狂躁亭日乘・バルカン的恐怖政治と吸血鬼1707200700 | おととひの世界

おととひの世界

リンクも始めましたよ

まろロシアね
マロロシア

そんな言葉があったんだね
昨日初めて聞きましたよ
帝政ロシア時代から

ウクライナの事を『小ロシア』と
言っていたらしい
その話は知っている

チャイコフスキーの
交響曲第2番『小ロシア』
あまりパッとしない作品だよね

ムソルグスキーなどの国民楽派とは違い
チャイコフスキーはどちらかと言うと
西かぶれ・西洋かぶれの作曲家
だと考えられていた

その批判を受けてひどく
国民楽派っぽい音楽にしている
はっきり言ってあまり面白くない

ついでに第3番『ポーランド』もそうね
第2番はウクライナのメロディーが
ちょっと使われているから
そういうタイトルになっているだけ

第3番は最終楽章がポロネーズだから
言うまでもなくポロネーズは
ポーランドのです

ウクライナとロシアの関係
千年かけてタチイチが逆転した
そういう関係です

昔からロシア人というのが
いたわけじゃなくて
『ルーシー』というのは
『水を越えてきた人々』という意味で

これはウクライナロシア両方で使う言葉で
ロシア人はウクライナ人が
自分たちを言う時の言葉

自分たちはバイキングの末裔で
現地のスラブ人ではないという
ちょっと差別的な言い方なんですよ
ロシア人もウクライナ人も
どちらかと言うと

スラブと言い方を嫌う
英語のSLAVEとおなじ語源ですからね
ローマ帝国は現在のユーゴスラビア地方
ユーゴスラビアと言うのは
南スラブのという意味ですけど
この辺りを征服して奴隷にしていた

ルーマニアは文字通り
ローマの植民地という意味だし
男は皆殺され女だけになったと言われている
この辺りの話は

フランシス・フォード・コッポラの
『ドラキュラ』に
ちょっと出てきたね

なぜドラキュラがニンニクを嫌うのか?
大昔からローマ人の料理には
ニンニクがたくさん使われる

イタ飯の基本は
ニンニクとオリーブオイルだもんね
トマトは後からついてきたものだ
新大陸発見以降だもんね

ルーマニアの歴史を紐解くと
それがわかって嫌だから
ヴラド・ツェペシュ・ドラクル
ヴラド『ドラキュラ』伯爵は

ニンニクを嫌うというだけのことで
にんにくそのものに吸血鬼を退治する
効力なんかないよと

ドラキュラ本人に言わせている
要するに彼はバルカン民族主義者であり
自分たちを昔痛めつけた
西側の文化が嫌いと言っているだけだと
ついでに言っとくと

昔のクリストファー・リー全盛時代の
英国ハマープロダクション制作の
ホラー映画では

太陽の光を浴びると
ドラキュラはあっという間に
死んでしまうけど

ブラム・ストーカーの原作は
そんなことは書いていない
若い女の血をたくさん吸って
霊力が強まっている時のドラキュラは
昼間でも平気で歩いている

だだ悪霊というものの常で
『水』を超えることができない
流れる水には霊力の
力の場みたいなものがある

悪霊は川を自力で
超えることができない
だから半分吸血鬼という使い魔を作る
ちょっと吸血して言う通りにさせる
そいつに棺を移動させる
なぜだかこの話は世界各地で
似たようなことになってるね

吸血鬼ってのはなんだろうか?
東大の物知り文学先生が

ブラム・ストーカーが描いた
ドラキュラは
自分たちがやっていることの投影に過ぎない
そんなことを偉そうに言っていたが

ストーカーは全盛時のイギリス人だ
大英帝国は全世界の活力を奪っていた
全世界から吸血していたわけだ
そのおぞましい姿を
ドラキュラという悪党に投影している

なんとなく映画
『インディペンデンスデイ』の
エイリアンみたいだな
銀河系内の各惑星資源を食い尽くす宇宙人
誰も言わないがあれって
アメリカ人そのものだよ

遠からじたろうよ
ただいっとかなきゃならないのは
吸血鬼という化け物話
なぜかスラブ族の住んでいる所に多い
おそらく理由があるんだろう

どこにいってもまず政治が悪い
ルーマニアは最近まで
チャウシェスクという
化け物政治家がいた
結局暴動に近い大革命が起きて
夫婦で虐殺されてしまったがね

どこもかしこも政治が悪い
とても暴虐無残な人間が
野蛮な政治をやっている
そういう支配者は必ず
人々が地下で結びついて
革命運動を起こすことを恐れる

夜な夜な集会があちこちで
政府を倒す陰謀は
そういうところから始まる
『共謀罪』みたいね

悪い王様はそこで謀略を考える
あちこちに転がっている吸血鬼話
同じような殺され方をする死体が
夜な夜な転がる

もちろん王様が下っ端にやらせている
するとどうなるだろう?
人々は恐ろしがって
夜歩くことをやらなくなる

十字架を恐れるという
キリスト教教会に行ってもらってくるよね
すると教会から通報が行く
怪しい人間が特定される

東ヨーロッパのバンパイア伝説話は
大体そうやって作られたもの
悪い政治体制を長持ちさせるための
謀略だったんだよ

20世紀にも実例があるんだよ
アジアにも吸血鬼が出ると
言われているところがある

フィリピンだ
キリスト教絡みで
入ってきたんじゃないかと思われる

パラワン島始め
南部の島に元々いたという
『アスワング』という
女の姿をした吸血鬼だそうだよ
大蝙蝠の姿で飛び回る

wikipedia でみると良いよ
有名なuma・未確認生物として
写真まで数多く撮られている

かつてはフィリピンも
共産化の脅威にさらされたことがある
フクバラハップという共産主義者がいて
一定の影響力を持っていた
フクバラハップ団・フク団と言われた

彼らが広がらないようにしなければ
もともとスペインの植民地だったところ
アメリカが戦争で奪って
植民地にしたところだ

ちなみにやったのは
マッカーサーの一族だ
フィリピンはマッカーサー帝国なんだ

そこが共産主義者に奪われることは困る
軍かCIAかのどちらか?
おそらく謀略を考えた

フクバラハップ団の行列の一人を
気付かれない様にこっそり殺す
発見された死体は血抜きされ
木にぶら下がっている

現地人はもともと教養がない人たちだ
あの伝説の吸血鬼が暴れていると恐れる

夜な夜な集会に参加する人間はいなくなる
フク団運動は下火になっていた
おそらく最も成功した
吸血姫テロだろうと思われる
アスワングは若い女だそうだ

人間の素朴な恐怖心を利用しているわけだ
故  白川静博士によると
『道』シンニュウにクビという漢字

古代中国にあっては
外界はすべて魔物が住む世界
特に夜暗くなると化け物がそこら中で

そんな時
人間の生首を持って歩くと
化物悪霊にとり殺されずに済む
それを形にしたものだそうで

吸血鬼はそういう時代の記憶を
人間に呼びさまさせる
ありそうな流行スタイルな
おそらくバルカンの悪い支配者は
それを利用していたんだろう
ポーランドにもかつて
たくさんいたそうだ

なぜか十字架を嫌う
ドラキュラ伝説の中では
と言うよりコッポラの映画の中では

ヴラド串刺し公
彼は異教徒のオスマントルコと激しく戦い
オスマントルコの捕虜を
片っ端から串刺しにして
国境に見世物にしていた

万里の長城みたいに
串刺しのトルコ兵の死体が並んでいる
さしものオスマントルコ兵も恐れおののいた

ヴラドは化け物だ
人間の姿をした悪魔に違いない
そういう言い伝えができてしまった

だから死んだ後も
死後の世界に入ることは許されない
魂魄がこの世にとどまり
同じようなことをやるだろう

つまり吸血鬼になるだろう
ストーカー=コッポラ版では
ヴラド・ツェペシュはそれだけ
キリスト教のために身を呈したのに

神はそれに応えてはくれなかった
最愛の妻が死んでしまった
助けてくれと祈ったのに

こうしてドラキュラは反逆者になった
そんな話になってたね

吸血鬼話でリアルなと思ったのは

   『  ザ ・ キ ー プ  』

1983年のマイケル・マン作品だ

再映画化がマニアの間で
熱望されてるんだけれども
原作者との間でトラブっていて
実現していないみたいだ

もったいないね

第二次大戦中
ルーマニアの奥地に進駐してきた
ナチスドイツ武装SS

ルーマニアは欧州では貴重な
油田があったから
1942年6月22日の独ソ戦開始後
ナチスは真っ先に押さえたんだ
ドイツ対ソ連の戦いは
ルーマニア油田から始まったんだからね

だから精鋭部隊が来た
山の奥に奇妙な城を見つける
外側の石垣はゴツゴツしていて
簡単に登れてしまう

これでは敵への防御にはなるまい
おかしな城があるものだ
専門家集団も連れてきているナチスは
調査を始める

ところが城壁の内側は
磨き上げたようにツルツルだ
奥に何か隠されているらしい

何かが安置されている
分厚い石材で出来た部屋があった
しかも壁にはあちこちに
銀の十字架が埋め込まれている

武装親衛隊はもともと平民だ
あまり氏育ちは良くない
手クセの悪いやつもいる

あちこちで銀の十字架をくすねてしまう
それが災難を呼ぶ

石の部屋には
悪霊が閉じ込められていたんだ
壁にはナイフで掘ったらしい
古代の文字が書かれていた

   私はいつの日か自由になる

それが解読されたとたんに
化け物が現れた
クリストファー・リーが演じていたような
青ざめた長身の男ではない

むしろ皮が剥がれた後の
あのターミネーターみたいな姿
ターミネーターと黄金バット
合わさったスタイルね

もっと言えば血管筋肉が
むき出しになっている
黄金バットの姿かな

目の中と口の中が
何かが燃えている
身長は210センチぐらい
人間ではない姿・恐ろしい姿だ

案外吸血鬼としてはリアルなんだよね
青白い顔してマント着てるよりも
ずっとリアルだった

相手は名にし負う
ナチスドイツ武装親衛隊 です
相手にとって不足はない

激闘するか?
しかし全然相手になりません
吸血鬼は千人力で圧倒的に強い
めちゃくちゃな殺し方してましたね
ほとんどのやつが
壁に胴体めり込まされている

そういう殺し方
最後に残った親衛隊幹部が
ブルブル震えながら十字架持って祈っている
すると吸血鬼

『貴様の信仰を試してみるか?』

そう言って銀の十字架
素手で握りつぶした

ドイツ人の頭をそのまま手のひらで
ぶら下げて持ち上げて
そのスタイルで血を吸い取って
バンと壁にぶつけてバラバラに

いるとすればあんな感じだろうなって
見たこともないのに
妙にリアルな気がしたんですよね
要するに吸血鬼って

十字架もニンニクも
全然効き目がないらしいんだよね
いろんなもの読んだり見たりすると
それだけはわかってきましたよ

いるかいないかなんてことより
一度そういう殺人の実例ができてしまうと
1人歩き始めるのが
吸血鬼ってものなんだろうね

東ヨーロッパの
政治が悪い所で生まれている
人の心が作り出した化け物なんだ
だから政治が悪くなると

また復活するだろうよ
ぼちぼち現れそうだよね