『お金のブロック』という概念が、第20話に未定義のまま唐突に出現している。 そのまま、第21話にも登場したあと、その後はまったく出番なし。今後も二度と登場しない可能性が高い。
有料のカベ、支出の「質」など、新概念を登場させるときは、そこまでの考察の結果として、ある意味その時点での結論として、新語を登場させることになるので、そこまでの思考経過自体が、その概念自体の説明にもなっている。
わたしは、そういう構成の組み方を、好む。 なかには、『重要性が、ない。』のように、新概念の説明のためだけに、1話分使ってしまう場合もある。
それに対して、『お金のブロック』は、意味の説明もないまま、いきなり出現。まるで意味内容の説明など必要ないと、いわんばかりだ。 では、『お金のブロック』という概念は、わたしにとっては、よほど慣れ親しんだものなのか。
あれは今年の…いや、去年の夏のこと。とあるセラピストorカウンセラーorヒーラー方面の術者が、わたしの店に、やってきた。 さすがに、ここは実名は避けるとして、仮称:『マネーブロック ピュリファイ®』の術者をしている彼女は、資格をとって独立し、起業したのだという。で、今回は無料のお試しですので、ぜひ受けてみてください、という話だったので、受けてみた。
まあ、わたしとしては「お試し」という要素は全くなく、つまり、マネーブロック ピュリファイ とやらに興味もないし、期待もしていない。それより、彼女に花をもたせる、という部分が大きい。
起業のごあいさつと事業内容の説明にきたはずの彼女は、『無料の』体験セッションを、1000件こなす気なのだという。 わたしから見れば、彼女は、起業家としては、「生まれた時点で、すでに、死んでいる」。かわいそうな彼女のために、77人目だったか、そのくらいの番号の被験者[被験者、という言い方が適切かどうかはわからないが、無料体験だけしかメニューがないなら、断じてわたしは「客」ではない]になってあげたあと、「弔い」の花として500円を支払い、「墓前」に手向けた。
言うまでもなく、彼女は「有料のカベ」を越えてはいない。『有料である。』を宣言できていない。 それどころか、「有料」にならないかぎり、ビジネスとしては、どうにも成立しようがない、という事実に、彼女自身がどうやら気づいてもいない。
賢明なる読者であるあなたには、すでにお気づきのことだろう。
彼女は無料体験セッションを1000件こなすと言っているが、それが「無料」であるかぎりは、売上にはならないのだから、たとえ本当に1000件達成できたとしても、それは「集客」にすら、なってはいない、ということを。
私からすれば、単に、話し相手になってあげて、500円のおこづかいをさしあげた、というだけだ。無料体験セッションに感動して、有料の施術も申し込むようになり、最終的には50万円の特別講座に通うようになった、などということは、100%起こり得ない。
マネーブロック ピュリファイ®(仮称)では、お金のブロック[108個あるという]を浄化できれば、無条件に大金に恵まれるようになる、などと説いている。
でも、その体系が本当に効くかどうかは、じつに単純に見分けがつくのだ。
『お金のブロックを浄化できれば、それだけで大金に恵まれる』と説いているのなら、その体系に属する者が実際に大金に恵まれているかどうかを見るだけで、効果のほどは一目瞭然。そして、仮にも起業家であるはずの彼女は、「無料セッション1000件がミッション」などと言って自分を鼓舞しているが、それは、ようするに、自社の主力商品1000人分の正価は0円である、と宣言しているに 等しい。
そんな状態で彼女がお金に恵まれているはずもないし、有償の、経費をかけて営業活動を行い、無償の商品を提供している。このことの異常さに気が付かないほど鈍感なら、まず間違いなく借金地獄にいるはずだ。
500円支払ったことが功を奏して(?)彼女はふたたび、私の店に、やってきた。
いい?自分の主力商品を0円に設定できるような、つまり、自分の価値は0円であると宣言しているような「安い女」には、500円は想像を絶するような大金だ。 だから、「たったの500円で」手なづけることができる。 つぎは2000円支払った。もちろん、彼女の商品を購入する、という体裁で。
すると、その時点で私は彼女の顧客リストの優良顧客断トツ第1位。かなり踏み込んだ話をきかせてもらえる。
案の定彼女は、起業系コンサルと異様な契約を結んでいた。
まだ売上ゼロの彼女が、コンサルに支払ったコンサルタントフィー:50万円。全額借金。それだけでなく、マネーブロック ピュリファイヤーとして活動するには、いちいちマネーブロック ピュリファイ協会(頭文字をとってMoBP協会、略してモブピー協会)のライセンスが必要で、なにをするにも、彼女は、いちいち、モブピー協会にライセンス料を支払わなくてはならない。
売上はゼロ。 それに対して、経費は無制限の青天井、無限大。
これって、そもそも起業と呼べるのか。もはやビジネスとすら呼べない、ただの洗脳ではないのか?
でも、賢明な読者のあなたは、すでにお気づきであろう。
この、マネーブロック ピュリファイの彼女に出会ったことが、このブログの骨子になっていますね、と。
はい。まったくそのとおりです。モブピー協会に喰いものにされてる彼女を見て、義噴に駆られた。でも彼女自身はすでに洗脳が進行しすぎていて、もはや他人の話に耳を傾ける可能性など、まったくない。
そういう状況に置かれたことが、非常に大きいですね。もともとのブログを立ち上げる契機は、Happyちゃんの『聖なる自転車操業』だけれど、実際に、日々、ブログを書き進めてみると、モブピー協会やそれに類する、起業という名の洗脳体系に対して、自分でもびっくりするほどの強烈な怒りが溜まっていた、という。
でも、あえて、ここで言いたい。
本物のブロック除去って、こうやるんだよ、って。
わたしが内面に抱えていた強烈な怒りが、表面化し、解消したのだから。
これはセラピーであり、ヒーリングであり、ブロック解除だ。そのためにわたしがしたことは、単に日々のブログを書いていた、ということだけであり、そこに、50万円とかの大金も、借金地獄も、まったく必要ではなかった。
単に自分自身を直視することを、
決して避けようとは しなかっただけだ。
逃げるなよ。
自分のことは、自分だけでは背負えない、などという妄想に。
ましてや、そのためにはお金の力が必要などという、たわごとに。
お金があなたを規定しているのではなく、
あなたが お金を規定するのだ。
通常の記事は、1月4日よりお届けします。
新年三が日は、特別コラムです。
辺境の地の零細ブログにつき…
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