『キッチン』吉本 ばなな (著) |本田健の読書日記#160 | 本田健公式ブログ

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こんにちは、本田健です。

僕の本棚からおすすめの一冊をお届けしている「読書日記」。
今日ご紹介するのは、世界的に読み継がれてきたロングセラー。吉本ばななさんの代表作です。
「この本、大好き!」という方も多いのではないでしょうか。

『キッチン』

吉本 ばなな (著)

 

 

 

人生には、どうしても元気になれないときがあります。
大切な人との別れ。思い通りにならなかったこと。それまで当たり前だった日常が、突然変わってしまうこと。

そんなとき、僕たちはつい「早く立ち直らなければ」と思ってしまいます。
でも、この本を読んでいると、まったく違うことを感じます。

立ち直ることを、急がなくていい。
『キッチン』の主人公・みかげも、大切な人を失い、深い孤独の中にいます。そんな彼女にとって、心が落ち着く場所が台所でした。

料理をする。温かいものを食べる。誰かと同じ時間を過ごす。
そして、眠って、また朝を迎える。

どれも、人生を劇的に変えるような出来事ではありません。
けれど、ここに人生の不思議があるように思います。

人を救うのは、いつも大きな希望とは限らない。
何気ない日常が、いつかまた人を歩かせてくれる。
悲しみは、消さなくてもいい。
忘れなくてもいいし、元気なふりをしなくてもいい。
ただ今日、温かいものを食べる。
誰かと少し話す。好きな場所で、静かな時間を過ごす。

そんな小さなことを繰り返しているうちに、ある日ふと、
「もう少し歩いてみようかな」と思える瞬間がやってくる。

僕は、人生って面白いなと思います。
人生を変えようと必死になっているときには、なかなか変わらないのに、何気なく食べたご飯や、誰かの笑顔や、たったひと言の「おかえり」に救われることがある。

もしかすると僕たちは、人生を変えるものを、少し大げさに考えすぎているのかもしれません。
奇跡は、もっと普通の顔をしてやってくる。
食卓だったり、笑い声だったり、誰かが淹れてくれた一杯のお茶だったり。
そういうものに支えられながら、人は悲しみを抱えたままでも、少しずつ生きるほうへ戻っていくのでしょう。

もし今、立ち止まっている人がいたら、無理に答えを出さなくてもいい。
今日をちゃんと生きる。まずは、それだけで十分なのだと思います。

よかったら、あなたがつらかったとき、そっと支えてくれた「何気ない日常」をコメント欄で教えてください。

人生をもう一度動かしてくれるものは、案外、すぐそばにあるのかもしれません。

 

 

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