皆さんこんにちは 

Здравствуйте 

ロシア語教師のジェーニャです。

 

 いつもお読みくださりありがとうございます♪

 

 

 今日は9月11日。 

この日付はアメリカにとって特別であり、

世界秩序の転換点でもあります。

 2001年の同時多発テロ以降、アメリカは「テロとの戦い」を名目に、

 中東に深く関与し続けました。

 

 イラク、アフガニスタン、リビア、シリア…。 

 

背後には常に 「石油とドル」 というキーワードがありました。

 

■ アメリカが戦争を続けた理由 

 

冷戦後のアメリカは、軍事力だけでなく

「ドル体制」によって世界を支配してきました。 

石油を含む主要資源はドルでしか取引できない。 

これが「ペトロダラーシステム」であり、

アメリカの覇権の柱です。

 

 だからこそ

 

イランがユーロ建てで石油を売ろうとした時

 イラクのフセイン大統領がドル以外での決済を模索した時 

リビアのカダフィ大佐が「アフリカ金本位ディナール」で

石油取引を始めようとした時 

 

いずれもアメリカは強硬に介入し、指導者は命を落としました。 

 

「自由と民主主義の名目」で展開された戦争の裏側には、 

ドル以外を拒む徹底した支配構造があったのです。

 

■変わり始めたアメリカ 

 

しかし2010年代以降、状況は大きく変わりました。

 

 1. シェールガス革命 

 

アメリカが自国で大量のエネルギーを産出できるようになり、

 中東依存は急速に低下していきます。

 

 2. 米軍の縮小と撤退 

 

イラクやアフガニスタンから米軍を引き揚げ、 

「世界の警察官」としての役割を放棄しつつあります。

 

 3. 多極化の進展 

 

中国、ロシア、インドなどがSCOやBRICSを通じて台頭。 

ドルを介さない資源取引

(人民元やルーブル建て、金本位制の模索)が広がっています。

 

 つまりアメリカは、 

「中東戦争に頼らなければ経済を回せない国」から、 

「国内資源と地域優先(米州主義)にシフトする国」

へと変わってきたのです。

 

 

 

■なぜアメリカは変わる必要があったのか?

 

 1. 戦争依存からの脱却

 

中東利権とドル体制の限界

 アメリカは長らく中東の石油支配を通じて 

「ペトロダラー体制=石油はドルで取引せよ」 を維持し、

その裏で軍事介入を続けてきました。

これはドルの世界的地位を担保し、米国経済を支える柱でした。 

しかしこの構造は、イラン、イラク、リビア(カダフィ政権)のように、

ドル以外で石油取引を試みた国家への介入を招いてきました。

 このような構造は、軍事と経済の両輪で成り立つ

支配構造でしたが、限界にも達していました。

 

この流れにきて最後のウクライナ戦争

ロシアへの制裁が逆に自分たちに終止符を打つ形となりました。

 

  2. シェール革命が中東依存を変えた 

 

2010年代後半、アメリカは シェールガス革命 により、

エネルギーの自給体制を確立。

 

 中東依存が急速に低下し、

「石油をめぐる戦争を続けなければ経済が回らない国」から

「内需と技術で回す国」へ可能となりました。

 

 結果として、中東への軍事投資が減り、

戦略の重心がシフトしました。 

 

3. 資源と財政の制約

 

保守派の再評価、

(ソビエト崩壊したにも関わらず) 冷戦後の膨大な軍事負担、

社会保障など財政の制約は無視できず、

アメリカが全世界で警察役を果たすコストが重荷になり始めました。

 

 現在では、「米国一極主義」ではなく、

複数国が協力して秩序を維持する

多極システムへの移行が現実路線になっています。

 

 4. 国家防衛戦略(NDS)の方向転換 

 

最近の草案では、

従来の「中国・ロシア脅威」視点から一転し、

「アメリカ本土と西半球防衛を最優先」

とする大方針が浮上しています。

これは明確な戦略変更です。

 

「米主要メディアがリークした国防総省の戦略草案」

 秘密メモには、「台湾防衛のための対中けん制」と

「国家防衛の層化防衛体制」へのシフトが明示されており、

他地域へのコミットを減らす政策に転換しています。

 

https://www.washingtonpost.com/national-security/2025/03/29/secret-pentagon-memo-hegseth-heritage-foundation-china/

 

 

秘密メモとは何か? 

ここで言われている「秘密メモ」とは、

米国防総省(ペンタゴン)が作成した

 国家防衛戦略(NDS: National Defense Strategy)草案 の一部です。 

通常は極秘扱いですが、

米主要メディア(Washington Post や Politico)が関係者のリークをもとに報じたため、

「秘密メモ」という表現になっています。

 

https://www.politico.com/news/2025/09/05/pentagon-national-defense-strategy-china-homeland-western-hemisphere-00546310

 

 

 その中身 報道によれば、「台湾防衛」などの地域的な対中けん制よりも、

米国本土防衛を最優先にする。

 世界各地への米軍展開を縮小し、限られた地域に重点を置く。

 「国家防衛戦略の層化防衛体制(tiered defense)」へ移行する。

 

  → つまり「全部を守る」から「守る場所を選ぶ」戦略へ移行しています。 

 

■なぜ重要なのか? 

 

この秘密メモが示すのは、アメリカがもはや 

「全世界の警察官」ではいられない という現実です。

 冷戦後のように世界中に米軍を張り巡らせるのではなく、

 米国本土 西半球(中南米) 同盟国の一部(NATOや日本など) に

防衛リソースを集中させようとしているのです。

 

  5. 同盟依存からの自立への流れ

 

 国際秩序の維持に向けた責任を、

アメリカ以外の国にも担わせる傾向が強まり

NATOや中東、アジアにおける米軍負担の縮小が進行中です。

 

 「全世界を守る警察官」から「重要地域を重点防衛する形」への

役割再定義が進んでいます。

 

 

 

  6. ドル支配の揺らぎ

 

脱ドル化の動き

ドル体制に依存してきたアメリカですが、

他国の「脱ドル化」や人民元建て決済の模索、

BRICSなどでの金融システム構築によって、

相対的優位性は揺らぎつつあります。

 

ドルに変わる安全資産

ゴールドの上昇やビットコインの上昇も

それに裏付けされています

 

 経済面でも、軍事面でもアメリカだけで

世界を支える時代は終わりつつあるのです。

 

まとめ

 

アメリカが変わらざるを得なかった4つの理由 

 

① 経済構造の変化 シェール革命で中東依存が不要に 

② 戦略負担の重圧 財政・軍事負担の持続困難 

③ 多極化の進展 同盟国の自立、アメリカへの過度な期待の是正 

④ ドル体制の打撃 脱ドル化の動きがドル独占を崩す 

 

このように、アメリカは「変わらざるを得なかった」のです。

 戦争を通じた覇権維持が限界に達し、

内政重視の防衛戦略へ舵を切ることで、世界の役割を再定義しています。

 

 

■ 日本にとっての意味 

 

これまでの日本は、 

「アメリカに追随すれば安全と繁栄が保証される」

という構図の中で動いてきました。

 

 しかし―― 米軍のプレゼンスは縮小し 

ドル体制も揺らぎ 世界は多極化の流れに入った この状況で、

日本が従来通り「対米依存」だけを続ければ、

国益を損なうリスクが高まります。

 

石破茂氏が辞任を表明したことも、

この「時代の変化」と無関係ではありません。

 

 米国一極時代に合わせた政治家のスタイルは終わりつつあり、

次の世代には新しい発想が求められています。

 

 自立的な外交、安全保障、そして通貨・エネルギー戦略が問われているのです。

 

 「アメリカ一極の時代」は、 

今、確実に終わりを迎えつつあります。 

アメリカは中東利権に固執する必要性を失い、

刷り過ぎたドル支配を守るための戦争からも後退しつつある。 

 

その空白を埋めるように、SCOやBRICSが力を増し、

 世界は「多極秩序」へと舵を切りました。

 

 

  9.11は、まさに象徴となる「アメリカの支配の時代」。 

その幕引きを、私たちは今、リアルタイムで目撃しています。

 

 そして日本は

「依存」から「自立」へ進むチャンスでもあるのです。

 

 今日の記事が、皆さんが

世界の変化を自分の未来に

どうつなげるか?を考えるきっかけになれば嬉しいです。