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男装女子と女装男子が結婚しました。 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
1,080円
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妻が男装、夫が女装!?
“逆転夫婦”の日常をつづった感動のストーリー。
女の子にも関わらずスカートや化粧は嫌い、恋愛対象は女性。小学校時代からずっと“男装”をしてきた著者・やまだあがる。
オナベホストをしたものの、お酒が飲めず半年で辞職。好きな女性からは性転換して結婚するよう迫られ破局。仕事も恋愛もうまくいかない人生だったが、ある日、自分と真逆の“女装男子”アンズちゃんと知り合い、結婚を決意する---。
一見すると普通の夫婦、でも実は性別が逆転しているふたり。ほのぼのとした小さな幸せを分け合って生きる夫婦の、愛と感動のストーリーです。
今回紹介するのはやまだあがるさんによるコミックエッセイ『男装女子と女装男子が結婚しました。』です。
タイトル通りなのですが、著者であり、男装女子であるやまだあがるさんが女装男子であるアンズちゃんと出会い結婚するというお話で、基本的には双方の幼少期エピソードと出会いからの結婚、そして日常といった流れです。
●異性装のスタンス
女装男子と言ってもいわゆる「男の娘」のようではなく、男装女子と言ってもいわゆる「男装の麗人」というわけでもないところも面白いポイント。
とくに男装女子であるあがるさんは幼い頃から女性らしく振舞うことに違和感を覚えており、男の装いをしたいというよりは女の装いをすることに違和感という感じでした。
描写としては性別違和を感じているシーンも見られて、単純に男の装いがいい、女の装いはイヤだという話ではないのかもしれない。
一方、女装男子であるアンズさんはそういった性別違和を感じている描写というのは見られず単純に女の装いの方が好きという感覚なのだと思います。
同じ“異性装”をしているふたりですがそのスタンスは全く違うというのも読んでいて面白かったですし、異性装そのものも一枚岩ではないんだなとも感じ取れるポイントでした。
●異性装夫婦ならでは
タイトルにあるように男装女子と女装男子が結婚した話ではありますが、あまり異性装夫婦ならではというエピソードはありません。
婚姻届を出すときに少し混乱があった程度で、あとはほとんど異性装夫婦というよりも「あたるさんとアンズさんの日常」という感じもほのぼのしていて良かったです。
というよりも子どもになかなか恵まれない部分だったり、調味料のストックがあるかないかなど、ごくごく当たり前の日常を描かれている感じも、
ひょっとしたら異性装夫婦ならではという部分を求めてる人だったら物足りないかもしれないけれど、逆にこんな夫婦も良いなぁと思わせてくれる雰囲気もあります。
●トランスジェンダー?性同一性障害?
作中ではほとんど「性同一性障害」という単語は出てきませんが、その代わり「トランスジェンダー」という言葉は出てきます。
作中用語解説というコーナーでも「あくまで個人の経験を元に本書内で使用している用語であり、広義と異なる場合があります」とあるのだけれど、
「トランスジェンダーと診断され……」とあると思わず「ん?」と思ってしまう※診断されるなら「性同一性障害」であるし、そもそもトランスジェンダーは診断されるものではないため、
また作中では女装男子のアンズちゃんは「こころが女性」とか「男性であることに違和感」とかそんな表現はなく、あくまでひとりの男性として女装を嗜んでいる感じであるし、そのように明記されているのに、表紙の見返しでは『夫&妻とも性同一障害を持つ…』とか表現されてて……正直ちょっと混乱。
……それに「性同一性障害」ではなく「性同一障害」という誤植(?)も気になる。
細かいところだけど、大事な部分なので。
●まとめ
細かい部分を見て行けば、作中のあちこちに男らしさや女らしさといった「男性性/女性性」に捉われていると感じる部分(装い以外の部分で)もあり、また幼少期のエピソードは若干暗くネガティブな雰囲気もありますが、
夫婦となった二人のエピソードはどれも微笑ましく、にこやかな気持ちになれると思います。
また個人的にはアンズさんのキャラクターの良さというか懐の広さに驚かされると同時に妙な安心感すら感じました。
興味のある方はぜひ
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花嫁は元男子。
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