「マイトレーヤ」
~その教えの真髄~
マイトレーヤ・ラエル著
第一章 愛
自分の敵を自分の友よりも愛すること、これが愛です (55AH/2001年7月、イタリアでのセミナーにて)
偉大なる預言者たちの知恵や、偉大なる種々の哲学的な教えを超越し、私たちを光り輝かがや かせてくれるもの、それは愛です。
「愛」。この言葉はいろいろな意味で使われる言葉です。「愛を作る」(make love:セックスをする)と言いますが、この表現は間違っています。なぜなら、それは愛を作っているのではなく、単に遊んでいるだけだからです。私たちは、手 や身体や性器を使って自分たちに快楽を与えますが、それは愛ではなく遊びです。
それとは違って、他人との繋つな がりを意識することで、「愛そのものでいる」ことができます。一人きりで固まっていてはいけません。私たちは、近くにいる人たちに愛を与えることはできますが、しかしもっと大切なのは、遠くにいる 人たちに愛を与えることです。
近くや遠くにいる人たちを愛するには、まず自分自身を愛することが必要となります。自分を愛して愛して愛しまくり、自分を理解し、自分を知り、自分 に同情心を向け、そうして自分にあるはずの愛を、他人に与えることができる ように努力するのです。自分に対する愛を持っていなければ、どうして他人に 愛を与えることができるでしょうか。持っていないものは、人にも与えること などできないのです。
近くにいる人たちを愛するのは良いことです。遠くにいる人たちを愛するの は、もっと良いことです。
イエスの時代に、近くにいる人たちを愛するのは良いことでした。というよ り、それは緊急に必要なことだったのです。なぜなら、人の命を何とも思っていない時代だったからです。隣人をいとも簡単に殺していたのですから。
でも、現代になって、ようやく私たちも文明化しました。それもほんの少し だけですが。とはいえ、これは次の段階に進んだことを意味します。自分の個人的利益ということよりも、他人の利益を優先するという建前の時代にはなったからです。
自分の遠くに住む人たちを、近くに住む人たち以上に愛するべきです。戦争 をするのは、常に、隣人を愛していると言っている人たちです。彼らは、自分 たちの側の人のことは愛していましたが、川の向こう側に住んでいる人のことは愛していませんでした。それが次には、国境の向こう側がダメだということ になって、こういう人たちが、戦争や大量虐殺の引き金を引いたのです。
人類を変える唯一の方法は、自分の遠くに住む人たちの方を、自分の近くに 住む人たちよりも愛することです。自分が白人であるなら、黒人の方を白人よ りも愛するということです。自分が異性愛であるなら、同性愛の人を異性愛の 人よりも愛するということです。自分がフツ族であるなら、ツチ族の人をフツ 族の人よりも愛するということです。自分と同じ宗教の人よりも、違う宗教の 人をより愛するということです。
みなさんは誰でも、ある時期に、自分の民族や地域に所属していることを誇ほこりに思ったことがあるでしょう? フランス人であるとか、日本人であるとか、 カナダ人であるとかの誇りです。その後には、人間であることの誇りを感じま した。それが普通の個々人の成長の過程です。様々な差別を克服しなければな りませんが、しかしそれには時間がかかります。
みなさんは、進んだ考え方をどんどん取り入れていってください。様々な差別の中に宿っている、私たちを分わ け隔へだ てるタイプの愛は捨す てていってください。 村同士の差別、国同士の差別、惑星同士の差別を捨ててください。そして、す べてを包み込む宇宙的な愛を掴つか んでください。
人種差別を完全に克服してください。それを克服するというのは、もう肌はだ の 色のことは見ないということです。差別を消し去ってください。それを消し去 るというのは、肉体的な違いも、振る舞いの違いも、性的な違いも見ないとい うことです。
自分に境界を設もう けずに、次のように自分自身に言ってください。
「今、私が見たいものは、私の意識と交流しているもう一つの意識である」
人種差別や、愛の不足や、あらゆる差別は、自分自身を含めたすべての物事 に境界を築いて、意識同士の交流を妨さまた げます。それは、自分に境界を設けるた びに何かを失うことです。自分の知らない人たちを愛したいと思うようにして ください。素晴らしい人たちに出会うチャンスを失わせるような障壁は取り除 いてください。
野蛮人が持つような憎にく しみは消し去ってください。自分の文化から抜ぬ け出してください。憎らしいと思うような時は、注意して、必ず一歩下がって見てく ださい。そうすれば愛が見つかるでしょう。それこそが愛です。愛は交流なの です。愛を作るのではなく、愛そのものになります。遠くの人たちを、近くの 人たち以上に自分自身を愛するように愛すのです。
実際のところ、私たちは愛と意識の湯の中に浸ひた っています。一部の人たちが、 黒人や白人や黄色人種などを見て、そこから離れたい、縁えん を切りたい、遠ざか りたいなどと考えるのです。でも、あなたはそのようには考えないでください。
あなたは、愛の中、宇宙的な友愛の中、意識の中に存在しています。それは、 あなたの周りにだけあるのではなく、あなた自身の中身もそれに浸ひた っています。 感覚を研と ぎすませ、あなたの内部を形づくるもの、あなたの中にあるものを感 じ取ってください。
私たちは一つです。私たちは愛の湯の中に浸っています。私たちは一つであ り、境界線は存在しません。もしあるとすれば、それは私たち自みずか らが作り出し、 他人を遠ざけているものです。
私たちは一つなのです。そして、それ以外の考えはすべて幻想にすぎないの です。
出版社:無限堂
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