第15話で、ひとつの例として、「魚釣りで起業する」 話を書いた。
ここでは、高額のセミナーやらコンサルやらに「釣りあげられてしまう」話になっていて、言ってみれば、これは失敗例。 じゃあ、逆に、成功する場合は、どうなるのか。あえて描写するなら、こんな感じだ。
なによりも魚釣りが大好きなあなたは、ふつうに労働して得たお給料の大部分を魚釣りにつぎこんでいた。そもそも、働いている場所も、釣り道具のお店だった。 または、ふつうにサラリーマンしていてもつまらないので、勤務中も釣り道具を扱える方が楽しいと思い、釣具屋に転職した。
そうして、寝ても覚めても、ビジネスでもプライベートでも「釣りのことばかり考えている」生活をずっとつづけていたところ、『気が付いたら、自分の店を持っていた』。
名付けて、いつのまにか起業。 これだと、起業について殊更に勉強する機会などやってこないし、自分のお店を持ったと言っても、サクセス感など、べつにない。 いたって地味。
集客がどうの、という話にしたって、難しく考える必要はまったくなく、十分な売上があるならそのままお店を続ければいいし、売れなくなったときには、店をたためば、いいだけだ。
これを、いわゆる「倒産」のように考える必要はないし、実際問題「破産」もしない。
自分は釣りが大好きだけれど、釣具屋を持っても経営のセンスはまったくないんだ、と気づいたなら、うまくいっている同業他社に吸収合併される形で店をたためば、「自分の店」ではなくなっても今後も釣具屋の店員でいつづけることはできるし、だいいちこういう場合、吸収合併される相手先も、長年つきあっている、釣り友、ということになるから、単に「経営者」の肩書を失った、という以外には人間関係の顔ぶれもまったく変わらず、失うものも、なにもない。
もちろん、順調にうまくいってしまう場合だって、ありうる。
むしろ、友人の店が傾いてしまったので、借金も含めて吸収合併してあげて、期せずして、店の規模は大きくなってしまっているかもしれない。
魚釣りがどうしようもなく大好きで、だから、ただのサラリーマンでいるよりも、バイトでもいいから、釣具屋の店員になってみた。 もちろん、プライベートでは、休日はいつも釣りの現場へ。
そんな釣り三昧の人生を送っているうちに、気が付いたら店長になっていて、経営者になっていて、店舗数も、ものすごく増えていて………。もちろん、たくさんの店舗を持っている会社の社長にもなれば、年収だって、それ相応に高くなる。 でも、そんなことよりも、一生、ずっと大好きな魚釣りに没頭できることのほうが、よほど、しあわせ。
本当に、こんな感じになる。 成功も地味だし、失敗も地味。
それもそのはず。成功しようと失敗しようと関係なく、ただ単純に「魚釣りが、好き」。そんな、いつもどおりの自分が、いつもどおりに、そこにいる。 単純に、それだけだからだ。
「本来いるべき場所に、ずっといる」って、そういうこと。
ただ単純に、こんな感じ―――。
辺境の地で検索困難なブログにつき…
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