(黄くん)





落ち着かない。


このイライラはどこから来る?


あー、もう。


こうなったら


球に全イライラを込めて投げてやる!





パシッ。


パシッ。


パシッ。





顧問「ナイスピッチング。3回表終了!


黄くん、絶好調だな」





帽子をとって一礼する。


青くんがバッター用のプロテクターを


被せてくれる。


そのままバッターボックスへ。





相手校のキャッチャーは緑くん。


青くんと仲良しなのは


緑くんだって幼稚園の時から。


それは俺も同じ。


・・・同じ?


うん。


同じだろ。





なのに


また訳の分からないイライラが


フツフツと沸いてくる。


なんで?





さあ。


集中集中。


どんな球がくる?


勝負だ!!!





マウンドをじっと睨むも


相手校のピッチャーの目が泳ぐ。


ん?


何?





あー・・・


きっと俺がサウスポーだから


左利きに打ちにくいゾーンを狙ってくる?


いや・・・どうかな?


あ!真ん中だっ。





シュコーン!


お、いけた。(^^)





一応。


全速力で走る。


ホームランだからといって


緩く走るなんて百年早い。


ダイヤに敬意を込めて


丁寧に素速く回る。


一点。


いただきっ。👍






これを守り切れば、うちの勝ち。




・・・だけど


そう甘くはなかった。


相手校は関東大会優勝の強豪校。


古巣とはいえ・・・


やっぱり、な。


一年生ばかりのスタメンから


徐々に上級生に替えてきた。


七回まで0点に抑えた俺を褒めてくれ。





「試合終了!」





・・・結局。


3-1で、うちの負け。





「ありがとうございましたっ」





ゾロゾロと水道に向かう。





青くんと緑くんが


仲良く喋ってるのが見えた。





そこに入ればいいのに


本当は混ざりたいのに


なんか・・・


上手くできないでいた。





冷たい水で顔をパシャパシャ洗う。


ひとりで顔を拭いて


ひとりでガブガブ水を飲む。





なんで?





嫌だったんだ。


跳び箱に同時に飛び乗って


楽しそうに仲良く笑うふたりを見て


仲良いことは良いことなのに


ふたりは別に俺のこと


ハブってなんかないのに

(ハブる・・・仲間はずれにする)

何故かよく分かんないけど


嫌だったんだ。