No. 2579 トランプと戦争
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Prof. Jeffrey Sachs : Trump and War.
ナポリターノ:サックス教授、ようこそ。トランプ大統領がイランに対して行った欺瞞はどれほど危険だったかについてお聞きしたいのだが、大統領に公平を期すために、ここでは約60秒で彼が先月サウジアラビアで述べた核心部分を引用する:
トランプ:私たちの目の前で、新しい世代の指導者が、過去の疲弊した対立の古い紛争を超越し中東の未来を築いている。この偉大な変革は西側の介入から生まれたものではない。リヤドとアブダビの輝かしい奇跡は、いわゆる「国家建設者」と呼ばれるネオコンやベラルな非営利団体によって作られたものではない。中東の人々自身によってもたらされた。結局、いわゆる「国家建設者」たちは、築いた国よりも多くの国を破壊した。介入主義者たちは、自分たち自身が理解していない複雑な社会に介入していた。彼らはあなたにどうすべきか教えたが、自分たちではどうすべきか全く分からなかった。平和、繁栄、進歩は、結局のところ、あなたの遺産を過激に拒否することからではなくむしろ、あなたの国民的伝統を、そしてあなたが深く愛するその同じ遺産を抱きしめることから生まれた。
ナポリターノ:トランプがその言葉を口にしていたまさにその時、CIAとMI6とモサドはイスラエルが先週イランに対して行った卑劣で挑発的な攻撃を準備していたのだ。
サックス:モサドが主導しているのは確かだ。モサドは暗殺と殺人部隊のナンバーワンで、数十年にわたり米国の政策を決定してきた。トランプはそれに従っている。次々と大統領がイスラエルが率いる殺人組織に従う姿を見るのは驚くべきことだ。
ナポリターノ:(トランプの)あの言葉を聞いた時、あなたや私、この番組の他の参加者たちは米国大統領がネオコンを非難し、過去の軍事的冒険主義と外国への介入を非難したことに喜んだ。それは茶番だった。それは偽装だった。それは欺瞞だったのだ。
サックス:あの時と今の間に何が起こったのか、私たちは正確には知らない。ある意味で私は、2017年にプーチン大統領がフィガロのインタビューで述べたことを学んだと考えている。プーチンはこう言った。「私は多くの米国大統領と関わってきた。彼らは政権に就く時は考えを持っているが、その後、黒いスーツにネクタイを締めた男たちが現れ、彼らに世界がどうなるかを説明する。そしてその考えは二度と聞くことはない」。だからトランプの心の中をのぞき見ることはできないが、彼が今日言っていることや、やっていることは先月言ったことと矛盾している。結局、米国の外交政策はディープステートと呼ばれる組織によって支配されているのだ。CIA、モサド、MI6など、あなたが言った通りだ。そして、例えばウクライナがロシアの戦略核爆撃機に対する攻撃は同じ作者によるものだった。イスラエルの先週のテヘラン攻撃も同じ方法、同じ箱にドローンを積んで国の中に送り込み、斬首攻撃や戦略的攻撃を行う。モサドはウクライナ作戦とテヘラン作戦の両方に関与していた。ここ数週間、私たちはトランプが何を知っていたのかについて議論してきた。CIA は、もちろん、このすべてに関与していた。そしてすべてを主導しているのはモサドだ。奇妙だが、それは事実である。アメリカはドナルド・トランプの言葉にもかかわらず、アメリカファーストの外交政策は「イスラエルファースト」なのだ。イスラエルの外交政策は完全に無謀で危険で妄想的である。それは30年続いてきた。現在地球上で最も卑劣な人物であるネタニヤフの在任期間と同じだ。なぜなら彼は、彼らの中で最も偉大な戦争の祖だからだ。しかし実際には30年より前にさかのぼる。これはイスラエルが中東で支配権を確立するための長期計画なのだ。ネタニヤフの書籍や記事を読んだり演説を見たことある人ならわかるように、彼はくり返し説明してきた。それは痛ましい内容だが、実際に読む価値はある。なぜなら彼は自分の「モットー」を明かしている。その「モットー」とは、中東でやりたい放題やるということだ。もし地域内で反対する政府があれば、その政府を私たちは倒す、ということだ。しかし、彼が「私たち」と言う時、実際に行うのは彼のアメリカの仲間たちだ。アメリカは数兆ドルと命を費やし、世界のアメリカへの信頼を完全に壊してこの過激なシオニストの命令に従う。そしてネタニヤフの言う通り、アメリカは彼の命令に従ってきた。今まで数十年前から計画が立てられていたことがわかっている。その計画は元NATO司令官のウェズリー・クラークが明らかにしている。その計画は5年間に7つの戦争を行うというものだった。7カ国とは、レバノン、シリア、イラク、ソマリア、スーダン、リビア、そしてイランだ。そして米国はその7つの戦争のうち6つに関与している。イランとの戦争が遅れたのは、この長期計画がすべてが失敗に終わったからだ。ネタニヤフはこれらの戦争はどれほど素晴らしいものになるかを私たちにずっと約束していた。そして今、ついに私たちは 7 番目の戦争に突入し、ドナルド・トランプは今日、完全にその方針に従っている。それを見るのは驚くべきことであり恐ろしいことだ。
ナポリターノ:この種の欺瞞がアメリカの外交に与える影響についてお聞きしたい。その前に興味深いやり取りがあった。ある記者が昨夜、エアフォースワンでトランプが国家安全保障担当大統領補佐官のギャバードが宣誓の下、諜報機関はイランは核兵器を保有しておらずまた、核兵器を開発していないと結論付けたと述べたことについて質問した:記者「あなたは常に、イランが核兵器を保有すべきではないと言ってきたが、あなたが個人的に、イランが核兵器を保有する可能性はどのくらいあったと考えているのか。なぜならトゥルシー・ギャバードは 3 月に、情報機関はイランは核兵器を製造していないと証言している」。トランプ「彼女が何を言おうと私は気にしない」。
ナポリターノ:「彼女が何を言おうと気にしない。私はイランは核兵器を保有するところまで非常に近づいていたと思う」。そのような証拠も裏付けもないトランプの発言はどれほど無責任なことか。
サックス:これは、米国政府が何十年にもわたってやってきたことだ。以前ジョージ・ブッシュ・ジュニアの最高顧問の一人が、実際の状況について尋ねられた時、記者に対して「私たちは自分たちの現実を作る。あなたはそれを報道するのだ」と説明した。報道はPRに過ぎない。それは政府の見解だ。米国政府は独自の筋書きがあり、それをにやにや笑いながら発表する。真実にはまったく興味がなく、武器だけが現実を決定する唯一の要素だと信じているのだ。結局このアプローチは繰り返し試練にさらされてきた。真実を生み出すのは武器であり、レトリックでも、分析でも、実際の出来事でもないという考えは欠陥があることはわかっている。年が経つごとに、私たちの現在の状況においてネタニヤフは荒廃した土地を残した。それは古い、あの、あのタキトゥスの表現だ。彼らは砂漠を作り、それを平和と呼ぶ。これがネタニヤフ、カダフィ政権の打倒を主導した人物だ。リビアでは14年間、暴力と死と破壊が続いている。ネタニヤフはスーダン、ソマリア、レバノン、シリア、イラク、そして今やはっきりとイランの政権打倒を提唱している。起こった戦争は完全な失敗だった。これが現実の記録だ。でも彼らは現実の記録を気にしない。それは彼らには関係ない。彼らは権力者で家族は爆撃されていない。親戚も殺されていない。彼らは暴力こそが世界を支配すると考える地下世界のドンたちだ。彼らにとって真実はどうでもいい。現代では誰の声明にも正直さは存在しない。イスラエルの攻撃の前日、米国政府はイランとの次回の交渉が今週末に予定されていると発表していた。これは進行中の交渉の文脈での発言だった。しかし突然モサドによる大規模な暗殺攻撃が発生した。誰も「交渉を予定していたのに!」とは言わない。それは当然のこととされた。いったい何様の行動なのか。これは地下世界の行動かもしれないが、地上世界が生き残れるような行動ではない。
ナポリターノ:私の友人、コロンビア大学の歴史家トム・ウッズの言葉を思い起こさせる。「誰に投票しても、結局ジョン・マケインになる」というフレーズだ。
サックス:深い一貫性がある。結局、名も知れないCIAの外交政策になる。CIA主導の外交政策には責任を問われないという利点がある。説明する必要はない。正当化する必要もない。何が起こったかを検証する必要もない。アフガニスタン、イラク、シリア、リビア、ソマリア、スーダンの記録を見直す必要はない。ただ前進するだけだ。結局、より多くの死、より多くの殺戮、より多くの政権交代。私たちは今その真っ只中にいる。しかしイランは9000万人以上の人口を抱え、強力な同盟国も持ってる。それなのにネタニヤフの狂気とトランプは共謀して、「トップの指導者を全員殺して、ミッション完了」をやろうとしている。
ナポリターノ:私たちの共通の友人であるロシアのセルゲイ・ラヴォフ外相のような真面目な外交官たちは、マルコ・ルビオが木曜日の夜、ドナルド・トランプのTruth Social「背後にいるイラン人はそれだけの報いを受けるべきだ」を投稿した。ドナルド・トランプのサウジアラビアでの演説の嘘と欺瞞を、真面目な外交官たちは事件以来、米国との関係についてどのように考えるだろうか。
サックス:もちろん真面目な外交官は米国、イギリス、フランス、あるいは彼らと親しい他の同盟国の言葉を信用していない。実際ロシアはその考えをずっと前に捨てたし、中国も捨てた。彼らが理事会セッションに出席した週の終わりにイスラエルがイランを無差別攻撃し、多くの科学者と軍事指導者を暗殺した。3日後には次回の交渉が予定されていた。アメリカと西側外交官たちは本当に恥ずべき愚かな発言をした。デンマークの大使は発言の中で、イスラエルがイランを爆撃した事実に一切触れず、ただイランを脅迫した。フランスやイギリスはイスラエルの自衛権について言及した。そして安全保障理事会のアメリカ代表は、「もしアメリカ人がこの件で傷つけられたらイランを破壊する」と言った。これが今の外交なのだ。要するにそれは暴力だ。これが現代の外交と呼ばれるもので、懸念すべきことである。なぜなら外交とは、世界が破壊されないようにするためのツールのセットであり、ゲームではないしショーでもない。(トランプのSNS)Truth Socialでの巧妙な発言でもないし、国連安全保障理事会の外で発する皮肉でもない。ところが実際には特に核時代においては。しかし外交は真面目なものだという考えは否定されている。あなたはナイーブだ、あなたは愚かだ。すべては力の問題なのだ、と。しかし実際には、生存は力だけによるものではない。すべてが力の問題になってしまうと、私たちは生き残れないだろう。協調と理解が必要だ。交渉が始まる4日前に大量暗殺を計画し、3日前にその素晴らしさを短く語るようなことはしない。「交渉したいが、完全に屈服しなければ破壊する」と大文字で感嘆符を付けて言うようなことはしない。暴力行為は生存ではない。暴力行為は暴力行為だ。実は、地下世界の行動と生存のために必要な行動には違いがある。国連憲章があるがそれは実は生存の基盤であり、私たちは生存の基盤から滑り落ちている。正直さと実行力が必要だという考えは古臭いかもしれないが、それは実は生存の基盤であり、私たちは今、核兵器による前例のない世界大戦へと急速に滑り落ちている。
ナポリターノ:昨日、私はあなたの友人であるムハンマド・モランディ教授をトランでインタビューした。その1時間前、イランのテレビ局で次のようなことが起こった。
もし故郷で侵略者の声を聞いたら、それは真実と正義に対する侵略者の声だ。あなたが聞いた音は、スタジオの濁った塵に満ちた声だ。アッラー (爆破の音)https://x.com/i/status/1934634128823226725
ナポリターノ:それはイランの国営テレビがイスラエルのミサイルによって共に破壊された瞬間だった。
サックス:その後、トランプはこう言ったのだ。「さらにひどいことが起こる、さらにひどいことが起こる、私たちは(イランに)完全な降伏を要求する!」これはスター・ウォーズか?農場のような状況だ。
ナポリターノ:北京やモスクワ、インドなど世界の大国はこれをどう見ているのか。サックス教授、この後、米国を信頼する者はいるのだろうか。
サックス:誰もいない。これらの交渉は、もちろん、生命と死、戦争と平和の問題だけでなく、関税のような日常的な問題でも信用はない。なぜなら米国には感覚がないからだ。トランプは極端なケースだが、これは一般的なパターンだ。名誉や、条約での約束を果たす責任感がない。だから誰もが理解していると思う。合意が結ばれた瞬間、拘束力を持たない。完全な信頼と信用は意味がない。なぜなら信頼も信用もないからだ。だから、現在、世界中の人々は、アメリカに対してヨーロッパ人が絶望的なまでに卑屈な態度を取っているのを見ている。これは、トランプがそれを愛しているからだと思う。それは、罠の中にいる脆弱なネズミが走り回るのを見ているようなものだ。彼は彼らと遊んでいるのだ。そして彼らは自分たちが遊ばれることを許している。しかし中国は全く異なる。中国は当然、米国からの攻撃には無防備であることを知っている。なぜなら、それは米国の破壊を招くからだ。中国は古代文明であり、文明の深さと地位を有しており、このような状況に即座に反応しない。また、今進行中のこのショーに対して、私が使いたい言葉は使えないが、その中で安定性を保つための意味を創造しようとしている。中国は日々、国連憲章と多国間主義の必要性を強調している。実際、それは勇敢な試みだ。世界のほとんどの国は当然それを望んでいるが、米国は皆を慌てさせている。しかし、意思決定のタイムリミットは分単位にまで短縮されており、それ自体が、私たちが 核戦争の崖っぷちに立っていることを意味する。私がよく言及する「終末時計」は、現在89秒で、ロシアの戦略爆撃機がイランへの攻撃を実行すればさらに近づく。誰もがゲームをしている。ただし私が言っているのは、私たちの命を握っている小さな小さなグループのことだ。外交政策に対する公の監視はどこにも存在しない。現在、世界の運命を握っているのは、小さなグループの人々だ。
ナポリターノ:サウスカロライナ州の上院議員のツイートをフルスクリーンで表示できるか?
木曜日の夜、この出来事が起こったとき、まさにあなたが言った通り、彼にとってはゲームなんだ。ゲーム開始だ、リンゼー・グラハム。
サックス:彼は米国政界で最も卑劣な人物だと言う。
ナポリターノ:しかし彼は大統領とゴルフをし、大統領の耳元で囁いている。これは非常に危険な状況だ。ドナルド・トランプは最後に話した相手の言葉を信じているようだから。トランプが米国が軍事介入を承認すると思うか?それがどのように終わるかは、神のみぞ知るのだが。スコット・リッター氏によると9万人の米兵がイランのミサイル攻撃範囲内にいて、彼らは歩兵でさえなく支援部隊であり格好の標的と述べている。
サックス:私は、トランプ大統領の指揮下にある現在の米国は事態をエスカレートさせ、この戦争はスカレートし続けると予想している。4千キロメートルに及ぶ地域で激化している。この紛争を鎮めるものは何もない。安全保障?これは国家安全保障の正反対だ。米国の利益の正反対だ。イスラエルの安全保障の正反対だ。私たちがしていることは、世界の終末に一歩近づくことだけだ。そして残念なことに、原理主義者たちは私にメールを送ってくる。「サックス、時代の兆候を読み取れ。世界の終わりが予言通り迫っている」。しかし私は異なるアプローチを持っている。人間として、私たちは世界の終わりを回避するために努力すべきなのだ。
以上はこのビデオにあります
https://www.youtube.com/watch?v=Un-lkAbGyww
