

ラブストーリー大賞ですから、二人の男女がいなければ始まらないけど。霊感のあるおばあ、サンゴを拾いに行くカフー、味のある存在として二人を結び付けていたのかな。おばあは亡くなり、男性が女性を探しに行きますが、カフーは島で二人を待つことになるのか。読み終わって、ちょっぴりと切なくも感じられます。

 

はっきりと書かれていない二人の今後は、読み手が創作するのでしょうか。