大阪に住む4人家族のコミックエッセイ
40代の夫と私
高1のゆい
中1のあい
日々のゆるゆる暮らしをお届けます!
週末、わが家では夫婦でスーパーに買い出しに行くのが定番になっています。
一週間分の食材や日用品をカゴに入れながら、あれこれ相談。
「今日何食べたい?」
「お肉まだ冷凍庫にあったっけな~」
「卵追加で買っといたほうがいいかな?」
そんなふうに夫婦で協力しながら買い物を進めていく。
夫婦の共同作業といいたいところだけど
実際は私が献立を考えて
夫がカートを押していることが多い。
まあこれも立派なチームプレーかな。
そんなある日のこと。
いつものように夫とスーパーに買い出しに来た私は
カートを押している夫に振り返って話しかけた。
「ねえねえ、これもうひとつ買っとく?」
……ん?
違う。
夫じゃない。
知らない人だった。
いや、正確には
知らない人に向かって
当たり前のように話しかけようとしていた。
慌てて「あっ・・・、すみません」と
心の中で謝りながら
焦って夫を探した。
夫、少し離れたところにいた。
明日のパンを吟味していた。
(関西では「明日のパン」ってよく使う言葉なんだけど
他の地域では使わないって聞いたけどホント?)
そして、気づいてしまったのである。
夫と同じような格好をしたおじさんがやたらと多いことに。
白いTシャツに黒いパンツ。
黒いキャップ。
メガネ。
黒いバッグ。
……あれ?
あそこにもいる。
こっちにもいる。
なんなら向こうから歩いてくる人も似てる。
なんなんだ、この既視感。
夫のコピーがあちこちに配置されているみたい。
もちろん、よく見れば顔も体格も違う。
白Tシャツに黒パンツなんて誰でも着るしね。
黒いキャップだって便利だし
メガネは必須だし。
黒いバッグは汚れも目立たなくて何かと使いやすいし。
つまり、どれもこれもごく普通のアイテム。
だからこそ似てしまうんだね……。
個性的なファッションは目指してないし
流行を走りたいわけでもない。
かといって身だしなみに無頓着ってわけでもない。
清潔感があって、動きやすくて、何にでも合わせやすい。
そうやって「無難」を積み重ねた結果
たどり着くファッション。
それが量産型おじさんスタイルなのかも。
……待てよ。
そうなると私も人のことは言えない。
私だって
着心地がよくて、動きやすくて
体形をカバーしてくれる服を選びがちで。
ベーシックな色が多いし
柄物より無地のほうが安心する。
そうして出来上がるのが、量産型おばさんだ。
夫を笑っている場合じゃないな……。
むしろ夫婦そろって量産型です。
年齢を重ねるにつれて
ファッションに求めるものが変わってきたのを感じる。
おしゃれへの情熱が消えたというより
優先順位が変わってしまった笑
……と、もっともらしい理由を並べてみたけど
単に面倒くさがりになっただけかも。
それでも
スーパーで夫と間違えそうになるほど
似た格好のおじさんを見かけたら
今後は少し気をつけようと思う。
うっかり話しかけてしまったら
お互い気まずい笑
いや、もしかしたら相手のおじさんも
私を奥さんと間違えて話しかけてくるかもしれない。
白Tシャツに黒パンツのおじさんと
無難な服を着たおばさん。
今日もどこかのスーパーで
量産型夫婦たちが
せっせと一週間分の食材を買い込んでいる。
そう思うとなんだかちょっと面白い。
そして来週末も
私たちはきっと同じスーパーへ行く。
夫は黒いキャップをかぶり
私はいつもの無難な服を着て。
量産型おじさんと、量産型おばさん。
せめてスーパーの中では
お互いを見失わないようにしたい。
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