医学部受験までを書いてみようと思います。
家が病院でもなく、父はサラリーマン母は専業主婦。
そのような家庭のひとりっこだった私がなぜ医者に
なろうとしたか。

それは母親の影響。
母が専制君主的な家庭で、家の者は母には
さからえない雰囲気が出来ていたのだ。

そこで物心つくかつかないかのうちから、
「おまえは医者になるのよ~なるのよ~」
と呪文のように繰り返されてきたわけである。
高校くらいまで医者という進路に疑問を持った
こともなかった。

母は精神不安定な人で



「私は絶対がんになるぅ!

だから娘のおまえが

外科医になって
私を手術して治すのよ!」



などといつも言っていた。

母の家系にがんの人が多かったわけでもないのになあ。

根拠はおそらく占いの人に言われたとか
そんなことだったと思うのだが、母にとっては思いこみが
真実だからたまらない。

私は勉強勉強の日々を過ごした。


もともと内向的だったせいもあるが、友人とだけでどこかへ
出掛けたなどという思い出は、大学まで皆無である。



母の自慢は


「キャンプと修学旅行以外、

娘といなかったことはない」



というもので、今家を出て思うにちょっと歪んだ家庭だった気がする・・・。
父は仕事人間で家庭に不在なので、母の暴君化が進んだ
のかな…小さいころから従順な子であることを義務づけられて
きた私は、1日16時間くらいの勉強を続けていた。

高校の時、問題は発生した。私は数学が苦手だったのである。
むろん、物理も。理科二科目選択は「化学・生物」でなんとか
なったのだが、受験科目に数学のない医学部なんてほとんどないも同然。
ですから記憶力と努力で補わねばならない。
反対に国語はすごく好きで得意だった。

そこで進路指導の先生が、
「この子は文系だったら東大でもどこへでも行ける。でも数学が
苦手では、医学部は難しい」
とおっしゃった。すると母は、
「医者になれないとしたらなんのためにこの子を育てたのか」
という意味のことを言って泣きじゃくったのであった。
そして無謀にも、数学が激・苦手な私の医学部受験チャレンジが
はじまったのである。