「法事」。
3回忌、7回忌、13回忌と節目節目で親族が集まり、
お経を頂いてその後、「故人の話」を肴に、
みんなで食・酒をかわす。

その席で交わされ花咲かす「故人の思い出話」といえば
一般の人のそれでも「笑い」につながるエピソードが
多々出てくると思うが…
それが有名人の場合ともなるとなおさらで・・・。

この本は、東京武蔵小山にあるセレモニーホール。
著名人の法事がよく行われることでしられる、
その会場から徒歩数分のところにある赤提灯の小さな店
「居酒屋・きぬ」の女将・絹江さんの談話をまとめた1冊。

「きぬ」は、8~10人で満席ということもあって
「故人有名人」の法事がセレモニーホールで行われた際には
「貸し切り」にされることも珍しくない。

親族が、法事にお線香をあげに来てくれた故人と
特に近しい存在だった著名人のために、
「法事の宴の後のもう1軒」として予約するのだ。

そこそこお酒も入った状態で訪れる2軒目ということもあり、
席に着いたそばから「故人の思い出話」に、笑いの花が絶えず咲き続ける。

故人の元相方、同級生、ライバル、
行きつけだったクラブのママ、マネージャー・・・。
立場が違えば「故人との関係」も違うわけで、
その違いゆえに持っている「笑える思い出話」の角度も様々。
その話をカウンターの中から聞いていた絹江さんが
「店を締めた今だから」と語ったエピソードの数々。

もちろん「親族の許可」を経て文字にされた話ばかりだが、
それでも読んでて飽きなかった。

「寡黙イメージで知られた俳優さんが泥酔号泣した夜」
「惨敗必至と言われた格闘家が奇跡の勝利を収めた試合。
 その試合前日に後輩格闘家にこぼした弱音」
「汚職キャラで名を馳せてしまった政治家の本当は清廉だった一面」などなど
「そうだったのかあの人は!」と一気に読んでしまった。


「居酒屋きぬ」のカウンターで一緒にお酒を飲ませてもらった
気持ちになって得した1冊でした。

最近、ちょっと本を読む暇がないので
「こんな本があったらいいなぁ」と
読んだ気になって書いてみました。

はい、妄想読書です。