托鉢で出会った最強の友 | 猫ポスト

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コーギー、猫との暮らし。昨年はベンガル猫をお迎えし、ダックスと銀次郎を看取りました。

リブログ、コメント、大歓迎です♫

昼下がりの住宅街。


ジャンジャン和尚、

器を持ってゆっくり歩く。


カラン…カラン…

「お恵みを…であります…」


塀の上から、

じっと見ている影。



銀白のハチワレ。

金色の目。


ぶりちゃん。


「何それ。」


「托鉢であります。」


「つまり、食べ物くれる人探し?」


「修行であります。」


「言い方変えただけじゃん。」


ジャンジャン、

一瞬だけ固まる。


だが、次の瞬間。

ぶりちゃん、

ぴょん、と降りてくる。


くんくん。


器の中を覗く。

「何も入ってないじゃん。」


「まだ始まったばかりであります。」


沈黙。


突然。

ぶりちゃんが、

どこかへ走っていく。


数分後。

戻ってきた。

口に何かくわえている。


ポト。

器の中に落とす。


🐟 小さな干物。



ジャンジャン、

目を見開く。

「……これは?」


「拾った。」


「お恵みでありますか?」


「余ってたから。」


二匹、

しばらく無言。


やがて。


ジャンジャン:

「一緒に食べるでありますか。」


ぶりちゃん:

「半分な。」


道端で並んで

干物をかじる二匹。



通行人が二度見する。


ぶりちゃん:

「お前、変なやつだけどさ。」


ジャンジャン:

「光栄であります。」


ぶりちゃん:

「嫌いじゃない。」


ジャンジャン、

しっぽを高速で振る。


🧘‍♂️ここから説法タイム


ジャンジャン、

急に姿勢を正す。




「怒りは手放すべきであります。」


ぶりちゃん:

「お前さっき猫に唸ってたじゃん。」


「……あれは不可抗力であります。」


「それ言い訳。」


ジャンジャン:

「欲を捨てれば苦しみは減るのであります。」


ぶりちゃん:

「じゃあその鉢ちょうだい。」


ジャンジャン、

鉢を死守。

「……これは別であります。」


ぶりちゃん:

「つまり、欲あるじゃん。」


完全敗北。



🌅別れ際


ぶりちゃん、

塀の上に戻る。

「また来いよ。」


ジャンジャン:

「托鉢ルートに組み込むであります。」


ぶりちゃん:

「次はもうちょいマシなの拾ってくる。」


ジャンジャン、

深く礼。



その夜。

本堂。

器の中に

干物の骨だけが残っている。



ジャンジャン、

静かに呟く。


「……これが友情でありますか。」


📿教訓:

最初のお恵みは、だいたい友達から。



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