まだ来ていない白猫…謎の足跡が向かった先にいたのはテツオだった | 猫ポスト

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猫とコーギーたちが暮らす「ニャン寺」
笑える日常から歴史・科学・ことわざまで、動物たちと楽しく学ぶ物語ブログです。

実在する動物たちの個性をもとに、笑ったり、学んだり、ときにはほっこりする物語をお届けしています
初めての方もコメント大歓迎です♪


↑第一話↑


翌朝――。


ニャン寺。


昨日まで山門から庭へと増えていた、

海水で濡れたような、小さな足跡。


白猫メルタンさんは、

まだ海の上にいるはず。


それなのに――

今朝も足跡は増えていた。




庭の石畳。

一つ。

その先に、もう一つ。


トラ住職

「…………。」


メルタン住職

「…………。」


チビ子村長

「…………。」


ジャンジャン和尚

「これは完全に侵入されているであります。」



チビ子村長

「だから入国審査が必要だと言ったんだ。」


メルタン住職

「まだ言っているのですか?」


トラ住職

「朝からうるさいぞ。」


トラ住職が足跡を見る。

「昨日、雨は降ってないよな。」


メルタン住職

「はい。」


チビ子村長

「水を撒いた者もいない。」


ジャンジャン和尚

「拙僧も撒いていないであります。」


トラ住職

「誰もお前を疑ってない。」


チビ子村長

「私は少し疑ってる。」


ジャンジャン和尚

「なぜでありますか!!」



メルタン住職

「でも、この足跡……本堂へ向かっていません。」


見ると――

足跡は庭を横切り、

山門の方へ続いている。


ジャンジャン和尚

「帰ろうとしているのでありますか?」


トラ住職

「来たばっかりだろ。」




一同は足跡を追った。

しかも昨日より、

足跡の間隔が少しずつ狭くなっている。


まるで――

目的の相手が近づいていると分かっているように。


その頃、山門。

テツオはいつもの場所で境内を見張っていた。


ジャンジャン和尚

「テツオ殿ーーー!!」


テツオ

「帰れ。」



ジャンジャン和尚

「まだ何も言ってないであります!!」


チビ子村長

「テツオ。」


テツオ

「はい、何でしょうか。」



チビ子村長

「動くな。」


テツオ

「なぜですか?」


チビ子村長

「捜査中だ。」


テツオ

「何を捜査しているんですか?」


チビ子村長

「分からん。」


テツオ

「……村長、まずそこからでは?」


ジャンジャン和尚

「正論であります。」


テツオ

「お前は黙ってろ。」


ジャンジャン和尚

「なぜ拙僧だけ!!」



そのとき――。


メルタン住職

「待ってください。」


石畳に、

濡れた足跡が一つ。


その先に、もう一つ。

そして――


その先にいたのは、

テツオ。


ジャンジャン和尚

「テツオ殿、何かしたでありますか?」



テツオ

「してねぇ。」


チビ子村長

「顔は怪しい。」


テツオ

「村長、それは関係ないと思います。」



その瞬間。

ポタッ……。

何もない石畳に水滴が落ち、


ゆっくりと――

小さな猫の足跡になった。


場所は、

テツオの目の前。



ジャンジャン和尚

「完全に指名されているであります。」


テツオ

「何にだ。」


ジャンジャン和尚

「分からないであります。」


テツオ

「じゃあ黙ってろ。」


ジャンジャン和尚

「本日何回目でありますか!!」


だが――

テツオだけは笑っていなかった。

じっと足跡を見つめている。


トラ住職

「どうした?」


テツオ

「……誰かに見られているような気がします。」



ジャンジャン和尚

「怖いこと言わないでほしいでありますーー!!」


トラ住職

「嫌な感じがするのか?」


テツオ

「いえ。」


少し間を置いて――


テツオ

「逆です。」


トラ住職

「逆?」


テツオ

「不思議なんですが……悪い感じはしません。」



遠い海の上――。


小舟に乗った、

白猫メルタンとチョコ。


白猫メルタンの首元で、

七色の石がキラッと光った。


白猫メルタン

「また光った。」


チョコ

「そうだね。」



白猫メルタン

「ニャン寺が近いからかな?」


チョコ

「きっと、そうだよ。」


二匹はまだ知らない。

七色の石が光ったその瞬間、

ニャン寺では――

謎の足跡がテツオの前まで来ていたことを。



山門。


ジャンジャン和尚

「テツオ殿、その足跡……怖くないのでありますか?」


テツオ

「怖くはない。」


ジャンジャン和尚

「なぜでありますか?」


テツオは少し考える。


テツオ

「分からん。」



そして――


テツオ

「ただ……ずっと前から知ってる奴みたいな気がする。」


トラ住職

「知ってる奴?」


テツオ

「いえ……うまく説明できません。」



メルタン住職

「会ったことがあるような?」


テツオ

「それとも違うんです。」


再び足跡を見る。


テツオ

「ただ――」


テツオ

「同じものを守っているような……そんな感じがするんです。」


そのとき。

カラン……。

誰も触れていない山門の鐘が鳴った。



そして――

足跡は、

それ以上増えなかった。


まるで、

探していた相手を、ようやく見つけたように。


ジャンジャン和尚

「テツオ殿、知り合いでありますか?」


テツオ

「知らん。」


ジャンジャン和尚

「では、なぜここで――」


テツオ

「知らん。」


ジャンジャン和尚

「まだ聞いてないであります!!」




――第五話・完。


白猫メルタンとチョコは、

まだ海の上。


七色の石の秘密も、

足跡の正体も、

まだ誰も知らない。


ただ一つ――


その足跡は、

ニャン寺の門番、

テツオの前で止まった。



二つの世界。

二人のメルタン。


そして――

まだ誰も知らない、

謎はの足跡とテツオ。


決して交わるはずのなかった物語は、

七色の石に導かれ、

少しずつ一つになろうとしていた。


つづく


次回いよいよ

メルタン&メルタン

が出会います!



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