19年前の姉と私の秘密 | いつこの時時勤払拭

いつこの時時勤払拭

心を曇らす塵やほこりを
日記という形で
払ったり拭いたりしています。

そうすることで
自分の心を平常心に戻し
落ち着いて生活できたらいいな。

大学三年生の秋
 
茨城の大学を受ける予定で
勉強をしていた私。
 
しかし父親が吐血し、
癌だと分かった瞬間から
大学への道は絶たれました。
 
 
私は双子なので
受験費用諸々全てが2倍。 
 
 
控えめにいって貧乏な
わが家に道は残されておらず
 
就職か
 
新聞奨学生として
夜間の大学に通うのか
 
万事休す、でした。
 
 
そんななか、
双子の姉が言いました。
 
 
あたしが働く。
 
いつこは進学して。
 
 
耳を疑った私。
 
姉は私より成績がよく
国公立も狙えるレベルです。
 
対して私は
私大が精一杯の状態。
 
 
学費の問題からみても
 
能力の問題からみても
 
姉が進学するほうが
間違いがないはずでした。
 
 
姉は言いました。
 
私は勉強がキライ。
最後の勉強だと思うからこそ
今頑張れているんだよね。
 
あんたはバカでも
努力はする子なんだから。
 
 
姉の行きたい大学は
県外の大学だったので、
学費と仕送りを計算した結果
この答えを出したのでしょう。
 
 
そして姉と話し合い、
それぞれの高校で話し合った結果
 
姉は就職
 
私は私大の推薦を狙う
 
そして
 
私の狙う大学と学部は
一番安い大学と学部に決め
 
奨学金の申請をする
 
ということを秘密裏に進め、
すったもんだしながらも
それぞれの道に進みました。
 
 
姉に聞いたことがあります。
 
大学行っとけばって
思ったことはある?
 
姉は答えました。
 
後悔してるよー。
 
でもね
 
大学に行ったとしても
後悔していたと思うんだ。
 
どちらを選んでも後悔したけど
いつこは後悔してないんでしょ?
 
ならやっぱり
あんたが大学で正解なんだよ。
 
 
そして言いました。
 
 
子どもの頃さ、
あんたアイス譲ってくれたよね?
 
私が自分で選んで、
結局食べれなかったレモン味。
 
親に止められたけど
私が意地になって頼んだアレ。
 
あんたさ、
私の様子を見て言ったんだ。
 
それおいしそうだから
私に一口ちょうだい、って。
 
そして食べて言ったんだ。
 
私はこの味が好きだから、
姉ちゃん交換してくれない?
 
絶対に酸っぱかったのに
めちゃくちゃ我慢してさぁ(笑)
 
そしてニヤッと笑い
 
大学進学は
レモンアイスのお礼だよニヤリ
 
といった姉。
 
 
あの時あぁしておけば
 
ってよく言いますが
 
姉は自分の道を信じて
そう思わないようにして
進んでいく人なんだなぁ。
 
 
この時期になると思い出す
私達の秘密の記憶でした。
 
 
おしまい。