「城の福岡」と「港の博多」 2つの街があった福岡 | トラベルライター・歴史研究家・英語/ドイツ語トレーナー 山内一輝のブログ

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トラベルライターとして、歴史・旅行に関する執筆・講演活動をしている山内一輝(山内かずてる)のブログ。個人事業主向けにプロフィール・個人活動冊子の文章作成も手掛けています。英語・ドイツ語を教えていた経験あり。国内外問わず、城や古い街並みを巡るのが好き。

 
福岡の地下鉄の赤坂駅~大濠公園駅の間に、福岡城跡があります。
この福岡城は、江戸時代になってから建てられた城です。
 
今は福岡市と呼んでますが、博多と福岡とは 、別の街でした。

 

 

歴史としては「博多」の名前の方が長いです。

大陸への窓口として、古代から港町として発展してきました。

 

その中心地は福岡市内を流れる2つの川の中洲の辺りでした。

その川沿いの地域のことを「博多」と呼んでいたようです。

実際、JRの博多駅もその2つの川の間にあります。

 

 

福岡城跡の東のあたりに、飛鳥時代に建てられた「鴻臚館」(こうろかん)の跡があります。

ここで平安時代までは、大陸からの使節を迎えていました。

 
鎌倉時代以降は、中洲など川沿いが、大陸との貿易港としての役割を担うことになります。
元寇や戦国時代に博多は一時的に荒廃しますが、それでも経済の一大拠点として復興します。
 
 

 

関ヶ原の戦いの後で、博多を含む筑前国(現在の福岡県北部)に移ってきたのが、東軍で活躍した黒田長政です。

 

その黒田長政により、博多の西にある小高い丘に福岡城が建てられたのです。

  

 
戦国時代には、もう少し東にある立花山や、その麓にある名島に城がありました。
この筑前の前の領主だった小早川秀秋は、名島城を居城にしていました。
 
この福岡城を造るにあたって、その立花山城や名島城からも資材をかき集めて、造られました。
 
 
実際に、福岡城にはその名島城から移築した「名島門」(写真)が残っています。
  
 
そして、福岡城跡の更に西側が、今は大濠公園として整備されている場所になります。
ただ、この大濠公園の池の辺りは、かつては入り江でした。
更に北側にある福岡ドームの辺りも、海でした。
 
城の上から改めて周囲を見ると、福岡城の辺りが周囲と比べても一段と高い場所にあったことがよく分かります。
 
「福岡」という名前ですが、この地に移ってきた黒田長政により名づけられます。
 
しかし、那珂川から東の中洲にある港町は従来の「博多」という名称を使い続け、
那珂川の西にある天神から西側を「福岡」と呼ぶようになります。
 
こうして、城側の「福岡」と港側の「博多」の2つの名前が残ったのです。
 
 

ちなみに、福岡城の中には、戦後には「平和台球場」という野球場がありました。

西鉄ライオンズ(現・西武ライオンズ)や、

福岡ドームができる前の福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)の本拠地だった場所です。

 

 

 

 

 

その平和台球場の改修をしていたら、古代の「鴻臚館」の跡が出てきたりするものですから、当時はさぞ驚いたことでしょう。

福岡城跡のあたりをうろついているだけで、重層的な歴史を感じられて面白い時間でした。

 

 

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