うかつに使うとマズい言葉 | おととひの世界

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・・・とコラボしよう!とか、普通に使ってますよね。

別に使って悪いこともないとは思うんですけど、気をつけなきゃいけないのは、フランス人が聞いてる場合かな?コラボって言い方、とてもまずい時期があったんで。フランス人でも若い方は知らないと思いますが、昔ヒトラーがフランスに攻め込んでフランスは負けました。パリまで占領された。というよりフランスがまるまる占領されてしまった。ペタン元帥という軍人がいて、この人は戦後絞首刑になりましたが、ヴィシー政府というナチスドイツが容認するナチスドイツの事実上の傀儡政権ができた。傀儡政権と言われながら結構いろんな抵抗したんですけどね。しかし戦後は戦時中の裏切り者の塊だとことになっている。ヴィシー政府の文化相を勤めてた人が戦前のショパン弾きとして有名だった大ピアニスト・コルトーでした。彼はそれがたたって戦後フランスにおける公的な演奏活動を禁じられてしまいました。よほど困っていたのか日本でも何度もコンサートやりました。ヴィシー政府というのはそれほど悪者ということになっていて、彼らの政策.やったことが「コラボ」(もちろんナチスドイツとの)といわれ、悪い文脈でしか使わない言葉になった。ことの是非はともあれ長い間フランスではそうだった。だから軽い気持ちでこちらコラボという言葉を使うと、例えばそこに教養のあるフランス人がいると、怒りはしないだろうけれども少なくともこいつもの知らない奴だなと・・。そう思われたくなければまあ使わない方が・・・。


「重大な関心」、英語ではgrave concernもしくはconsequenseか?民主党の時の総理大臣だったけど国会答弁でしょっちゅう言ってる人がいた。松下政経塾て何教えてんのかな?と。重大なっていう言葉は、重大だから重大な時しか使っちゃいけないんで・・・。

事態を注意深く見守る。

事態を憂慮している。

事態に重大な関心を持っている。

事態にあらゆる手段を排除しない。


・・・・・だいたいこんな感じで下の方に行くほど怒っているというかやばい。つまりそれだけげんこつ振り上げてるよってサインなんですよ。事態を憂慮している・・あたりまではまだ紳士的モードなんですが、重大な関心を持っていると言っちゃうと、ちょうどお隣同士で配達証明の警告書出したりするような段階に近い。言ってることわかりでしょうか?要するにここから先は喧嘩腰になっちゃうんですよ。お隣さんに向けて「あの配達証明冗談だから」とか言えないし世間的にとおらないですよね?その先のあらゆる手段を排除しないとか言い出すと、外交的にはもうこの先は宣戦布告しかないんですよ。つまりできるだけ穏やかな言葉を使わなきゃならないのに重大な重大なっていっている段階でバツなわけです。

昔日米首脳会談の時に、俺は英語得意だからって言って外務省の通訳を退けて、大統領の前で重大な関心といっちゃった人がいた。もちろんその時の大統領は大変怒りましたよ。その人、総理大臣でしたがそれからまもなく失脚しました・・・。英語通である以前に外交用語を扱うためのデリカシーそのものが全然ない人でした。

ちなみの隣の中国ね。この辺りの言葉の調子のアップダウンを非常に上手に使いますね。言葉の調子の上げ下げだけで戦争できるんですよ。そのあたりがさすがに麻雀の達人ですよ。北朝鮮の連中もやたらにそういうことやりますね。それが日本に通用すると思っている。実際に通用している。日本ももうちょっと言葉の使い方上手にやらないとね・・。