
通称ノーズアートコンペは、プロモデラーの大ちゃんさんの機会提供によってお送りしてまいりました。
厚く御礼申し上げます。
Boeing-29 enola-gay, atomic bomb "little boy"
FUJIMI system injection kit.
安らかに眠って下さい 過ちはくり返しませぬから
南無阿弥陀仏 合掌
B-29と言っても、制式には、B-2945MO という名称が割り振られており、厳密にはB-29ではありません。対空機銃や、方位監視窓などの省略、大きなレドームの設置、通常機体のハミルトン4枚羽ではなく、カーチスエレクトロニクス社の電動4枚羽と色々な面でB-29と異なります。
制式には、アメリカ合衆国陸軍航空軍第509混成部隊第393爆撃任務部隊所属B-2945MO スーパー・フォトレス『エノラ・ゲイ』ビクターナンバー82、機体番号44-86292号機 となります。
きちんと完成報告をしていなかった、第2回ノーズ・アート・コンペティション提出作品である、B-29エノラ・ゲイの完成ギャラリーとなります。
戦端の爆撃照準窓は、スミソニアン博物館で展示されているエノラ・ゲイを基に黒鉄色で塗られている作例が多いのですが、作戦時の実機は、他の窓枠と同様にプライマー塗装(所謂クロムシルバー)で塗装されています。手抜きではありません。
象徴的なノーズ・アート。インストでは両側貼付が指示されていますが、実機は左舷側のみとなります。
斜め後方から。テニアンから飛び立つB-29爆撃任務部隊の多くに〇Rの文字が垂直尾翼に認められます。知っているぞ、尾翼にRが描かれたB-29、と米軍に警告した東京ローズの話が左翼で話題になっていますが、そのような事実はありません。そもそもほとんどの実機にRが描かれています。
爆弾倉は開いております。リトル・ボーイをどうしようか迷ったのですが、教材としても使用したいので、懸架することにしました。
リトル・ボーイが、どこにどの程度の大きさで、どうされて広島上空へたどり着いたのか、その実態を学ぶのに良い教材になってもらえればと思います。小学校の総合型学習の時間で使えればよいと思います。
はっきりと判るリトル・ボーイ。八木博士のレーダーを付けようか迷いましたが、勿体ないのでやめました。
他のB-29には無い、大きなレドームがエノラ・ゲイには特徴の一つとしてあります。
このB-2945MOエノラ・ゲイは、1945年8月6日に、悠々と広島上空に現れて原子爆弾を投下した、と私も思っておりましたが、激しい迎撃に合い、撃ち落とされていた可能性も高く、結果的に原子爆弾の投下に成功しましたが、作戦には4機もの囮B-29が使用されました。
その内防空網と突破できた ストレート・フラッシュ号が、広島上空で気象観測機器を爆弾倉からパラシュートで落下させます。
日本軍機の迎撃でパイロットが脱出したと勘違いした広島市民が歓喜していた矢先にエノラ・ゲイが到着してしまい、気象観測機の計測の間もなく、と実際の作戦遂行上、アメリカ軍もかなりの混乱があり、決して上手くいったものではありませんでした。
以前の記事でも取り上げましたが、アメリカ軍は我々日本人が考えていた以上に必死であり、事実上の戦争継続が不可能であったことを触れました。
原子爆弾も7つが限界であり、すべて使用してしまたら、通常戦闘で日本を屈服させなければならず、一層の困難が予想されました。
アメリカ軍は、日本陸軍の正規軍(正規装備軍)と戦ったことは硫黄島や沖縄でしか経験が無く、軽装備で突撃を繰り返す野蛮人だと思い込んでいましたが、正規軍との戦闘を経験するに至り、硫黄島では日本軍以上の死傷者を出すなど、日本上陸作戦が大きな困難を生じさせることは十分想定されていました。
いずれにしても、アメリカ人側から見た場合、自戒の念も強く、エノラ・ゲイがスミソニアンに展示される時も、見世物ではない、と大きな反対運動を起こしたのは日本人ではなく、アメリカ陸軍退役軍人会でした。
迎撃武装がほぼ撤去されていたエノラ・ゲイは、迎撃遭遇に大変乗員が恐れており、一度目の迎撃は何とか逃げ切れましたが、原子爆弾を落とすまで神経をすり減らしていた様です。
相生橋を目標にした原子爆弾は、数百メートル目標から逸れ、鉄筋コンクリート造りの島医院上空600mで炸裂しました。
広島のカルト教団が、原子爆弾は日本人が地上で爆破させた、と非科学的な根拠の無い笑い話をバラまいていますが、島医院の瓦礫は放射状に向けて拡がっており、相生橋の欄干の陰が橋の石に焼き付いたことで、炸裂して中性子が吐き出される所謂『ピカ』の位置が、島医院上空600mと断定されました。
原子爆弾炸裂後の数十秒間、爆心地から放射状に衝撃波が拡がっていきますが、一時期その衝撃波が爆心地の空気も一緒に持っていくために真空に近い状態になります。
核爆発の熱線から逃れて運よく無傷であった人達も、この数十秒間の真空状態により、気圧の関係で目玉が飛び出し、耳からは脳髄が溢れました。その後、真空状態の爆心地に向かって戻り衝撃波が猛烈な勢いで戻って来るのですが、それが爆心地上空にきのこ雲として吹き上げることになります。
この間数十秒。エノラ・ゲイのように大きな改造が施されたB-2945でさえ、衝撃波に追いつかれ、機体が大きく揺れて乗員が死を覚悟した程でした。
原爆の熱線で目玉が飛び出す描写などがはだしのゲンなどにありますが、非科学的な偏った見方で描かれていますので、真実と異なる為に注意が必要です。
我々被爆者はここからの話を語りますが、来年以降、もう少し時間をいただきたいと思います。
では。
これにて、戦没者慰霊の為のB-2945MOエノラ・ゲイ、完成とさせていただきます。
蛇足:
このエノラ・ゲイの技術は、大いに生かされ、B29 >B-47 >B-52 >B-58 >B-377 >B-367 >B-707 >B-727 >B-737 >B-747(ジャンボ) >B-777 >B-787 と発展し、世界の旅客輸送の一代を担うことになりました。それも忘れてはなりません。
然しながら、ボーイング社は新型コロナウィルスのパンデミックにより、会社の経営状態は大きく悪化し、経営再建の見通しも立っておらず、非常に厳しい判断が迫られています。

第1回ノーズ・アート・コンペティションエントリー作品のB-29Aアトミック・トムとの比較。エノラ・ゲイには殆ど武装はありません。平壌やソウルを焦土にしたアトミック・トムの方は、多くの迎撃武装があり、重厚です。
実は庭で撮影して持ち帰る際に、エノラ・ゲイのプロペラが1つ落下して行方不明になりました。
カーチスEのプロペラが売っているので、気が向いたらそrに差し替えをするかも知れません。折角教材にしようと思っていたのに・・・・
↓B-29 エノラ・ゲイのほぼすべてを解説してますので、大変参考になります。
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