「クローン人間にYes」
ラエル著
快楽の文明 の項
の一部です:
「文明civilization」とは「市民のcivil」という意味です。つまり軍隊も暴力もないということです。真の文明とは軍隊のない社会のことです。これは、過去の歴史から現在に至るまで存在したことがありません。
アメリカ合衆国は文明国家ではありません。アメリカは世界一の軍隊を持っており、何百ものイラクの子供たちが国連の操り人形を使って科せられた経済制裁で、毎日死んでいくことに対して責任があります。また言うまでもなく、 現在まで裁かれずにいる人類に対するさらなる大罪、広島・長崎への原子爆弾の投下は、100パーセント市民を対象にしたものでした。
真の文明というのは、完全に軍隊を持たない非暴力なもの以外はあり得ません。それはまだ、これから作っていくものです。
快楽によってこそ、人々がもっと開花し、戦争に行って戦いたいなどとは思わない社会を作り出せるのです。
惨みじめな職業と苦しみの中で生きていると、戦争がまるで快適な娯楽のように見えてきます。ヒーローになり、勲章くんしょう をもらい、名を挙げ、新しい土地を見る ことを想像し、希望で歌を歌いながら出発するのです。
でも、もし人生がもっと快適になって、週に数時間しか働かず、しかも自分が好きで選んだ仕事を楽しんでやりながら、コンピュータや映画やスポーツなどのお陰で、毎日新たな喜びを得たり、休暇中は遠くの国へ旅したりなどすれ ば、もう絶対に、戦場で自分の腹を切り裂かれたいとは思いません。
さらに良いことに、英雄神話は、本来あるべき場所に戻されようとしています。つまり、戦争の恐怖を描いた素晴らしい映画があり、それは遠い国で行われる戦争のルポルタージュで、足を地雷で吹き飛ばされ、顔は変形し、ビニー ル袋に包まれて帰国する死体などを毎日見ることで、それが重大で何よりもショッキングな事実なのだと分かるようになります。
「勲章を獲得するだけのために、こんな危険を冒おか すことなんか、あまり魅力的ではない」「自分の家にいた方が、まだマシだ」と。
どんな形の快楽も軍国主義と宗教の敵です。この2つの害毒は、人間を搾取 さくしゅするためにいつも共謀してきました。
新しい快楽の社会では、すべての活動は快楽を与える目的で行われます。
この快楽の文明を迎えるにあたって、女性の解放は最も重要な出来事でした。
科学のお陰で、女性が川に洗濯に行ったり、食器を洗ったりしなくても済む ようになりました。そして何よりも、自分たちの性を支配することを可能にしました。つまり避妊技術のお陰で、快楽を得ながらも、自分たちが決めたとき以外は生殖しないということです。
うっかりして避妊を忘れた時の治療的な中絶も、この決定する力を増すための助けとなりました。
性は人類にとって、最も重要な快楽を得るための道具と して受け止められるようになりました。
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