先日図書館で本を探しているときに、雑誌のコーナーで見つけた文芸春秋。芥川賞の発表と言う文字が目に入り、借りてきた物でした。
だいぶ遅れて今頃ですが、雨の降っている天気で外へも行けないため読書の一日になりました。
「首里の馬」と「破局」の二作だったのですが、読み始めたら「首里の馬」の世界に引き込まれてしまいました。
舞台は沖縄で、価値があるかどうかわからない資料館、パソコンに向かってクイズを出す仕事、台風の後に現れた宮古馬、書かれている世界や登場するものが独特の世界観を作り出している様に感じました。
沖縄と言えば、観光で訪れた景色や料理を思い出してしまうのですが、登場するのは馬を隠したガマぐらい。この物語が島ではなくて、独特の空間で展開されているような錯覚を覚えました。
そしてクイズを出す仕事を辞めた彼女は、どこへ行くのだろう。それとも、宮古馬はどこへ連れて行くのだろう。などと、物語を読み終えたのだは無くて、その先の事ばかり気になって想像してしまいました。なんとも不思議な余韻を残した物語でした。
「破局」は、男女の出会いと別れからこの題名なのでしょうか。動きの表現や男女の描写に、テンポの良いリズム的な物を感じながら読み進めることが出来ました。
しかし、主人公は二人のどちらの女性とも破局になってしまうのか。それとも、書きたかった破局の意図は何だったのだろうか。その先に向かっての旅立ちなのだろうか。これもまた、読み終えた後に考える余韻が残ってしまった。
読み終わったと言う印象よりも、雨模様の空を眺めて考える時間が出来てしまった二作だった。( ..)φメモメモ


