社会が独身者中心の

「ソロ社会」へと向かっている今。

 

結婚していても、

子どもがいても、

最後はひとりで生きる。

 

でも

「ひとりで生きるって、

 どういうことだろう」

 

そんな問いに、

静かに寄り添ってくれる小説があります。

 

『かもめ食堂』の監督・荻上直子さんが

書き下ろした

『川っぺりムコリッタ』

 

 

絶望や孤独の中にある、

人とのつながりやあたたかさが

じわっとにじむ物語です。

 

友達でも家族でも恋人でもない。

でも、孤独ではない。

 

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人と人とのつながりが

希薄になりつつある今だからこそ、

 

こんなふうに寄り添って

生き抜くこともできるんだと

 

驚きとやわらかな灯りが

心の奥にともる一冊でした。

 

  親を亡くして手に取った本“ひとり”を見つめる物語

 

『かもめ食堂』の荻上直子監督

小説『川っぺりムコリッタ』を読みました。


父と愛猫、お世話になった伯父が

立て続けに旅立ち、

母も父の死後に病気を発症して。


私自身の“ひとり”の人生が

ぼんやりと見えてきたとき、

思わずこの本を手に取ったんです。

 

親指・中指・小指など

ほぼ毎日している指輪

 

プチプラのお気に入りリング

ふと見つめたときの

手元がきれいだと

励まされたような

気持ちになります。

 

描かれているのは、

友達でも家族でも恋人でもない。

でも、孤独ではない。


そんな不思議で、

肩の力が抜けた関係性。
 

「川べり」ではなく、

「川っぺり」という響きにも、

どこかゆるさがあって、

心がほぐれます。

 

“ひとり”が当たり前になった時代に、

この本は、

寂しさや不安を抱えた私の心に

そっと寄り添ってくれる物語でした。

 

  川っぺりムコリッタのあらすじ生と死のつかの間の安らぎ

 

刑務所を出て、

誰とも関わらず

生きようとしていた青年・山田。

 

古びた木造アパートで

ひっそりと暮らし始めた彼が

出会ったのは、

訳ありな大家・南さんや、

社会からドロップアウトした奇妙な隣人たち。

 

荻上さん監督で映画化も。

 

風呂を借りに来た

隣人・島田との出会いをきっかけに、
山田の静かな日々は

少しずつ色づいていく——。

 

無念仏を弔う納骨堂や塩辛工場など、
「生」と「死」の境界を

ゆるやかに描きながら、
人の温もりに救われていく姿を

やさしく映し出す物語です。

 

  ムコリッタってなに?ささやかな幸せの時間

 

どこか北欧の言葉のようにも

聞こえる「ムコリッタ」。

 

物語の中では、

山田が暮らす

古い木造アパートの名前です。

 

 


仏教では

「牟呼栗多(ムコリッタ)」

という時間の単位があり、

一日の1/30、つまり約48分のこと。


「しばらく」「少しの間」「瞬時」

という意味です。

 

荻上さんはこの言葉に、
“ささやかな幸せの時間”

という意味を重ねました。

 

人生の中でふと訪れる、

あたたかい瞬間。

 

そのはかなさや尊さを

「ムコリッタ」と呼ぶなんて、

なんてやさしい響きなんだろう...。

 

  ひとりだけど孤独じゃない人と人をつなぐ小さな出会い

 

誰とも関わらず生きようとしていた

山田の部屋に、

ある日「風呂を貸して」と

上がり込んでくる島田。

 

彼の強引さと陽気さで、

山田の孤独な日々が

少しずつ変わっていきます。

 

荻上さんの作品にはいつも、

“ひとり”で生きる人が登場します。


『かもめ食堂』のサチエ

 

 

 

『めがね』のタエコもそう。

 

家族や恋人という枠に頼らず、

でもどこかで人とつながり、

その交流の中で

少しずつ孤独が溶けていくのです。

 

で、その関係性がなんなのかというと

友達でも家族でもない。

 

そしてその先になにがあるかというと、

未来の見通しは描かれないし、

約束も保証もない。

 

けれど確かにそこには、

人の温もりがある。

 

外側から見れば

他人との不確実な関係性なんだけど、

 

その関係性を育みながら

 

主人公の内側の関係性、

つまり自分の心とのパイプ

を太くしていく。

 

大切な自分の心との

確かな関係性がベースにあれば、

 

"ひとり"でも

二人でも三人でも...

 

心を柔らかく保てる

のかもしれません。

 

  食べることは、生きること当たり前の幸せを噛みしめる

 

山田が働くのは、北陸の塩辛工場。
前科のある彼を受け入れ、

見守ってくれる人たちがいます。

 

楽天でも人気の黒作り。

ご飯はもちろん、

イカスミパスタにもおいしい。

山田が務める工場の塩辛も、

イカスミを混ぜるので黒い。

 

2日間、

ほとんど食べられなかった彼が

初任給で買ったのは、5kgの米。

 

新米のおいしい季節に。

我が家はゆめぴりかを愛食。

 

楽天1位のふるさと納税 米

 

炊きたてのご飯に味噌汁、

そして工場の塩辛。

 


その一口に「生きている」実感が宿ります。

 

ネグレクトされて育った山田にとって、

食べることはただの生存手段でした。
 

けれど今は、

自分で働いて稼いだお金で、

誰かと分かち合う食卓がある。

 

島田が作った庭で取れた

野菜の甘みを噛みしめながら、

思わず「うまっ」と声が出る瞬間に、

小さな幸せが確かに息づいています。

 

そして、

私は亡き父の言葉と最期を思い出します。

 

「夕ご飯が一日のハイライトだ」

というほど

食べることが好きだった父。

 

病の末期には

ほとんど食べられなくなりました。

 

だからこそ、今こうして

おいしく食べられることが

どれほど幸せなことか、

しみじみと思います。

 

太った痩せたと

一喜一憂することはあっても

大前提として、

心からそう思うんです。

 

  人間関係は基本面倒くさいウザさと温もりは紙一重

 

島田は風呂を借りるだけでなく、

ご飯にも居座るようになります。


「ご飯ってね、

   ひとりで食べるより

    誰かと食べたほうが美味しいのよ」

 

 

ムロツヨシさんの

島田の配役がぴったりすぎて

映画を観ていないのに

本を読みながら島田が出てくるたび

ムロさんの顔が思い浮かぶように。


最初はムッとした山田も、

次第に二人分の食事を用意するように。

 

そんな彼が来なくなった数日後、

山田は気づくのです。


一人で食べるご飯が、こんなに味気ないなんて。

 

人との関わりは面倒くさい。

思い通りにならないこともたくさん。
でも、その面倒くささの中にこそ、

光るものがある。


まるで砂の中で見つける砂金のように、

きらりと輝く温もりがある。

 

 

ほんの少しの光が、人を生かしていく。
 

生きる力になるのだと、

この物語は教えてくれます。

 

  一人も一緒も愛おしいあなたのムコリッタに

 

『川っぺりムコリッタ』を読み終えたあと、

心がふっと軽くラクになったんです。

 

 

ひとりでいることも、誰かと過ごすことも、
どちらも同じように尊くて愛おしい。


そんなことを、

この本はやさしく教えてくれます。

 

 

もし今、孤独を感じているなら。
あるいは日々の小さな幸せを

見失いそうになっているなら。






この物語が、

あなたの“ムコリッタ”な時間、

ささやかで確かな幸せとなりますように。

 

最後までお読みいただき

とってもありがとうございました🫶

 

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ぜひ遊びに来てください☺️

 

※全ての情報は、2025年10月9日執筆時の内容です。