とあるレストランの出来事です


就職のため辞める学生のアルバイトさんに対して、お店を辞める当日、店長が彼女に最後の指示を出しました

「今までの感謝の気持ちを込めて、トイレ掃除をお願いします」

店長は、彼女がトイレ掃除をしている間に、お客様にこっそりバラの花を一本ずつ渡しながら、

「今日辞めるアルバイトさんが今から各テーブルを回りますので、彼女にこのバラの花を渡していただけませんか?」
とお願いをしました

お客様は喜んで引き受けてくださったそうです

トイレ掃除を終えたアルバイトさんに店長は、次の指示を出しました

「各テーブルを回ってお客様に挨拶をしてきてください」


彼女は言われた通り、テーブルを回ると、お客様から1本ずつ、バラの花をいただき、すべてのテーブルを回り終えた時には、それは30本のバラの花束になっていました

彼女の目から大粒の感謝の涙が止まらなくなりました

そして、お客様から、
「なぜ、この店が素晴らしいのかが今日わかった。
店長がアルバイトさん一人一人をこのように大切にしているからなんだね」

と言われたそうです


★舞台や芸能と同じでビジネスおいても、お客様の感動だけでなく提供側も感動する双方向の関係性が思いもかけない深い感動を生み出します

人はモノを買うよりも感情を買う

これは昔からセールスの鉄則と言われてきたセオリーです

にもかかわらず世の中には、相変わらずモノのコマーシャルが多いです

モノの性能の説明、便利さの押し売り、価格競争

確かに大切なアイテムですが、これだけモノが溢れている時代ではどうでしょう

人はモノではなく人の想いに共感するのです


レストランという職場が、一つの『舞台』となり、アルバイトさん、店長さん、お客さんすべての人が共演者となり、『忘れられない感動ドラマ』を共有しました

私食事を供給する人、あなた食べる人

私売る人、あなた買う人
という普段の関係性が変容し、『お客様もドラマの共演者』という関係性が生まれました

記憶に残る仕事

それはいつでも、共演者が生みだす双方向性を持ったドラマのことなのです

知的労働は瞬時にデータを処理できるコンピューターに主役の座を奪われ初めているのは周知の事実です

この『共感力』はコンピューターには決して代役ができないスキルです

ですからもっと磨かれていくべきビジネス能力ではないだろうかと私は思います