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おはようございます
今週もよろしくお願いします![]()
秋の大気が澄みきった様子をあらわす
秋澄む(あきすむ)
遠くのものがはっきり見え、
音も澄んでよく聞こえるさまを
言いますけれど
とても
美しい日本語ですね。
十月も終盤ですが
十月の異名の神無月の季語に
律の風(りちのかぜ)
という言葉があります。
律は雅楽の十二律から出た呼称で、
日本や中国の陰の音律の呂(りょ)に対する
音の調子のことで、
琴などの音調を指しますが、
律の風は、
秋らしい趣の風を意味する言葉です。
爽やかな中にも一抹の寂しさを感じる
秋晴れに吹き渡る風、
枯れ始めた草木を揺らし
侘を感じさせる乾いた風を
思い起こさせますね。
さあ、そして今日から
二十四節気の
霜降(そうこう 旧暦九月内)に
今年もあと七十日で終わりますが、
霜降という名は、漢字の通り
霜が降りる頃を意味しています。
晩に表に出ると風が寒くて驚きますけれど
この時期は気温がぐっと下がることで、
空気中の水分が凍って霜となり、
白く輝く霜が
早朝の草木や地面を美しく光らせます。
ひとつ前の節気は寒露でしたが、
露が霜に変わったのですね。
冬の訪れを予感させる時節です。

日も短くなりますが、
紅葉の季節でもあります。
霜降の時期は、紅葉の時期と重なります。
裏を見せ 表を見せて 散るもみじ
江戸時代後期の禅僧の良寛和尚の
辞世の句です。
もみじが、裏を見せ表を見せながら
ひらひらと散るように、
喜びと悲しみ、長所と短所など、
さまざまな裏と表の生きざまを
世間にさらけ出しながら、死んでゆく
と
くるりくるりと
落ちていくもみじのように、
自分をさらして
ありのままに生きたよ
と
奥の細道のむすびの地に、
芭蕉の像と一緒に建っている
船問屋で俳人の谷木因(たに ぼくいん)が
詠んだ
裏ちりつ表を散つ紅葉哉
この句を良寛がやさしく作り直したもの
と言われています。
子どもと遊ぶのが好きだった良寛さんは
この世との別れに
このような句を詠んだのですね。
絵はどうでしょう。
あなたは
この時節、
どのような絵を思い出されますか。
わたしは横山大観の「紅葉」が
小説家の尾崎翠が言うところの
第七官界 = 脳裏 に浮かんできました。
横山大観「紅葉」1931年 足立美術館蔵
足立美術館は
日本一
即ち世界一の庭園を目指して作庭した
実業家・足立全康さんが
創始した島根県安来市の美術館。
この方はもう本当に庭が
好きで
好きで
朝一番の庭掃除から庭中を駆け巡って
造り上げたのですね。
奈良の桜井市の喜多美術館の喜多さんも
訪問したとき、自ら庭掃除をしてました。
横山大観は
芸術には眼で描く芸術と、
心で描く芸術と、二つある。
眼で描く芸術は技術が主になりたがり、
心で描く芸術は
技術を従とする傾きがあります。
当然前者は眼で観る外なく、
後者は心で読むと云うことになります。
と、語りました。
文学も絵画も心、なのですね。
懐かしい図録を本棚から取り出し
2002年の2月〜3月 東京国立博物館
ページをめくると
「秋色」1917年 大正6年
奥山に 紅葉踏みわけ鳴く鹿の
声きく時ぞ 秋は悲しき
猿丸太夫『古今集』秋上
晩秋はメランコリーの季節でしょうか。
小倉百人一首の中にある歌です。
山奥で散り積もったもみじを
カサカサと踏み分け
鳴いている鹿の声が聞こえてくるときこそ
秋は悲しい季節だとしみじみと感じます
と歌う印象に残る和歌を
この絵を見ると思い出します。
それから
母と姉と息子と上野の山を散歩した時も
よみがえります・・・。
晩秋から初冬にかけて吹く北よりの強い風
木枯らしが吹くのも もうじきですね。
この言葉も季節を感じる言葉ですけれど、
酷暑と騒いでいた今年の夏は
あれよあれよという間に秋を通り越し
もう冬が近づいてきたのですね。
霜降の初旬は
霜始降(しもはじめてふる)候
氷の結晶の霜がはじめて降りる頃
霜は、
雨や雪のように
空から降ってくると思われていたので、
霜は「降る」と言うのだそうですね。
北海道や山間部などでは、
晩秋は冬隣(ふゆどなり)
冬がすぐ近くまで来ているように
感じられる晩秋のころを言います。
先日までの陽気とうってかわり、
冬支度を整える時期なのですね。
そろそろ
暖が欲しくなり
あたたかいお料理がおいしい時期に
なってきました。
気候の変化にお気をつけになられて
どうぞ
趣の深まる秋をお過ごしください
ありがとうございました![]()
あなたの両手いっぱいに
幸せがふりそそぎますよう
KIMIÉ








