沈黙、二倍① | 猫ポスト

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コーギー、猫との暮らし。昨年はベンガル猫をお迎えし、ダックスと銀次郎を看取りました。

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OP



昼下がりのニャン寺。

入口。


風だけが通る。

そこに――

白い影。

マイティーちゃん。



遊びに来た。

だが。


挨拶しない。

歩き回らない。

吠えない。


ただ――座る。

完璧な姿勢。


まるで「待つ」という概念の化身。


その正面。

寺の用心棒(自称)、

テツオ。



腕組み。

直立。

無言。

動かない。


空気が、重い。

いや。

濃い。


通りかかったジャンジャン和尚。

止まる。

見る。

固まる。



小声。

「……増えてる。」


沈黙。

30秒。

1分。

……


ジャンジャン、耐えきれず。

「どっちか瞬きしてください!!」


※二匹とも瞬きしない。

ジャンジャン和尚、小走りでトラ住職を呼びに行く。


奥から――

コツ…コツ…

トラ住職、登場。



マイティーちゃんを見る。

ほんの一瞬。


表情がゆるむ。

「……来たか。」


マイティーちゃん。

尻尾、ふわり。

一度だけ揺れる。

それだけ。


だが住職には十分だった。

「久しいな。」


ジャンジャン和尚、驚愕。

「知り合いなんですか!?」

住職。

「二度目だ。」


ジャンジャン。

「静かすぎて気配ゼロでしたよ!?」


トラ住職、テツオを見る。

「客人だ。」


テツオ。

ゆっくり。

本当にゆっくり。

うなずく。


ギ……


ジャンジャン。

「その動き怖いんですよ!!」




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