最近、安倍晋三官房副長官の存在感が高まっている。政府内はもちろん、マスコミ関係者の間の評判もすこぶるいいようだ。最近はテレビの討論番組で見かけることも多くなった。「報道2001」や「サンデープロジェクト」、はたまた「ニュースステーション」等にも度々出演。小泉総理を支える立場から、「一本筋の通った」コメントを連発している。先ほど電話で話したばかりの某TV局のプロデューサー氏も、「近頃、安定感ありますよね!山本さん、以前から総裁候補って言ってたよね。」




 そう、ずいぶん前から、「次の世代のリーダーは誰だと思うか」という質問を受ける度に、「安倍さんがイチ押し」と答えてきた。ちなみに、河野太郎氏の推薦は一貫して「塩崎恭久氏」ということになっている。そう言えば、一度、二人で「どっちが総裁候補にふさわしいか」という議論をした覚えがある。




 安倍晋三さんは、一言でいうと、「懐が深い。」新人議員の悪口を趣味にしているような先輩も中にはいるが、安倍さんは違う。自分より後輩の議員の意見にも真摯に耳を傾けるタイプ。得意の外交安保のみならず、福祉政策や教育問題にも精通。一般に思われているより、はるかに「政策通」だ。




 森総理を支える(悪名高き?)「勝手補佐官」としての活動は、先輩方からずいぶんお叱りやご批判を集めたようだったが、4人(下村博文氏、高市早苗氏、世耕弘成氏、そして山本一太)の気持ちを汲み、兄貴分としてしっかり「活動」をサポートしてくれたことは記憶に新しい。




 ぶれることのない「政治信念」(思想的には山本一太よりさらに保守的ではあるが)と、旧人類・新人類の両方の気持ちを理解できる「両生類的柔軟性」、そして優れたバランス感覚を持った人物。40代の政治家の中で、総裁選挙出馬に必要な推薦人(20人)を実際に集められる可能性があるとすると、それは(現時点で)安倍晋三氏だけだろう。それだけに、最近の安倍副長官の活躍は嬉しいかぎり。参議院選挙にも(忙しい公務を縫って)群馬県に駆けつけ、猛暑の中で決起大会の会場を回ってくれた。




 もっとも太郎氏が「塩崎さん」を応援する気持ちは十分理解出来る。河野太郎氏の評価は大抵の場合、フェアで論理的。(ちょっとほめすぎか?)確かに、(河野氏が言うように)政策の知識や国際感覚、コミュニケーション能力等々を比較すれば、塩崎さんは間違いなく我々の世代のトップランナーだと思う。




 塩崎総理なら、アメリカ大統領やイギリスの首相と(通訳を介さずに)サシで会談なんて当然のこと。ニューヨークの外交問題評議会で日本経済について説明し、CNNのラリー・キング・ライブに飛び込んで日本の立場について堂々と議論することだって出来るだろう。(というか、これは塩さんにしか出来ないことだ。)




 実際、米国の政府関係者や有識者の間で今最も注目されている日本の国会議員が、塩崎恭久と河野太郎であることは紛れも無い事実。(昨年だったかなあ。週刊文春のインタビューとニューズウィーク日本版の記事で、日本専門家のマイケル・グリーン氏(現在ホワイトハウスの日本担当スタッフ)が、米国で注目されている日本の政治家として、塩崎、河野両氏の他に、民主党の前原誠司氏と山本一太をあげてくれていた。リップサービスだったとしても、嬉しかった。)




 服のセンス、そしてルックスも旧世代とは一味違う。(ミュージシャンの坂本龍一が親友だったり…。)そう考えてみると、自分がイメージする「新世代総理」に一番近いのは塩崎恭久代議士かもしれない。(これもちょっとほめすぎだと思うが、日頃、塩崎さんに「あんまり人望ないなんて言うなよな」とお叱りを受けているので、たまには持ち上げないと…。ちなみに、塩崎さんはすごくチャーミングな人。人望は…ともかく。)




 それでも、太郎ちゃん。政策の知識や能力だけではリーダーシップを取れないのが世の常。時代がどんなに変わっても、歴史観や大局観に加え、「人間的魅力や突破力」がリーダーになるための不変の条件。ここに政治の面白みがある。たとえば、細かいことを一生懸命勉強していたカーター大統領と、大きな方向性を示すだけで具体的な政策は専門家にまかせきりだったレーガン大統領。どちらが「真のリーダー」として評価されたかを考えれば明白。だいいち、政策の知識やビジョンだけで総理になれるとすれば、加藤紘一さんがとっくに首相になっているはずだ。




 スター性では群を抜く石原ノブテル行革大臣、オールマイティーの塩崎代議士、突破力の渡辺喜美氏らに比べるとこれまでどこか控えめで、露出度も相対的に低かった安倍晋三さんが、スタンダードに、着実に、新たな「未来の総裁候補」として急浮上してきたことは、自民党にとってもちろん大きなプラス。近い将来、新世代内閣(安倍内閣か塩崎内閣?はたまた石原総理か渡辺首相?が出来た時には、こちらから押しかけてでも内閣のお手伝いをさせていただこうと考えている。その時のために、国内外の問題をしっかりフォローし、「自分がもし総理のアドバイザーだったら…」というシュミレーションを続けてきた。ちなみに、世の中がひっくり返って一気に「河野太郎総理」なんてことになった時には、さすがに(大学の先輩で、かつ永田町アイデア玉手箱と呼ばれる)山本一太が官房長官か外務大臣になってサポートしない限り、河野内閣はとても持たないと自負している。




 一年ほど前、盟友の世耕弘成参議院議員とチームを組んで、「インターネット総裁選挙」というのをプロデュースした。当時、この「仮想総裁選挙」に立候補してくれたのは、安倍晋三氏、石原ノブテル氏、塩崎恭久氏、河野太郎氏、そして高市早苗氏の5人。皆の予定がどうしても合わないということで、結局夜中に集まってもらい、二時間の「総裁候補討論」をその場で収録。(司会者は山本・世耕が交代で務めた。)このビデオ、5年経ったらプレミアがついて、相当価値が上がると思いませんか。




追伸:「韓国出張報告」は次回のレポートとして掲載します。