大阪に住む4人家族のコミックエッセイ
40代の夫と私
高1のゆい
中1のあい
日々のゆるゆる暮らしをお届けます!

 

 



 

 

私は事務のパートをしています。

 

最近職場に同世代の新人さんが入ってきて

指導しつつ一緒に仕事しています。

 

ある日、その新人さんがこわばった顔で

「すみません、これ見てもらえないですか?」と話しかけてきた。

 



 

見せてくれたのはチャットの画面。

うちの職場はTeamsという

LINEみたいなオンラインツールを使って、

文字や書類のやり取りをしている。

 

本社の社員さんとやり取りをしているんだけど

画面に並んでいる文章が……ちょっとキツい。

 



 

……うん。まあ、確かに。

文字だけで見るとちょっと圧がある。

 

特に「先ほどもお伝えしましたが」なんて書かれていると

「えっ、私、何かやらかした?」「もしかして怒らせた?」って

不安になる気持ちも分かる。

 

新人さんは、相手が怒っているのではないかと

心配しているようだった。

 

……しかし、私はその社員さんと

長年やり取りをしているので知っている。

 

この人、別に怒ってないんです。

 

むしろ、優しい人。

ホワホワした雰囲気がある。

 

困っているときには助けてくれるし

こちらの質問にもきちんと答えてくれる。

仕事もできるし頼りになる人。

 

ただ、文章が。

 

文章が、やたらと硬い。

 

まるで役所から届いた通知文のようなスキのない文章。

余計な言葉が一切なく、必要な情報だけがビシーッッと並んでいる。

 

うちの職場、人間関係はまあまあ良好で

チャットではかなりくだけた文章を使う人が多い社風だけど

この人は絵文字もなければ、クッション言葉(というの?)も少ない。

 

「お疲れさまです!」「ありがとうございます😊」などという

私たちが普段チャットに添えがちな言葉がほぼない。

 

本人としては、必要なことを

簡潔に伝えているだけなのだと思う。

でも、受け取る側からすると……。

 

 

たとえば、相手から質問されて

内容が要領を得なかったとき。

 

同じ内容でも

「わからない箇所をもう少し教えてもらっていいですか?」

と書かれていれば柔らかく感じるのに

 

「不明点を整理してから説明してください」

だとキツイ。シンプルで正しいんだけど。

 

文字って不思議だな。

声のトーンも、表情も、話すときの雰囲気も伝わらない。

 

だから、受け取る側が

勝手に想像してしまう余地が大きいのだと思う。

 

 

そこで私は新人さんに提案してみた。

 

「一度、電話でやり取りしてみる? 声を聞いたら怖くなくなると思うよ」

 



 

実際、その人と電話で話すと

チャットの文章から想像するような怖さは全然ないの。

 

普通に穏やかだし、丁寧に説明してくれる。

文字だけでは伝わらない人柄が

声を通すとちゃんと伝わってくる。

 

 

だけど、新人さんは少し困った顔をした。

「私、電話が苦手なんです……」

 



 

ああ、そうか。

そうですよね。

 

電話が苦手な人も多い。

私だって、知らない相手に電話をかけるときはかなり緊張する。

 

チャットなら自分のペースで文章を考えられるし履歴も残る。

便利なのは間違いないよね。

 

ただ、文章だけでは今回みたいに

うまくニュアンスが伝わらないこともあり……。

 

結局のところ

お互いに悪気はないのに

必要以上にこじれてしまうことがある。

 

人間関係が原因で仕事に支障が出るのは避けたいけど

チャットの一文に心を乱されるのが人間なのである。

 

うーん悩ましい……





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