再び静寂。
レオン君、震える。
メルタン住職、ぽつり。
「風物詩です。」
レオン君、真顔。
「あれが毎日ですか……?」
「だいたい。」
絶望。
ここでメルタン住職、ふと気づく。
レオン君の前足。
完全に香箱。
だが――
震えている。
「レオン君。」
「は、はい。」
「怖いですか?」
一瞬の沈黙。
そして。
小さく。
本音。
「……全部怖いです。」
住職、微笑む。
「素晴らしい。」
レオン君、混乱。
「怖いと分かっているのは、強さです。」
「え?」
「本当に怖いのは、怖がっている自分に気づかないことです。」
レオン君、少し考える。
そのとき。
ピンポーン。
どこかの家のインターホン。
レオン君。
消える。
いた場所にもういない。
砂だけが残る。
住職、目を丸くする。
「速い……」
物陰から声。
「いなくなりましたか!?」
「まだ鳴っていませんよ。」
「気配がしました!!」
メルタン住職、空を見る。
そして静かに言う。
「レオン君。」
「はい……」
「安心してください。」
「……はい。」
「ここにはもっと騒がしいのがいます。」
遠くから。
ジャンジャン和尚
「住職ーーー!!パン半額ですーーー!!!」
レオン君:
「ヒィッ!!」
メルタン住職、うなずく。
「慣れます。」
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