
松本清張原作 鈴木英夫監督
清張作品というと 何故かいつも
地下鉄に揺られながら 文庫本を読んだ
あの光景を思い出します。
名作も 凡作も どれもこれも
何べん読んでも 何べん観ても 面白い。

沖野 (池部良)
お話。
安井銀行の貸付課長・沖野は
今度、常務の桑山の強い推しで
池袋支店の支店長に 抜擢された。
桑山と沖野は大学の同窓であり 同期入社だったが
前頭取の子息である桑山は 常務に昇格している。
桑山 (平田昭彦)
池袋支店長となった沖野は 新任の挨拶廻りの際
料亭「比良野」の女主人・前川奈美と はじめて逢った。

前川奈美 (新珠三千代)
未亡人で美貌の女将である。
その後、奈美が 増築のための融資を頼み
そんなことで 頻繁に会ううちに
やがてふたりは 親密な関係となる。

結婚を口にする奈美に
病弱の妻(荒木道子)をかかえる 沖野の心は揺れた。
そんな時、池袋支店に 沖野を訪ねて来た桑山は
ちょうど来店していた奈美に ひとめ惚れをし
週末、三人で湯河原へ行こう ということになる。
当日、昼はゴルフを楽しむ三人だったが
奈美の前で 桑山に、へつらい
機嫌を取らなければならない屈辱に
沖野の気持ちは沈んだ。
宿での夜が 更けると
手の早い桑山は 早速、奈美の部屋に忍び込んだ。

追加融資をエサに 奈美を口説くが
これは沖野に邪魔をされ 未遂に終る。
翌日、東京へ戻った沖野は
昨夜、妻が睡眠薬自殺を 図ったことを知る。
幸いにも命は取り留めたが
妻は沖野の女性関係を 興信所に調べさせていた。
これをきっかけに 妻との離婚
奈美との結婚を 考える沖野。
しかし、奈美は

「奥さんの事件があってから、何だかあなたがみじめに思えてきたの」

「酷い女だな、君は」
やがて、桑山の指示で
沖野は宇都宮支店に 飛ばされるが
嫉妬心から 仕事が手につかず
あるとき、探偵社を訪れ 桑山の素行調査を依頼する。
探偵・伊牟田 (宮口精二)
伊牟田の調査報告書に寄ると あれから奈美は
支店を出すための 六千万円もの融資を受け
そして、桑山との情事の日取りが 詳細に記されてあった。
沖野は直ちに上京 総会屋のボス・福光喜太郎に会い
これまでの経緯を打ち明け
調査報告書を預けた。
株主総会で スキャンダルと不正貸付を暴露し
桑山を社会的に葬る計画だった。
「よろしい、あんたの仇をとってあげますよ」
しかし
総会当日、会場にいるはずの福光から
呼び出された沖野は
「こんな報告書は出鱈目だ!」
総会前に桑山に会って 事実を確かめたという福光は激怒。
自分の面子を潰されたと さんざん罵倒された末
沖野は 10万円の謝罪料を払わされるが・・・
・・・と、と、と、止まらない、
放っておくと 最後まで喋ってしまいそう![]()
いつも平気で ネタばれしまくりのジャスミンですが
清張作品ですから このへんで・・・
だけど、この後が面白いのよ。
清張さんの 特に、モノクロ映画は
小説を読んでいるような 気分になる。
「黒い画集」からの映画化は
『あるサラリーマンの証言』と『ある遭難』があるけど
どちらも面白くて いいですよね。
で、この『寒流』は ラストが原作とちょっと違うのだけど
この終わり方も いいかも、と思いました。
そしてテレビでも 何度も映像化されていますが
さすが、映画やね
宮口清二さん、志村喬さん、中村伸郎さんと 脇も大物。
更に
「支店長さん、もう、イタズラはおやめなさいよ」
沖野を脅すヤクザの親分に 丹波哲郎さん。
このシーンも 面白いのよ。
そして、この頃の新珠三千代さんが 最高に美しい。
この横顔の美しさ。
まだ31歳ですが 大人ですね。










