Rael Maitreya
Nobby Raelian
動画訳
信じられない物語
この動画では、フロリダ州で実施された、数百頭のビーバーを焼け野原で樹木もない地域に放した作戦を振り返るものです。
土地の当初の状態、
そこに向けられた批判、
そしてその後の数年間に観察された結果が紹介されています。
物語は、ビーバーの活動が水環境、植生、そして地域の動物相をどのように変化させていったのかを描いています。
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要約 この動画では、フロリダ州で行われた「ビーバーによる生態系再生」プロジェクトの経緯と成果を、失敗と転換点を含めて時系列で描かれています。
舞台はフロリダ・パンハンドル地方、アパラチコラ川近くの約15,000エーカー(約61平方キロメートル)の土地です。
ここはもともと湿地帯でしたが、1950年代に農地化のため大規模な排水路が掘られ、地下水位が約4メートルも低下しました。その結果、土壌は乾燥・酸化して炭素を放出し、酸性化し、作物も育たず、1980年代には放棄地となりました。
残ったのは、木もなく、雨水がすべて排水路から流れ出てしまう、ほぼ生態系が消えた「死んだ土地」だったのです。
通常の土木的な湿地再生なら、巨大な水利インフラと数十年の時間、約8,700万ドル(約1,370億円)の予算が必要と見積もられていました。
そこでフロリダ魚類野生生物局のサラ・マルティネス博士は、常識外れの案を提案します。
森林もない土地に、あえて数百頭のビーバーを放すというものです。
ビーバーは通常、木を使ってダムを作る動物ですが、過去の研究から、材料がなければ草や泥、低木でもダムを作り、水の流れを遅らせることが分かっていました。
彼女は、ビーバーを「単なる動物」ではなく「流域全体を変える生態系エンジニア」と捉え、十分な数を戦略的に配置すれば、相互につながる湿地ネットワークを自律的に作り出せると考えたのです。
2018年、洪水被害を起こしていた別地域から捕獲した328頭のビーバーが、47地点に分けて放されました。
費用は約68万ドル(約1億7千万円)で、従来案の1%未満でした。しかし当初は予想どおり苦戦します。約4割はその場を離れ、残った個体も、壊れやすい小さなダムしか作れず、水はすぐ蒸発し、死骸も出ました。
世論や専門家からは「残酷で無駄な実験だ」と強く批判され、プロジェクトは失敗寸前に見えました。
転機は2018年末から2019年初めにかけて訪れます。ビーバーは排水路ではなく、雨水が自然に溜まる窪地にダムを作るよう行動を変えました。小さくても位置の良いダムが雨季の水を保持し、浅い水たまりは蒸発しない池へと変わりました。
すると、長年眠っていた湿地植物の種子が発芽し、スゲやイグサ、ヤナギの幼木が育ち始めました。植生は刈られても再生するため、ビーバーはそれらを利用しつつ、徐々に緑が広がっていきました。この時点で個体数は約215頭に安定し、47のコロニーが定着しました。
2019年の雨季には、ダムは水を大量に貯め、池同士がつながり、地下水位が上昇しました。特に「アルファ・コロニー」が作った全長137メートルのダムは、周辺数百エーカーを再湿潤化させ、土壌を柔らかくし、排水路さえ逆流させました。植生は低木林から湿地林へと発展し、ついには失われたと考えられていたヒノキの実生まで出現。木材が増えることで、ビーバーのダムはさらに頑丈になり、洪水にも耐える「本格的な構造物」に進化しました。
2021年にはコロニー数は83、個体数は340~360頭に増え、最大の湿地は78エーカー(約0.32平方キロメートル)に達しました。
両生類、鳥類、魚類、カワウソ、ボブキャットなど多くの動物が戻り、生態系が明確に再始動します。
2022年時点で約6,200エーカー(約25平方キロメートル)、2024年には約8,300エーカー(約34平方キロメートル/元の56%)が機能する湿地に回復し、地下水位は2~3メートル上昇、土壌炭素量も大幅に増加しました。
種数も、鳥類127種、哺乳類34種など、ほぼゼロに近かった状態から劇的に回復したのです。
経済面でも、洪水緩和、水質浄化、炭素固定、生態観光などの「生態系サービス」により、年間約470万ドル(約7億3,000万円前後)に相当する価値を生み出すようになりました。プロジェクト総費用は2018~2024年で約110万ドル(約1億7,000万円前後)にすぎず、従来型の復元(約8,700万ドル=約136億円前後)と比べて、圧倒的に低コストかつ短期間でした。
この事例の本質は、従来の「人間が先に環境を整備し、あとから動物を戻す」という発想を逆転させ、「生態系の鍵となる種(キーストーン種)を先に戻し、動物自身に環境を作らせる」という「再野生化(リワイルディング)」の有効性を示した点にあります。
フロリダの成功は世界的な注目を集め、イギリス、オーストラリア、中国などでも類似手法の検討が始まっています。 結論として、この物語は、ビーバーというひとつの種の動物が、人間の巨大な土木事業よりも速く、安く、しかも持続的に、生態系全体を再起動できたことを示し、「ときには人間が一歩引き、自然に修復を任せることが最良の戦略になる」という教訓を提示しています。
フランス語の短い動画

