「1572」番 今の世界の中心の課題である ロシアによる シリアのIS爆撃、殲滅は、プーチンによる「ロシアから愛をこめて」である。最新の映画「OO7/ スペクター」の中に、これからの世界の動きの秘密が隠されている。 副島隆彦 2015・12・9
http://www.snsi.jp/tops/kouhou
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世界に大きな動きが起きている。
今、世界で起きていることで最も重要なことは何か。
それは、この9月30日から始まったロシアのプーチン政権による、シリアのIS (Islamic State 「イスラム国」)への爆撃である。
これは、シリアという外国をロシアの空軍が爆撃するという外国での戦争である。
ついには、11月から、カスピ海から遠距離巡航(じゅんこう)ミサイル(800キロぐらい飛んだ)を連続発射した。
爆撃機から Tu160(一発でTNT換算40トンの爆薬を積んでいる)を投下した。
9月30日からの4日間で、800箇所のISの拠点を爆撃した。
シリアのアサド大統領は10月20日、ロシアの首都モスクワを電撃訪問し、プーチン大統領と会談した
おそらく、ISの“首都”ラッカ(Lacca)を中心に、ISの兵力7万人(指定)のうちの2万人ぐらいを、この3ヶ月で、殲滅(せんめつ)したようである。
昨日(12月8日)、ロシア軍は、地中海のシリア沖の潜水艦から、巡航ミサイルを発射して、ISの拠点に激しい爆撃を行った。
これらは、弾頭(ウォーヘッド)を短距離戦術核(タクティカル・ニュークレア・ウエポン)に取り替えれば、1000キロは飛ぶ、まさしく核兵器である。
【予告編(プレビュー)】第三次世界大戦( WWⅢ ワールド・ウォー・スリー)の予備段階が、どうやら始まったようである。【予告編(プレヴュー)終わり】
ISを爆撃して殲滅(せんめつ)するというロシア政府の計画は、世界の大義(cause コウズ)を背負っている。
だから、世界中の民衆が、シリアやイラクからのヨーロッパへの難民(戦争避難民)たちを含めて内心で強く支持している正義の実現である。
金融・経済面から言うと、今年の3月12日に、イギリスがアメリカとの同盟を裏切って、中国のAIIB(アジアインフラ投資銀行、来年から始動する)に参加表明した時からである。
ロシアのプーチンが行っていることは、ゆえに世紀のスパイ映画大作である、「007(ダブル オウ セブン)」の第2作目である「ロシアから愛をこめて」(1963年制作)の再来である。
ロシアより愛をこめて
https://www.youtube.com/watch?v=IESBt0Uvhig
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「ロシアから愛をこめて」 From Russia With Love , I fly to you. とは、故に、
「ロシアのプーチンが、世界中の人々に愛をこめて、悪のイスラム過激派集団である(創立から裏のある組織)ISを 皆殺しにするからね」
である。
私は、この12月4日に、日本でも公開された最新作の「007/スペクター」(第24作目)とは、プーチン大統領の話であることが分かった。
ジェームズ・ボンド役(2008年の「カジノ・ロワイヤル」から)のダニエル・クレイグは、その冷たく尖った殺し屋の目つきと、禿げ頭風の感じがプーチンそっくりである。
いかにも「私は自分の手で、直(じか)に人間を殺してきた(射殺してきた)人間だ」という凄みが全身に溢れている。
本当に自分で最前線に出て、人を殺してきた人間でなければ、組織(国家を含む)は服従しない。
それが人類の歴史だ。
だから、私たちは、今、中東アラブ世界で起きていることを、イギリス制作(MGM)のスパイ映画の「007」から学びとらなければならない。
11月13日、夜、パリで起きたテロ事件は、アメリカの凶暴な戦争開始勢力であるヒラリー派(軍事狂暴派)たちに因(よ)るものである。
ISというテロ組織が犯行声明を出したことになっているが何の根拠もない。
これでフランス国民は、カッとなったように見える。
この12月7日のフランス地方議会選挙で、FN(国民戦線)というフランス右翼民族主義、排外主義の政党が大勝利した。
合計27%の得票である。
第2番目が、フランス共和党という保守党(ニコラ・サルコジが党首)が取った。
現在の政権党であるフランスの左翼・リベラル連合の中道左翼であるフランス社会党のオランド大統領の支持勢力は、24%であった。
だが、これは地方選挙であって、国家全体の議会(主要な議員が各地方の主要都市の市長を務める)ではない。
FN( フロン(ト)・ナシオナール Front Nationale)の党首はマリヌ・ルペン女史である。
党の創立者で彼女の父親は、有名なフランス右翼のジャン・マリー・ルペンであり、今も娘と大ゲンカしながら存命である。
だからフランス議会では、まだ、フランス右翼勢力(「アラブ人、イスラム教徒はヨーロッパから出てゆけ」が党是)がただちに政権を取るわけではない。
国民議会では議席をほとんど持っていない。
今度のパリ・テロ事件は、1月7日のシャルリ・エブド(週刊)誌襲撃事件に続くものである。
襲撃犯人たちが逃走する映像が残っていて、その通路の先に奇妙なことにフランス警察のパトロールカーが写っていた。
11月13日のパリ・テロ事件は、2001年9月11日の「9・11(セプテンバー・イレブン)」のNYでのワールドトレードセンタービル2棟がデモリション(ビル解体工事)で計画的に崩れ落としたこと(ブッシュ政権が出来て半年)と同じ深く仕組まれた、戦争へ国民を大きく駆り立てる政治謀略の一種であった。
だが、フランス国民は総じてアメリカ国民のように単純に激昂して騒ぎ出すほど愚かではない(11月13日のパリ・テロ事件では130人が死んで200人が負傷している)。
だから、地中海の女王のように遊弋(ゆうよく、パトロール)しているフランス原子力空母のシャルル・ドゴール号(たった一隻)から出撃する自国製の戦闘爆撃機(ファイター・バマー)程度が、スクワドロン(16機の一個編隊)でシリア北部を攻撃したぐらいでは何の力もない。
それにイギリスのキャメロン政権の空爆で支援すると言っても、何の効果もない。
なぜならすでに、この1年半前から米・英・仏の戦闘爆撃機によるIS爆撃は行われていた。
が、ほとんど効果が無かった。
ISの進撃は食い止められないままだった。
だから、シリアで国民の半分が避難民となって周りの国々に逃げたのである。
すでにドイツにまで到着した難民(refugee , レフュジー)は96万人である(そのうち半分弱の43万人がシリアから。12月7日、ドイツ政府発表)。
ドイツのメルケル政権は偉い。
メルケルは、ヨーロッパ全体の女帝のようだ。
難民があと100万人増えて、200万人になっても、そこまでは耐えられる、という計画だ。
文豪政治家の、ゲーテの若いころの秀作「ヘルマンとドロテア」の精神である。
すなわち、ナポレオン戦争の難民となって、着の身着のままで裸足(はだし)で逃げてくる同族のかわいそうな人々を支援するドイツ人たちの勇敢で健気(けなげ)な話だ。
このあと、仕組まれた世界大戦に2度、負けて、ヴァイツゼッカー大統領演説「風雪のドイツ民族」の通り、東欧の支配地からボロボロになって帰ってきた「引揚者たち」を迎え入れた時の、苦難のドイツ民族の、あのときの、魂への復帰である。
ドイツのすべての企業が、政府からの人数割り当てで、「何でもいいから、難民に仕事を与えなさい」を実行している。
やはりドイツ人は偉大である。
【予告編(プレビュー)】 だが、メルケルたちは、「やがて、帰るべきシリア人、イラク人は帰ってゆく。ISの脅威と、爆撃の時期が過ぎたら、自分は死なない、殺されない、と分かったら、彼らは、自分の国に帰ってゆく」と知っている。すでに、シリアの アレッポ郊外、ハラ、ホムスの都市には、一番乗りで、さっさと帰ってきて、瓦礫(がれき)の山の商店街の前で、「おれたちは街を復興する」と悠然とコーヒーを飲んだり、野菜を売っている商店主たちを、一ヶ月ぐらい前の英BBCが報じていた。彼らが、戦後の闇市(やみいち)から、新興の財産家に成り上がってゆくのだ。もう帰ってくる気の無くなった人たちの土地の権利を買い集めて。この一番乗りで廃墟の町に帰ってきた商店主たちが、言っていた。「同じシリア人どうしであれば話は着く。外国人がいなくなってほしい」と。これが真実だ。
戦争は3年半やると、もうそれ以上は、やる気を無くす。沢山の人が爆撃(空襲、エアレイド)で死んだ。日本の太平洋戦争も3.5年で終わったのだ。 【予告編(プレビュー)終わり】
「中東アラブ、北アフリカ諸国(さらにはアフガニスタン)からの難民を、受け入れない。そんな余裕は、我が国にはない」と、みっともないことを言っている右翼人間(ライトウイング)たちと、ヨーロッパ人権思想をかなぐり捨てた、ハンガリーを始めとする小国の指導者たちは、おのれの、矮小(わいしょう)民族排外主義者(ショービニスト)ぶりに、自分で恥じている。
パリの15区、16区のような貧民街(というほどではないが)は、アラブ人居住地区としての歴史がある。
アラブ人とマグレブ人(北アフリカ黒人、混血者たち)の街である。
ここには私たち外国人の観光客は近寄りがたい感じになっている。
10年前に、私が、パリの北駅(きたえき)辺りでも感じた。
フランスとイギリスには、それぞれ、400万人の移民がいる(国民数は、この2大国(笑い)は、6千2,3百万だ)。
だから、自分の国内にイスラム過激派の出撃拠点と火薬庫(アーセナル)を抱えている、と感じている。
ドイツは、8千2百万人の国民数のうち、13パーセントが、トルコ系を中心にした、移民=出稼ぎ外国人労働者(マイグラント)からのドイツ国籍取得者だ。
だから一千万人ぐらいが非白人である。
トルコ人とイラン人は、アラブ人( the Arabs、ジ・アラブズ)ではないが、イスラム教徒である。
【予告編(プレビュー)】日本人は、1億2千万人だが、おそらく、これを50年掛けて 7千万人まで減らして、それで、日本列島(島嶼=とうしょ=国家)に立て籠(こ)もって、世界戦争の嵐から避けようとしている。これは日本政府の政策ではなくて、日本国民(日本民族)の無意識の自己防衛の本能行動である。 だから、いまや、私の弟子たちを含めて、40歳になるのに、独り者、一人もの、で結婚をせず子供を作らない人間たちが、男女共に、ものすごい数で増えている。家族を作って、他人に遠慮して、今の自分の生活水準を落として、窮屈に我慢して生きることを選ばない。それほどに、ひとりひとりはワガママ(わがまま)である、とも言える。これは日本国民(日本民族)の無意識の選択であって、国家、企業による「家族を持たせる(思想を植え付ける)」ことで体制(オーダー、ordre )への服従を強いて、人間(自分だ)を支配、統制しようとすることへの反抗でもある。そして、世界を吹き荒れる戦争と動乱と大恐慌を只管(ひたすら)避けようとする行動である。【予告編(プレビュー)終わり】
米軍によるIS攻撃は、去年(2014年)の9月23日にオバマ大統領の署名で始まった。
だが、どうも現場のアメリカ空軍の司令官たちがIS爆撃を本気でやる気がなかった。
このことに対して、チャック・ヘーゲル国防長官・オバマ大統領と、ヒラリー派の悪質米軍人たちとの間で激しい口論があった。
ここにアメリカ政府内の大きな分裂がある。
突如、出現したIS
ISは、去年(2014年)6月10日に、イラクの北の主要都市モスルMosul を一挙に制圧したときに突如、出現した。
このことの不可思議さを人類(世界中の人間たち)は注目しなければならない。
一体、どういう資金源と、武器調達と兵隊養成の仕掛けが有ったのか、を考えなければいけない。
誰が、ISを作ったのか?
このあとISの支配地に入っていった、各国の情報部員(国家スパイ)たちがいる。
この、ジャーナリストや人道支援活動家のふりをして入り込んだ、国家スパイたちを、次々に捕まえて、公開で首を斬り落とした。
この処刑のシーンをインターネット上に流した。
その一環として、日本人2人の国家情報部員(後藤健二、湯川遥菜)の処刑が行われたのは、今年2月1日である。
あの時、日本政府との無様(ぶざま)な人質解放失敗ドラマは終わった。
後藤健二の奥さんは外務省JICA(ジャイカ)の幹部職員である。
夫婦して情報部員である。
通訳や現地ガイド、戦場タクシー運転手という人間たちが、ゲリラ活動家たちである。
カネで傭(やと)って味方だと思った彼らに捕まって連れてゆかれるのだ。
ISというイスラム教 過激派の組織をつくったのは、イスラエル国とサウジアラビア国とアメリカの特殊軍(とくしゅぐん。スペシャル・フォーシズ。CIAと軍情報部員の合同軍。ジュネーブ4条約の戦争捕虜の保護の規定に服さない。守られない)である。
ところが、ISはモンスターになってしまった。
産んで育てた親の、イスラエル・サウジアラビア・米特殊軍のいうことを聞かなくなった。
フランケンシュタイン博士によって、フランケンシュタインが出現したのである。
怪物フランケンシュタインは、博士の首を絞めて殺して街に出た。
ああー、いい気味だ。
この9月に、700人の対IS用に、ヨルダンと、サウジアラビアのアメリカ空軍の秘密基地(飛行場)で、育てた、イラク人とシリア人の傭兵部隊が、シリアに投入されたとたんに、武器と資金を持ったまま、ISに寝返る、という事件が起きた。
これで、アメリカのネオコン派で反共右翼のペンタゴンの将軍たちは、自分たちの作戦(軍事政策。現地人を育てて、戦わせる。アメリカ兵が死なないで済む)が大失敗して、大恥を書いて、黙りこくった。
だから、イスラエルのネタニヤフ首相とサウジアラビア(サウド家という一族が支配する独裁国のアラビア)のサルマン国王たちも、慌てふためいている。
ISは、「サウド家を皆殺しにして、聖地メッカを取り戻す」と宣言している。
サウド家は、自分たちの首に、ひとりずつ懸賞金付きでISからの暗殺命令が出ていることで、恐怖状態である。
【予告編(プレビュー)】サウド・アラビアでの政治動乱の始まりが近づいている。ドイツの国家情報機関が、12月7日に、「サウジの体制が動揺している」という報告書を出した。 それと、トルコでの、クルド人の叛乱が始まりそうだ。 トルコは7千2百万人の新興準(じゅん)大国だが、国内に2千万人のクルド人がいる。トルコ政府は、「高地トルコ人(西部トルコ人)として扱ってきたが、もう限界だ。
クルド人の武装勢力は6つに分かれている。最大勢力である、イラク内にあるバルザニ議長のクルド自治政府がある。民兵組織のペシュメルガは、アメリカからの軍事支援を受けている。そして、イランの革命防衛隊(レヴォリューション・ガード)と協同軍事行動をすでに始めている。【予告編(プレビュー)終わり】
だから、ロシアのプーチン大統領がイスラエルのネタニヤフ首相と、モスクワで9月21日に会った。
そして、プーチンは、「俺はやるからな。じゃまするなよ」と言った。
ネタニヤフは苦々しげな表情で、「分かったよ」と言った。
だから今もイスラエル政府はロシアに対して、黙って何も言わない。
ロシア政府非難もしない。
サウジアラビアも同様である。
アメリカのハト派勢力の代表であるオバマ大統領も、プーチンから12月7日のパリ・COP21会議の開催の時(気候変動の会議など、首脳たちにはどうでもいい)、ほとんど立ち話のまま部屋に連れ込まれて、プーチンから左腕をガッと捕まれて「俺は、このままIS殲滅を続けるからな。邪魔するなよ」と言った。
オバマも、「分かっているよ」と応えた。
オバマとしては、あと丸1年、来年おわり(正確には、2017年1月20日まで)まで残っている自分の任期中は、絶対に第3次世界大戦の開始を阻止する。
オバマは、ヒラリーら軍事狂暴派(アメリカの戦争開始勢力)が大嫌いであるから、本心としてプーチンに「どんどんやってくれ。アメリカは何もできないから」と思っている。
イラク・シリアへの米軍の地上軍(グラウンド・インファントリー、GI ジーアイ部隊)の正式の投入は絶対にしない。
もうアメリカには、そのような軍事予算はない。
日本の安倍首相は、国際政治の場では誰からも相手にされない。
世界の首脳たちを会議場の通路で何とか捕まえて立ち話をしようとしても振り切られて相手にされない。
“ Japan’s Prime Minister is a funny guy , ha, ha, ha ”
「日本の首相は変なやつ(すなわちアホ) らしい。アハハ」
と世界中でバカ扱いされている。
韓国の朴槿恵(パククネ)大統領からさえ、相手にされないで振り切られた。