青春の門 (1981) 東映 | ゆうべ見た映画

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監督・蔵原惟繕 深作欣二 

 

五木寛之原作の 大河小説「青春の門」は

1969年 (昭和44年)に 「週刊現代」で連載開始。

 

1994年(平成6年)の第8部まで 断続的に連載され

2017年 (平成29年)より 23年ぶりに連載開始。

 

単行本としては

「第一部・筑豊篇」が 1970年に刊行。

 「完結篇 」が世に出たのは 2022年と 

断続的ではあるけれど 50年もかかっているそうです。

 

でもって映画化は  

 

1975年、1977年に

「青春の門・第一作」と「自立篇」の2作が 

東宝で公開。

 

1981年、1982年に

同じく「青春の門・第一作」と「自立篇」の2作が

東映で公開された。

 

今回、ここに ご紹介するのは

比べりゃあ、断然いい!

1981年・東映映画の「第一作」

 

 

伊吹重蔵 (菅原文太)

 

伊吹タエ (松坂慶子)

 

 

塙竜五郎 (若山富三郎)

ヤクザ・塙組の親分

 

金山朱烈 (渡瀬恒彦)

事故のとき重蔵に命を救われ 

以後、タエと信介に恩を返し続ける 在日朝鮮人。

 

矢部 虎 (鶴田浩二)

納屋頭と呼ばれ 筑豊の町を仕切る大物。

 

 

伊吹信介 (佐藤浩市)

 

織江 (杉田かおる)

同じ炭鉱長屋に住む 信介の幼なじみ。

 

成長し

キャバレーの女給として 売春に身を落とす

杉田かおるさんも とても良かった。

 

          〇

 

ちなみに

東宝版のキャストは (監督・浦山桐郎)

 伊吹重蔵 仲代達矢

 伊吹タエ 吉永小百合

 塙竜五郎 小林旭

 伊吹信介 田中健

 織江  大竹しのぶ

 

ジャスミンは 

こちらのタエ役の女優さんは大苦手。

重蔵役も 仲代さんより 

文太さんの方が 

男の色気みたいなものが あっていいのよ。

 

 

          ふんわりウイング

 

太平洋戦争真っただ中の昭和時代

九州・筑豊の地に 生まれた伊吹信介。

 

彼の父は炭鉱夫で 

背中の彫り物から「のぼり蜘蛛」と 皆から慕われた

一徹で 男気のある 伊吹重蔵だが

 

信介がまだ幼い頃

働いていた 炭坑内の落盤事故の際

閉じ込められた 数十人の朝鮮人炭鉱夫を救うため

ハッパ(ダイナマイト)を架けに行き

自らの命も落とした。

 

 

重蔵が炭鉱の奥に ハッパを仕掛けに行くシーン。

 

「きっと、戻れよ」と、見送る竜五郎に背を向けて

暗い炭鉱の中を 歩きだした重蔵が 

ふと立ち止まり 振り返る。

 

「なんだ」と、竜五郎が尋ねると

「なんでもないわい」と 暗い中に消えていく。

 

このシーンがいいの。

このまま戻らなかったことを知った 後で

また観返すと 涙が出そうになる。

 

 

重蔵亡きあと 

信介は義母のタエに育てられるが

やがて終戦を迎えた頃、タエは病で倒れ

親子は 塙竜五郎に引き取られる。

 

竜五郎は 

 

かつてタエを巡り 重蔵と争った仲だが 

今は重蔵に敬意を抱き 

まっすぐな気持ちからの好意である。

 

しかし程なくして タエは亡くなり

信介は単身、東京へと向かい

 

ここから

「自立篇」「放浪篇」「望郷篇」・・・と

信介の波乱に満ちた人生がつづく。

 

子供の頃、竜五郎に

ハーレー・ダビットソンに乗せて貰った信介が

 

成長して 今度は竜五郎を乗せる、

いい場面です。

 

          ふんわりウイング

 

これほどの大作・競作作品であるから

裏話も面白い。

 

まず一番初めの 東宝作品は

「第一作」「自立篇」「放浪篇」の 

3作を製作する契約だったが

 

浦山監督と 原作者の五木寛之さんが

意見の対立で 「放浪篇」は流れた。

 

五木さんはこの「放浪篇」を 東映の岡田社長に相談。

すると東映としては

他社作品からの移行を嫌がり

改めて

「第一作」「自立篇」「放浪篇」を まとめて製作

お正月興行で1月に 公開することに 話はついたが・・

 

しかし、その以前に東映は 

この年のお正月興行のひとつとして

深作欣二監督・松田優作主演の

『海燕ジョーの奇跡』を準備していたのだ。

 

松田優作は

前作の『野獣死すべし』で ぐんと成長し

東映の期待を集めていた。

 

ところが この優作さんが 

再三、脚本にクレームをつけ、遅々として進まず

とうとう お正月に間に合わず 結局、お流れになり

そのため『青春の門』が 改めて決定したのだった。

 

そして次は キャストだ。

 

五木さんは 前作の東宝版でも

重蔵役は高倉健を 強く希望していたほどで

これが東映作品となると もうこれは必須条件。

 

プロデューサーの 

高岩淡と俊籐浩滋 (藤純子さんのお父さん)は

スイスに旅行中の 健さんを追いかけ交渉したが

 

健さんは次回作に 東宝『駅』が決まっており

しかも 松田優作の代替映画と知ると

プライドの高い健さんは

そんなの、俺やだ・・・ なんて感じで断られた。

 

その後、菅原文太さんの名が挙がり

五木さんと文太さんが 

早稲田大学で同門と判り (ほぼ同い年) 決定。

 

五木さん、文学部

文太さん、法学部!

 

それから ジャスミン知らなかったけど

文太さんて 劇団四季出身なんですね。

 

それからそれから

佐藤浩市さんは これがデビュー作品。

さすが ピカピカ七光り・・・主役デビューなのだ。

 

そして、タエ役と織江役には 

多くの女優さんから 売り込みが殺到したが

五木さんの 松坂慶子さん推しで決定。

 

しかし 

松竹専属の松坂さんは 当時27歳で

一番脂ののっている時期。

倍賞千恵子さんと共に 松竹の至宝であり

貸す、貸さないで 大モメしたという。

 

映画が始まってすぐ

松坂さんと文太さんの 濃厚な濡れ場がある。

 

松坂さんのヌードは 

この映画がはじめてだったそうですが

とっても綺麗なお体で 見とれる。

 

おしまい