伊達公子のスーパーテニス。 | プールサイドの人魚姫

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うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が
迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

テニス

伊達公子が現役に復帰するというニュースを聞いた時、かなりむちゃなことをすると正直思った。
1996年に引退してから既に12年もの歳月が流れている。
37歳という年齢の壁を彼女は果たして超えられるだけの体力や精神力を、いまだ持ち合わせているのだろうかという疑問を抱かざるを得なかった。
プロのスポーツ選手が引退を考える時、一番の理由は体力であり、そして自分の思い描くようなプレイが出来なくなった時だろう。
12年前の引退の時彼女は中途半端な終わり方だったのだろうか。まだやり残したことがあったのか。
尽きない疑問を抱えながらカンガルーカップ国際女子オープンは幕を開けた。
テニスコート上の伊達公子は往年の絶好調時と比べれば、やはり衰えは隠せないようにも見えたが、何故か彼女の表情には自信が満ち溢れているように見えた。
顔は笑みを湛えながらも視線の先はボールの行方から目を離さない。機敏にボールに食い付く瞬発力、身体の切れは歳を全く感じさせない内容だった。
試合が進むに連れて連勝を積み重ねて行く。こちらの意向を覆す勢いで勝ち進み、最終日を終わって見ればシングル準優勝。ダブルスでは何と優勝カップを手にしてしまった。
恐るべき伊達公子の身体能力、そして精神力。これには脱帽せざるを得なかった。
試合を一通り見て感じたのは彼女が実にテニスを楽しんでいることだった。好きでたまらないのだろう。
身体は嘘をつかず本能のままに動く彼女は野生のハンターに見えた。
そしてもう一つ、日本の若きテニスプレイヤーに渇を入れるメッセージも込められていたことも事実であった。
「わたしはこの歳でもこれだけ頑張ることが出来るのよ」心の中でそんな言葉を口にしていたに違いない。
自分自身に対する新たな挑戦と、若い選手に刺激を与え日本テニス界に大きな希望をプレゼントしてくれた伊達公子に感謝のエールを贈りたいと思う。