トラ住職不在中。ジャンジャン和尚は‥(動画再アップ) | 猫ポスト

猫ポスト

コーギー、猫との暮らし。昨年はベンガル猫をお迎えし、ダックスと銀次郎を看取りました。

リブログ、コメント、大歓迎です♫

夜明け前の本堂。

まだ鐘も鳴らない時間。


ジャンジャン和尚は、

一番後ろの柱の影で、じっと座っていた。



お腹は空いている。

眠くもある。

正直に言えば、少し不安だった。


トラ住職がいなくなってから、

本堂は静かすぎた。


説法の合間に落ちてくる、

あの低い声。

失敗しても怒らず、

「まぁ、そういう日もある」と笑う声。


ジャンジャン和尚は、

毎朝、門の前まで走った。



誰もいないとわかっていても、

つい、しっぽが少し上がってしまう。


「今日は来るかな」


誰にも聞かれないように、

小さくつぶやく。


ある夜。

座禅が終わったあと、

メルタン住職が灯りを一つ多く残した。



――待つって、

何もしないことじゃない。


信じて、

場所を守って、

灯りを消さないことなんだ。


その夜、

ジャンジャン和尚は珍しく、

吠えなかった。


ただ、

トラ住職の座っていた場所の前で、

きちんと姿勢を正した。


小さな体で、

精一杯まっすぐに。


「帰ってきたら、

ちゃんと“おかえり”言いますから」


誰に聞かせるでもなく、

そう思った。


数日後――

門の向こうから、

聞き慣れた足音がした。



ジャンジャン和尚は、

走らなかった。


立ち上がり、

胸を張って、

一歩だけ前に出た。


守れた。

ちゃんと。


そう思えた、

最初の朝だった。


住職シリーズの

season1 エンディング動画です。

※年初の動画を一部流用しています。





にほんブログ村 猫ブログへ
にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村