夫がいた頃は
テレビの旅番組が好きでした。
行った所が放送されても懐かしくて嬉しいし
いつかここに行きたいね、なんて
夫と話しながら見ることもありました。
いなくなってからは見るのが辛い時期が
続きました。
でもいつの頃からか
また見ることが出来るようになってきました。
行けなくても美しい景色を見たり
知らない場所を知ったりすることが
ちょっと楽しみで
苦痛ではなくなっていました。
それでも夫と行きたかったというその思いは
なくならないので
ちょっと寂しさも感じながらですが。
同じように地域の情報番組も
再び見るようになりました。
以前は土曜日の午前中の番組で
新しいショッピングモールや
美味しそうなパン屋さんとかが
紹介されると
夫と一緒によく出かけていました。
今は見ても一緒に行く夫はいません。
でも、ここなら自分でも行ける
そう思う場所なら
気持ちが元気な日に行けるようになりました。
日にち薬なんてものはない
ずっとそう思って過ごしてきました。
いなくなって悲しい、寂しいの思いは
より強くなったりすることもあります。
でも、お出かけしようと思う気持ちは
もしかしたらこれが日にち薬が効いてきた
ということなのかもしれません。
寄せ植えの鉢をふたつ作りました。
夫と時々行っていた大きな
ガーデニングのお店にいきました。
久しぶりの広い売り場をあちこち動き回りました。
夫婦連れで来ている人達も沢山います。
重い土や苗を台車に載せて奥さんの後ろを
歩いていたり
ふたりで相談していたり。
そんな姿を見るのはやっぱりまだ
全然平気という気持ちにはなれませんが
花を選ぶことに集中して
乗り切りました。
庭のガーデニングは虫が苦手なのでやりません。
庭の花は毎年勝手に咲いてくれる梅と
春になると出てくるスパティフィラムだけです。
でも玄関先の寄せ植えの鉢は
玄関を開けるたびに目に入って
自分を癒してくれるようです。
楽しく作れるようになったことも
時が流れたからでしょうか。
夫が
そうだよ、楽しみなさい
と彼方から伝えてきているからでしょうか。


