私の実家は中流家庭だと称しながらも、いつも家計は字という

困った家であった。無駄遣いはしないで、と頼んでも聞いてくれず、




50万円のシルクスクリーンやら


20万円のソファーやら、


38万円の時計やらバカスカ買うのである。すべてローンで。




ローンで買い物すると手元に金が無くても買えるけど、

いつか払わなきゃ、ならないんですよ?そこんとこわかってます?

と何度諭したことか。



医者になって金を稼げ、という両親の出した私への命令に従って

医学部に入り、親の目の色が変わるブツを入手してしまった。







それは 医学部名簿 である。



私が現役医学生だった昔は、今ほどインターネットも盛んではなく、

そして名簿業者もまだまだ少ないのどかな時代だったので、

新入生には部活の名簿やら学年名簿やらが入手出来たの

であった。それをめくっていた母親、



「あ!このひと渋谷区松濤に住んでいるわよ!

大使館街じゃないの!こういう人と付き合いなさい!」


「このひとはおうちが病院じゃない!どうなの?」


世田谷区田園調布に自宅のあるひとがいるじゃない!

こんなひとと結婚しなさい!」



などとばかげた空想を述べまくり始めるのだった。
あのー。名簿で想像たくましくして、勝手に




脳内見合い




薦めないでくださいねっ。もう。相手の住所から恋を始めるって

なんだかフジュンじゃありませんか。


うかない返事をしている私に業を煮やして、母はさらに




「Jちゃんの病院は、東京じゃ有名なんでしょ。

だったら会社の社長とか患者で来るんじゃないの?


そういうひとと出会いがあるのじゃないかしら」





などと私にトドメを入れるのであった。


患者から

 

  金持ちの結婚相手を

       

     物色する女医






いやだ。 

いやすぎる。



そういう空想を娘に押しつける母が恐ろしい。


恐ろしすぎる。



確かにね、患者さんと結婚した女医さんは先輩にいらした。



厚生省(今は厚労省だが、当時はね…)指定難病だった男性と

結婚したのである。でもそれは患者だからとかどうとかではなく、

むろん彼の財産がどうというのでもなく、純粋に人間として好きに

なったからの結婚だと思うのよ私は。




持ち家や財産から目をつけて、親がターゲットしぼってはじまる

恋愛なんてありえないよ。あったとしても、それは恋とは違う、

ロマンとは縁遠いもののような気がするのだ。



「患者に社長はいねが~」とほざいていた親を棄てて、

地方公務員と結婚したけど今は幸福な私でありました。


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p.s.これからの方針なんてものを。


私の大学時代のマヌケ・エピソードを公開していくと同時に、

ちょっとまじめなお話、そしてなぜ病院勤務を辞めたか→

ストーカー化した実の親からいかに逃げたか等、

お話していく予定でございます。


あとは医療関係の本の感想や、趣味で自費出版している

病院実録マンガ本のことなども書いていきたいナ。